haijima_LIFE

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最近の記事

義弟のこと㉕

・㉔で義弟の四十九日のことを少し書いた。また義弟の嫁から親族挨拶を頼まれて、行きがかり上引き受けた。義弟のことで少し話したいこともあったし、一人で実家に残されたお義母さんをよろしくと、みなさんに伝えたかったのだ。 ・実家近くの墓所で法要を行い、その後近くのレストランを会場に直会を行った。参加者は義弟の親族、義弟の嫁の親族、合わせて20名ほど。会場は近くの国道沿いの日本食中心のファミリーレストラン。墓所から移動したときは開店まで少し時間があったので、それぞれの親族は駐車場で固ま

    • 義弟のこと㉔

      ・昨日夜、気が進まなかったが弟と喧嘩をすることになった原因を奥さんに聞いた。やはりコロナからの入院が長引くことになったお義父さんをどのように介護するかということの意見の違いだったことは間違いはなかったのだが、どちらかの意見だけが通って、ということではなかった。 ・お義父さんがICUから出てきたとき、早々と今の病院への入院を決めていた。決めたのは義弟だと聞いていたのだが、その後いろいろ情報を集めてみたら、実質的に決断を主導したのは義弟の嫁だったようだ。 ・前にも書いたが、私の妹

      • 義弟のこと㉓

        ・義弟と、実家の世話になっていた私の奥さんと息子のことで言い争いがあった後、我々夫婦と義弟夫婦のコミュニケーションはほとんどなくなっていた。年末年始、GW、夏休みには必ず実家を訪れていたが、義弟も義弟の嫁も自分たちの家から出てくることもなく、たまに現れる子供たちを通じて義弟夫婦の様子を伺うぐらいだった。 ・年末年始に子供たちにお年玉を渡したり、うちの息子がもらったりということは続けていた。あちらは3人、我が家は1人、金額が同じだったら明らかに出超である。まあ、他にも従妹や従妹

        • 義弟のこと㉒

          ・「何かあったのかな?」と心配になるほど、義弟の抗議は突然で執拗だった。そして次第にその矛先は自分の姉である私の奥さんに向いていった。彼女の病気はまだ完全に回復、という状況になっておらず、しかしこのままというわけにもいかず、今後の生活をどうしていくか、という話し合いを始めていたところだった。 ・義弟夫婦の子供ら3人も、義弟夫婦が仕事をしている昼間は実家の母屋で過ごしており、まだ就学前のうちの息子と同年齢の義弟夫婦の3番目の子供(娘)は、終日お義父さん、お義母さんが日がな一日面

        義弟のこと㉕

          義弟のこと㉑

          ・私が家内と結婚した時(26年前になるのか、いやはや)、義弟はまだ独身だったが、すでに家業の農業を立派に継いでいて、お義父さん、お義母さんに代わって一家の大黒柱だった。 ・私たちの結婚をとても喜んでくれて、結婚前から「兄貴、兄貴」と呼んでなついてくれて、一緒に実家のキッチンで一緒に酒をよく飲んだものだった。 ・数年後、彼は結婚し、結婚式に参列したらその場で急に乾杯の挨拶を頼まれてとても驚いたが、何とかやっつけた。以前から、「兄貴、乾杯やってよ」とは言われていたのだが、主賓は別

          義弟のこと㉑

          義弟のこと⑳

          ・義弟の告別式翌日は土曜日。息子は学校があったので、奥さんを残して私と息子は電車で一足先に帰宅した。あまり遅くなると翌日きついので、21時半ごろに自宅に到着できるように実家を出た。水戸線で小山までは順調だったのだが、宇都宮線に乗り換えたとたんにトラブル。 ・小山と隣の駅(東京側)との間の踏切で車が接触したとのことで処理(申し訳ない)終了まで発車できず。結局到着予定時刻の2130頃にようやく動き出す。湘南新宿ラインで新宿まではたどり着いたが、青梅線拝島まで行く電車に乗れるか、乗

          義弟のこと⑳

          義弟のこと⑲

          ・義弟の通夜、告別式は実家宅から車で1時間ほどかかる、葬祭場で執り行われた。以前、奥さんの祖父の時は、実家で行われて、この家にこんなに多くの人が集まれるのか、と思うぐらいたくさんの人が集まって驚いたが、今回も、大勢の皆さんに集まっていただいた。 ・農業関係者の皆さんがとても多く、義弟がどれだけ農業生産者として頑張っていたかが感じられる、良い葬儀だったと思う。 ・都市部とは違い、地域の訃報は新聞の地域欄に掲載されることが多い。それを見て、慌てて通夜に駆けつけてくれる方もいた。奥

          義弟のこと⑲

          義弟のこと⑱

          ・義弟の奥さんが「お願いしたいことがあるんだけど」と言って、親族代表挨拶を頼みに来たことは以前書いた。俺でいいのか?と思ったが、お義父さんはいないし、かなり近しい親族だから、まあいいか。彼らの結婚式の主賓挨拶俺がやったし、と思い直して引き受けて、あいさつの内容をちょっと考えて少しメモを作った。「本日は皆様お忙しい中~ 」的な、定型的なことをしゃべって、最後に義弟のあったときのことを少し入れて締めくくろうとプランを決め、その日は寝た。 ・翌朝、かなり早い時間に奥さんにたたき起こ

          義弟のこと⑱

          義弟のこと⑰

          ・義弟の再入院を聞いてうちの奥さんが病院に駆けつけた時、奥さんは義弟の嫁に、弟の病状は本当のところどうなのか主治医から聞きたいとお願いしたそうだ。義弟の嫁の答えは、「いまさら聞いてどうするの?」だったという。まるで、義弟が近くこの世を去るのがわかっているような口ぶりだったという。 ・その後義弟の容態は快方に向かうことはなくそのまま亡くなった。主治医からの説明は聞けなかったという。その後、親族の方々に話を聞いたが、前の年に義弟が脳腫瘍で倒れ、最初の入院をした時も、病気の原因や病

          義弟のこと⑰

          義弟のこと⑯

          ・義弟の状態が、姉であるうちの奥さんに伝わっていたかったのは、少し書いたかもしれないが、兄弟喧嘩が原因である。原因はお義父さんの看病を巡ってのことである。 ・お義父さんは4年前の年末頃、お義母さんと同時に新型コロナに感染し入院した。お義母さんは比較的軽症ですぐに退院したが、お義父さんは重症化し、ICUに入り気道に挿管される状態にまで至った。 ・幸い一命はとりとめたが、体力が回復せず、いまだに実家近くの病院に入院中である。 ・お義父さんの入院が長引くことがわかったとき、自宅で介

          義弟のこと⑯

          義弟のこと⑮

          ・「弟が脳腫瘍で倒れたって。すぐ手術らしい」。奥さんからそう聞いたのは、昨年(2023年)の8月ごろだったと思う。いきなりだったのでびっくりした。義弟は、高齢で農業に携わることが難しくなったが両親の後を継ぎ、一人で黙々と農作業を担っていた。 ・倒れる少し前に彼の奥さんは、それまでの仕事を辞め、義弟の仕事を手伝うようになっていた。よかったなあ、と思っていた。義弟は体も頑丈で、病気をしたことも聞いたことはなかったので、驚いた。 ・姉であるうちの奥さんも驚いていた。彼女も弟が病に倒

          義弟のこと⑮

          義弟のこと⑭

          ・義弟の葬儀や四十九日のために家内の実家と自宅を往復しているうちに知らぬ間に腰を痛めていた。ギクッときて歩けなくなるほどではないのだが、同じ姿勢を続けていると痺れたようになり、座り仕事の後は立ち上がるのが苦痛になる。 ・毎日机に一人でかじりついているコピーライターとしては致命的だ。昨年後半から落ちてきた売り上げを補うため11月からあるところでバイトを始めた。週2日だけなのだが、今日は腰がつらくて休んでしまった。木曜日はある作業を行う日なので、腰に来ていると辛いのだ。 ・本来の

          義弟のこと⑭

          義弟のこと⑬

          ・どうしたんだよ、義弟。もっと話をしようと言ったじゃないか。お義父さんのこれからのことや、我々の子供たちの将来のことや、いろんなことを語り合いたかったよ。奥さんにも愚痴っぽいことを言ってしまった。 ・「彼の病状がここまで悪くなっていたなら、早めに知りたかったな」。そうしたら奥さんはちょっと強い口調で。「私だって知りたかったわよ。でも知らなかったんだからしょうがないじゃない」と言い返してきた。 ・このところお義父さんの容態が安定しないこともあり、奥さんは毎週のように実家を訪れて

          義弟のこと⑬

          義弟のこと⑫

          ・「男手がないのでいろいろやることがあるので早めに来て」と奥さんに言われてきてみたものの、それほど「男だから」と言ってやることはなかった。実は2日後の納棺前の時間に、可能ならリモートで取材をしようと目論んでいたのだが、この調子なら実施できるかもしれない。 ・その日の夕食はマグロ、カツオの刺身攻め。食べてくれる人数が多いと、用意をばあちゃんもうれしそうだ。 ・義弟の容態の変化などについて話しつつ、食べる。うまかった。 ・「○○君(義弟)、あっという間でしたね」と、ばあちゃんに言

          義弟のこと⑫

          義弟のこと⑪

          ・実家に一人暮らしになってしまったばあちゃんのことが心配で、すっかりばあちゃんの話になってしまった。義弟のことに戻そう。 ・実家に帰ると、義弟の嫁がいて、うちの奥さんと叔母さんと話をしていた。ばあちゃんも一緒だったかな。話に一区切りついた時、義弟の嫁が私のところに向かってきた。こちらからこの時点では彼女に言いたいこともなかったので何だろう、と思い「何ですか?」と聞いたら、彼女は 「お義兄さんも聞いたと思いますが、祭壇の提灯の件、こちらで決めさせてもらいましたから。お義父さんの

          義弟のこと⑪

          義弟のこと⑩

          ・駅近くに古くからある魚屋で注文してあった刺身を受け取り、さっき行ったスーパーでビールを買って実家に戻る。ビールさえ飲めれば何とかなると思う。 ・以前は、私が実家を訪問することがわかると、ばあちゃんんが瓶ビールをケースで注文したおいてくれたものだ。お義父さんも年のせいかお酒を飲まなくなり、義弟とも夕を食をとる機会がなくなり、実家にビールを飲む人が居なくなると、ケースで注文する習慣はなくなり、私が自分で買いに行くことが多くなった。 ・私は通常缶ビールを飲んでいるので、自分で買い

          義弟のこと⑩