詩_1119
何百回も聞いた声
勝手に悲しいと思ってた
たぶん悲しいと
感じていたのは僕
勝手に寂しいと思ってた
やっぱり寂しいと
感じていたのは僕
カミナリの叫び声に
かき消された声は
何を伝えたかったんだろう
急に現れ過ぎ去った
掠れを残す声は
何を伝えたかったんだろう
開いた傘にぶつかって
弾けて消えた声は
何を伝えたかったんだろう
青空から落ちてきた
誰も気づかぬ声は
何を伝えたかったんだろう
何百回も聞いた声
勝手に悲しいと思い込んで
勝手に寂しいと思い混んで
本当はぜんぜん分かってなかった
何百回も聞いた声
聞こえていると思い込んで
勝手に自分の感情を重ねて
本当は雨の声を聞いてなかった
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