#5 【読書感想文】人間みたいに生きている
『ブラザース・ブラジャー』を読んで以来、気になっている佐原ひかりさん。
3月に発売された『小説TRIPPER』に新作長編が掲載されていると知り、書店を回って探すけれど、どこにもない(涙)
Amazonで手に入れ、ようやく読了。
(佐原さん以外にも気になる小説がたくさん掲載してある!他も早く読みたい!)
食べることに対して嫌悪と恐怖を持つ女子高生が、山手の洋館に住む吸血鬼を訪ねるところからストーリーが始まる。
『ブラザーズ・ブラジャー』もそうだったけれど、「ふつう」って何?と強烈に問いかけられる。
食事=他者を取り込む気持ちが悪い行為、と考える唯と、遺伝の病気で血液しか受けつけない体になってしまった泉。
一般常識的には、二人とも「ふつう」のカテゴリーには入らない。
だからこそ、心を痛めて苦しんでいる。
他者を拒絶している彼らは、他者から受け入れてもらうことを欲している。
本作もとてもよかった。
10代のあなたに読んでほしい。あなたと感想を語り合いたい。
そんな1冊でした。
以前インスタに書いた『ブラザーズ・ブラジャー』の感想↓
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