何度も顔を合わせて、信頼を積み重ねていくことの価値を感じられる仕事ーーセイノーHDとのジョイントベンチャーによって生まれたハコベルの新たな営業スタイル
2022年8月に、ラクスルとセイノーホールディングスの共同出資によって生まれた「ハコベル株式会社」。全国に顧客基盤と拠点を展開する、物流大手セイノーHDとのパートナーシップによってハコベルのサービスや組織も大きく変化しました。グループ入りしたことでセイノーグループの全国拠点へのシステム導入が進んでいます。その架け橋となるのがセイノー営業グループのメンバーです。システム導入における課題やジョイントベンチャー(JV)設立によって生まれたシナジーや新たな営業スタイルついて肌で感じていることはーーセイノー営業グループの伊達愛晃、牧浦佑香に話を聞きました。
——ハコベルに入社を決めた理由について教えてください。
伊達 私は新卒で飲料メーカーに入社し、自社商品を運ぶための配車業務と営業を担当していました。もともと物流に興味があったのですが、実際に携わってみると想像以上にアナログな運用であることに衝撃を受けました。業務を通じて業界に危機感に近いものを覚えた時に、WEBメディアの記事でハコベル事業を知りました。『仕組みを変えれば、世界はもっと良くなる』というラクスルグループのビジョンに心から共感し、ここで働きたいと転職を決めました。
牧浦 私は、PR会社で営業職に就いていました。新卒で入社し、2年ほど勤めるなかで、「私にとって”人の役に立てる仕事”というのは、本当にいまの仕事なんだろうか?」と考えたことで転職を意識するようになりました。もともと伊達とは知り合いで、転職について相談していた時にハコベルを紹介されました。
ハコベルを知るまでは、物流・運送業界の知識もほとんどなかったんです。ただ前職では中小企業の経営者や意思決定層と接する機会が多く、物流企業の方とお話しする際に「ブラック業界だと思われがち」と、採用面で課題を感じている方が多いように記憶していました。ハコベルのサービスが物流業界に浸透すれば、労働環境の改善にもつながり、人手不足の解消にも寄与できると感じました。
業界経験がない点については不安でしたが、採用の過程でみなさんが私の可能性とやる気を前向きにとらえてくださったことも大きな後押しとなりました。
——伊達さんは、牧浦さんのどのような面がハコベルに向いていると思いましたか?
伊達 前職でも営業としてタフな経験を積んでいて、メンタルがしっかりしているところです。物流は、急なトラブルが避けられない業界。私たちが窓口としてトラブルを受け止める機会もあるので、臨機応変に対応できそうなところに適性を感じました。
——伊達さんは、ハコベル入社後配車業務を経て、現在はセイノーグループへの営業を担当されています。入社からこれまでのキャリアの広がりをどう感じていますか。
伊達 配車業務は「仕事をお願いする」立場で、営業は「お仕事をいただく」立場です。ポジションが全く違うので、両方に携わったことで双方の業務の楽しさも難しさも学ばせてもらっています。
前職では他社との関わりはほとんどなく、関わる人の範囲も狭かったんです。現在はセイノーさんの全国20エリアのうち、新潟や長野から山口まで13エリアを担当しています。幅広いエリアを担当すると、土地ごとに言葉もカルチャーも全く違う。自分の倍以上の年齢の方と接する機会も多く、物流業界に限らず、今後どういった業界に進んでも生かせるコミュニケーションスキルが得られていると思います。
——牧浦さんは以前と同じように営業職ですが、ハコベルにおけるやりがいや難しさはありますか?
牧浦 前職では1回のアポイントで契約を結ぶタイプの新規開拓営業で、初めて会うお客様と短期集中型の関係性を築く難しさを感じていました。今は、グループ企業でもあるセイノーさんに向けた営業なので、担当の方と長期的に向き合って信頼関係を構築することをミッションにしています。セイノーさんにとってのハコベルの窓口として、『困ったら牧浦に聞いてみよう』と相談してもらえるような存在になっていると感じるときはやりがいを感じます。
一方で、営業職ということもあって当然ながら数字を意識する必要はありますし、業界経験が浅くてもトラブル発生時には窓口として責任ある対応を求められます。そういった時には難しさを感じますが、先輩方をはじめ周囲の多くの方に相談に乗ってもらえます。悩んだ時に助けを求められる環境なので、安心して勤務しています。
——ハコベルの車両マッチングプラットフォームを、セイノーグループに向けて営業するやりがいや難しさについて教えてください。
伊達 レガシーな業界に対して、新しいソリューションやシステムを導入してもらう営業なので抵抗感を覚える方もいらっしゃいます。どうしても使用する前に「難しいのでは」という先入観を持ってしまう方もいます。一度でも利用してもらえれば”便利”だと感じていただけるので、先方の拠点で画面を見ていただきながら使い方をじっくりお伝えしていますね。
その結果、導入いただいたシステムを通して仕事を発注してもらったり、人手不足を課題にしていた支店から「ハコベルのおかげで業務省力化ができた」という感想をもらえたりすると非常にやりがいを感じます。父くらいの世代の方から頼られる機会も多いですし、担当支店において「ハコベル=伊達」になっているとうれしいですね。
——セイノーHDに特化した営業担当として、感じているグループの企業文化や特徴を教えてください。
伊達 セイノーさんはすごく人を大事にする企業で、「優しい人しかいない」と言いたいくらい温かい社風です。営業面では、応接室で話し合う1時間も大切ですが、コーヒーやランチを共にする時間や(支店に伺うと駅まで送ってくださるのですが)送迎車中の10分間の会話など、人としての付き合いも大事にする文化があります。「自社の商品を使ってほしい」とただ伝えて帰る営業ではなく、何度も顔を合わせて信頼を積み重ねていくスタイルだからこそ得られる成果があります。またそのカルチャーが自然とハコベルに伝播したこともあり、ハコベルのメンバーも社内ミーティングなど「実際に会う」スタイルに価値を見出すようになっていると感じています。
牧浦 セイノーさんは「若手を育てる」という文化が強く、私たちを身内のように扱ってくださる点がありがたいですね。業界経験が浅い私に「これは勉強になると思うよ」など、新しくチャレンジの機会をいただくこともあります。
私たちにとっては、セイノーさんから出向している社員の方はとても身近な存在です。一緒に行動させてもらうと、やはり若手に経験を積ませて”花を持たせて”くれようとすることが多いですね。物流大手のセイノーさんとIT企業から生まれたハコベルでは使っている用語や文化に違いがあり、ニュアンスがうまく伝わらないこともあるのですが、出向されている社員の方が「こういうふうに言えば伝わるかも」と、うまく橋渡ししてくれます。
また、どの支店に行っても「隣の支店の〇〇さんは以前一緒だったんだよ」など縁を繋いでくれます。縦・横のつながりを大事にしている方が多い印象です。
——同じようにセイノーグループ向けの営業を担当する人材として、どんな人が仕事にフィットすると思いますか?
伊達 行動力のある人ですかね。コミュニケーションが好きで、相手の懐に入れる人は向いていると思います。ハコベルは、セイノーHDとのジョイントベンチャーとして再始動した現在を「第2創業期」と捉えていて、新たなスタートの段階にあります。失敗してもまたチャレンジできる雰囲気があるので、このフェーズを一緒に面白がってくれるような人がフィットすると思います。
牧浦 私も行動力は必須だと思います。また、営業に行くだけではなく、わからないことを素直に聞けるような能動的な人が成長できる会社だと思います。会社の規模は、まだ小さいので一つの分野だけを極めるというより、幅広く携わることに興味を持つ人のほうがやりがいを感じやすいかもしれません。
特に営業チームは、自分の数字に責任を持って事業を前に進める気概を持つ人が多いです。手を挙げればチャレンジさせてくれる環境なので、やりたいことやアイディアを臆せず口に出せる人ほど、得るものが大きいと思います。
ハコベルで働くことに興味のある方は、こちらをご覧ください。