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短歌「母の中の私」
母さんの子どもですよと母に言へばまだ子どもかと母は言ひたり
今回の短歌をどれにしようかとノートを繰っているが、読み返すとまだつらくなる歌が多い。それでもこのnoteを途切れさせると、堪えているものがいっぺんに崩れそうな気がして、なんとか今日も記事を書いている。しばらくはこんなぐだぐだの文章が続くと思うが、どうぞご寛容ください。
母が私のことを分からなくなってから、事あるごとに「ぼくは和子さんの子どもです」と言ってきた。ある朝もそう告げると「まだ子どもかよ」と母は言った。たしかにいい歳をした頭の禿げた男から「子ども」だと言われたら、そう言いたくなるかも知れない。
母の中にある私の映像は、何歳のときの私だったのか。それを知る術はないが……。