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庭のプランを考えるときに大切にしていること
こんにちは!ガーデンプランナーのhacoです。
今日は庭のプランを考えてるときに、私の脳みその中でどんなことが繰り広げられているのか。書いてみようと思います。
その前に、皆さんはプロにお庭の事を相談するときに、どんなことを期待していますか?
私は、いつも初めましてのお客様が、私に何を期待しているのか。そして、お庭が良くなることによって、どんなことがしてみたいと思っているのか。この二つについて、注意深くヒアリングするようにしています。
カッコイイのすり合わせ
「美しくして欲しい」「かっこよくして欲しい」「癒されたい」例えばそんな言葉がお客様からでたとします。
そこから「私のかっこいい」と「お客様のかっこいい」は、同じイメージなのか。ということを確認する作業に入ります。
高倉健がかっこいいと思っているのか、菅田将暉がかっこいいと思っているのか、そこをはっきりしないと、形が見えてきません(笑)
好きな花が、それぞれ人によって違うように、イメージとして出てきた言葉を、具体的な形にしようとしたときに、それぞれの人によって、随分と差があるのではないかと感じています。
花の咲かない植物を雑草と思うのか、はたまた貴重な庭の背景ととらえているのかも、個人によって違うんですよね。そして、どちらが正しいというお話しでもありませんよね。
全体のイメージのすり合わせができたら、具体的なプランに入っていきます。具体的なプランの中では、段差や視線について、他に機能的に解決したい問題点等が加わってきます。
ガーデンプランナーに期待することって?
プロにお庭をお願いする。そこにどんなメリットを感じているのかも、人それぞれなのではないでしょうか。
「素敵なお庭を作ってほしい」と言われますが、私がリアルに思い描いてほしいのは「素敵なお庭で過ごす、庭主様たちの姿」です。
それは、例えば
【育てる庭】
・ちょっとしたスペースでハーブや野菜を育てて食べたい。
・バラを育てて、ローズガーデンにして家でも活けたい。
【過ごす庭】
・休日の朝、テラスでブランチをしてみたい。
・夜、お酒を飲みながら自然に癒されたい。
【集う庭】
・お客様を招いて、お庭でBBQをしたい。
・子供たちやお孫さんたちを、遊ばせる空間にしたい。
【見せる庭】
・いつも整然と、室内から見て楽しめる庭であってほしい。
・通りの方にも楽しんでいただけるお庭にしたい。
お庭での具体的な過ごし方がふんわりと決まったら、続いてお伺いしたいことがあります。
時間軸でみた時の庭ー庭は生き物です
私は「庭は生き物です」というお話をよくします。
必ず、現状を維持し続ける。ということを目標にしてしまうと、それはそれは、並大抵ではない苦労をすることになります。
1.植物のお世話にどれくらい時間が割けますか?
庭には雑草も生えてきますし、(そもそもそれは雑草なの?という話もあるのですが、そこはまた改めて。)植物が病気になってくることもあるでしょうし、害虫が葉っぱを食べてしまうこともあるでしょう。
植物が、何もしなくてそののまま何も手を加えなければ、あっという間に施工後すぐの状態とは違うものになってしまいます。
我が家には、春になるとカラスノエンドウもスギナも生えてきます。
固かった土をこの子たちが柔らかくしてくれるので、「どうぞどうぞ」と生えてもらっています。
2.構造物の変化をどうとらえますか?
植物だけではなくて、一般的な屋外の構造物は、室内のインテリアに比べると、風雨にさらされ紫外線の影響も直接受けるので、ある程度の時間が立ては見た目は変化していきます。
・ウッドデッキの色は、だんだんとくすんできます。
・レンガに苔が生えてきたりもするでしょう。
・人工芝にしたところで、人工芝も劣化はしていくでしょう。
そういう変化を、劣化ととらえるのか、庭の成長ととらえるのか、、
例えば、ウッドデッキの色を「今のブラウンから、次はブルーに塗り替えてみたい。」と楽しみにされる方もいらっしゃいます。
苔むした庭を、風合いが出て好きだとおっしゃる方もいます。
ガーデンプランナーだからできること
もう十数年続けている仕事ではありますが、折に触れて「私にできることは、何なんだろう。」とプランをしながらいつも考える瞬間がたびたびあります。
そして、いつも、プランをする時に、ちょっとキザっぽいですが、
お客様とともに変化していく「庭の物語」を楽しんでほしいと思います。
そのために、その物語のあらすじをお見せすることを大切にしています。
そのために、まずスタートは、お客様との感覚のすり合わせからスタートして、長い長いお付き合いがはじまります。
もう十年くらい前に描いた、プランスケッチ。懐かしい(笑)
このお話は、これから庭に携わるお仕事をしていきたいと考えていらっしゃる学生さんにも読んでいただきたいな。と思います。
今日も最後まで読んでくださりありがとうございました。
介護福祉施設の施工事例ですー
経歴についてはざっくり書いておりますーーー
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