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闇に落ちつつも楽しませてもらおうじゃないか…

結局嫁さんの風邪を貰うことになり丸2日くらい熱を出して寝込むことになった。

昔からそうなんだが、高熱を出している時に横になっていると、この作品の教徒たちの歌みたいなのが頭の中をグルグル巡る…
カリの血を飲まされたかのように現実とも悪夢とも区別のつかない不思議な世界に連れて行かれる…
少しの発熱では駄目なんですね、私の場合は38度5分を超えるくらいからおもしろくなってくる…

けっこう小さい頃からそうだったな…

寝ている部屋の足元の上にある吊り棚の前に張ったカーテンが頭巾を被った人のように見えてくると、どんどんお腹の部分が膨れていって…
引っ張られたカーテンの合わせ目からウレタンのキャタピラの戦車のようなモノに乗った小さなモンスターたちが出てきたり…

今回のは初物で…
布団の中で悪寒で軋む身体を強張らせていると、自分の首から下の上半身が目の前にある…
白い寝具の右の胸の辺りに黒い表示窓のようなものがあって中でブルーのLEDが点灯している。
あれ…電源は入っているのにおかしいな…
ちゃんと起動しないな…
やっば体調悪いからだよなぁ…
電源を入れ直してもランプは点くが私の身体は動く様子がない…
リセットしないと駄目かなぁ…

しばらく自問自答を繰り返した後、ようやく目が覚めて夢であることに気付く。

悪夢というには何やら半分仕事みたいな部分もあってエンタメ感は少ないのだが、上手に動かない自身の身体を客観的に眺めてやきもきしているってのもなかなか楽しい。
体調が悪いのはいただけないけど、健康な時にはこんな思いをすることは出来ないので、これはこれで面白い。


「はい!これ食べる!」
「これ飲む!」
具合の悪い時は普段よりも嫁さんの言いつけをいい子にして聞く…
自分ではどうしようもないので、こんな時くらい大切な人の言うことを聞くべきだろう…
だいぶ良くなってはきたがビールを楽しめるとこまではもうちょいかかりそう…
嫁さんの言うとおり大晦日までおあずけにしてみようか…

今年もお付き合い頂きましてありがとうございました。
皆様におかれましても体調にお気をつけいただいて、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。

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