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ふるさと金沢

就活解禁のせいで暫くnoteを書く余裕がありませんでした(泣)。
この期間に以下の二冊読みましたがそれについては今度書くとします(宣言)。
・パヴェーゼ『美しい夏』
・ブッツァーティ『古森のひみつ』

1週間の帰省

3月の最初の一週間くらいで金沢に帰りました。
東京と比べると天気も悪いし駅から離れるとすぐ都会っぽさはなくなるような街ですが、ふるさとだなーという心地よさを感じます。

小学校からの旧友や高校でずっとクラスが一緒だった友人、地元の大学にいった奴や高卒で働いている奴、関西の大学に通っているけれど同じタイミングで帰省しているやつなどいろんな友達と話しました。
能登の方にも少しボランティアに行って被災地の人たちと話したり、高卒社会人の友達の行きつけのバーで主人に悩みを聞いてもらったりもしました。

そして今回の一番の目玉だったのが地元の企業の最終面接でした。東京での就活と違ってほぼほぼ本音だけで話すことができ、それを受け入れてもらえて内定をいただきました。承諾の如何については猶予を設けてもらっていますが。

上記のように、今回の帰省は大学卒業後の進路を考える上で地元を見つめ直す意味合いが強いものでした。
そして現在実際に地元に帰ろうかと真剣に考え始めています。

個人的金沢の好きなところ

他の地方都市に住んだことがあるわけではないので東京との比較の中での特徴になるかと思います。

・川

「犀や浅野、二つの流れ」。私の通っていた小学校の校歌の歌いだしです。金沢駅をはさむように犀川と浅野川という二つの河川が並行して流れています。川くらいならどこにでもある。それはもちろんなのですが、河川敷の程よく整備された感じ、子供たちがはしゃいでいる様子、8kmわたって整備された川沿いの道を自転車で下っていく心地よさなど、居心地の良い場所となっています。耳を澄ませば鴨や鳶、鷺や偶にカワセミなどいろんな鳥を見つけることができます。

いつも通りの曇り空

・遊ぶ場所が限られている

それは果たしていいところなのか、という項目ですが、友人宅やアウトドアを除けば駅~片町エリアに行楽施設や飲み屋街が集積しています。川もだべる場所の選択肢の一つですね。場所はあるが限られている、という状況において私が好きなのは「予期せぬ知り合いとの邂逅」です。学生時代もあまり話すことのない同級生とばったり出会って余所余所しく話したり、帰省した際に元同級生を見つけたり、もしくはそのような出会いを期待して歩いているだけでも私は楽しいのです。渋谷を歩いていても偶然の出会いなんて万に一つもありませんから。

・食べ物がおいしい

これは本当に。そもそも日本の中でまずいものに出会う方が難しいですし東京でもおいしいお店はたくさん見つかります。しかし贅沢抜きの日常生活の食のおいしさはやはり金沢に軍配があがるかとおもいます。石川には8番ラーメンなるチェーン店があるのですがそこの野菜ラーメンみそ味が本当においしい。そんなチェーンがあるわけですから他の繁盛しているラーメン屋も須らくすべて美味しい。海鮮や定食も手ごろな価格でおいしいのが食べられてしまいます。下に添付している天ぷら定食なんて850円ですよ。真ん中に刺身もついているのに。

就活生として考えること

東京⇔地方という対立軸で将来の進路に揺れているのですが、「若いうちは東京で経験を積まないともったいない」という意見をずっと懐疑的に見ています。キャリアパスやスキルアップ、出世や成長という言葉が就活市場では礼賛されるわけですが、私個人はそのような社会に適応できるのか自信がありません。

どちらかというとそもそも働きたくない。生きていくために働くのであって、社会人として成功するために生きているのではないと個人的には考えています。面接に通るためにはキャリアパスを見据えて10年後20年後まで考える必要があるのですが、大学入学時と今の興味関心がだいぶ変化したのと同じように今の私の完成で将来のレールを敷きたくありません。働きながら、その時その時でやりたくなったことにプライベートの時間で手を出したいです。お金にならない意味のないことに熱中したいです。

金沢市有松に最近できたスタバにいったのですが、広々とした店内にぽちぽちと丸テーブルがあり、なんならソファまで置いてあってスペースを贅沢に使っているなという感想でした。それにくらべたら東京のスタバの座席なんて豚小屋です。のびのびと暮らしたいならやっぱ金沢なのかな。田舎に夢を見て移住しても後悔するぞという本を読んだことはありますが、金沢は田舎ではないと反論したくもあります。

そもそも、すべての選択肢にメリットデメリットがある以上は後悔のない選択などありえないのではないか。このような思いから卒業後の進路を確定させること自体が恐ろしいです。そんな現実から目をそらしつつ、今日も本を開いて文学の世界に逃げてしまうのでした。

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