春にしか存在しない不確かさ。よく神様とか呼ばれるもの。
集中稽古が始まり、春の気配は濃くなり、それでも夜は肌寒い。今日もまた1日中稽古。稽古の前にこうしてnoteを書いている。いよいよ排気口/中村ボリ企画公演『人足寄場』が4月5日~9日で荻窪小劇場で公演される。ご予約の程どうか宜しくお願いします。
作・演と2つも兼ねているが主宰という立場も兼ねている。兼ねなきゃ良かったと公演の忙しさに揉まれて常に思う。かれこれ1週間以上、胃が痛い。特に夕方まで辺りまで。夜になると身体が死ぬ準備を始めるからだろうか?
本公演と比べると今回の企画公演は予約が厳しい。どうやらそれが世の常らしく、今日に至ってその事を知る不勉強なのだが、本公演とは違う、より自由さが企画公演にはあるのではないだろうか?の想いはそれでも拭えずにいる。中村ボリの頭渦巻く想像力をレプリカとして顕現させたのが今回の企画公演だ。春先にそぐわないものでありながら、何よりも春先にあう、水辺に浮かぶ水死体の様だ。
既にご予約して頂いた方は本当にありがとうございます。とても励みになります。本公演とは違う作品を楽しんで頂ければそれ以上の嬉しさはありません。当日の折込みに排気口新作公演のお知らせがあります。『アイワナシーユーアゲイン』以来の新作長編です。春のお知らせ。夏の終わりに向けての。排気口は大体、私の夏好きが関係してかしないのか、夏辺りにドガっと気合を入れて新作公演をやる事が多い。折込にてお知らせする排気口新作公演もその例に漏れません。今も既に新作公演の台本作業準備を始めています。是非とも折込で確認してください。
まだご予約を迷っている方は春先の不埒な誘いに騙されて是非とも。企画公演とはそのような誘いを生み出せる自由さと柔らかさを持っています。クロールが本公演なら、その合間の息継ぎは企画公演です。息継ぎの合間に目の端に捉える太陽の眩しさが往々にしてプール終わりの5時間目にまどろみの心地で思い出されるように。
排気口/中村ボリ企画公演『人足寄場』を是非宜しくお願いします。排気口は私だけではありません。新作長編だとその色が濃いのだとしても、中村ボリの欲望と可視される世界を是非とも。
出会いと別れで浮足立つ前に劇場でお会いしましょう。全ての穏やかさを祈っています。