幸せとドン暗さの同居
久々のひどい雨と風だった…
雨雲レーダーを見ながらもう大丈夫というところまできたので、ほとんど声の出なくなった嫁さんに「昼メシは何にする?」と訊いてみた。
激しめに首を横に振るだけだったので、そばに寄りもう一度訊いてみる。
吐息だけのような声で「ビタミンC…」とだけ発していたので、食欲はないのかと気を揉みつつも買い物に出かけた。レンタル屋にオーダーの品も届いているやろうし…
予期せず「恐怖の報酬」を見つけた!
俺はイブモンタン主演の初作を覚えていない。多分TVで観たことがあるはずだがほぼ覚えていない…残っているのは親父のコメントと”これは面白そうだ”ということだけだった。
強烈な印象はウイリアムフリードキン監督、ロイシャイダー主演のこのリメイクだ。
親父の刷り込みが大きかったせいなのか…併映含め劇場で2回以上観ている記憶がある。
ネタバレにもなるのであれこれ書きはしません。
この作品、エンディングまでを覆うこのなんとも言えぬドン暗さ!
これがたまらない!人生をドロップアウトしている俺にはたまらない!
ワクワクをレンタルして帰ると、荒れた天候故に嫁母も帰って来ていた。
「今日はナポリタンにするけど…いる?」
「買い物ついでに食べてくるよ!」
一応再度嫁さんに訊く…
「ナポリタンにするけど…食べるかね?」
一度断っているだけにバツの悪い嫁さんは、叱られた後の子供のように目線を落として首だけでゆっくり頷いていた。
この申し訳なさそうな素振りは彼女が50歳手前であるにもかかわらず、いつ見ても”可愛いな”と思うんだ。
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