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短歌「家の風景が変わる」
われのみの洗濯物を干してをり母を看取りて二日後の朝
母の通夜は旅立った二日後に行った。昼頃にかかりつけ医から自宅に帰ってきて息を引き取ったので、その後、葬儀の段取をして、翌日は主に事務手続き等にあてた。姉は母の看取りのときの服やタオル・下着などを洗濯や家の掃除をして帰った。
二日後の通夜の朝、洗濯物を干すと、もうタオルと自分の衣類しかなかった。程なく数枚の服や肌着を干し終えると、「こういうことなんだな……」と思った。家族が一人減れば、家の風景はがらりと変わる。これまで物干し場に並んでいた母のパジャマや肌着、清拭に使ったタオルなどは当然ながらない。
納棺の予定は午後2時。それまでには、洗濯物も乾くだろう。