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散歩のススメ・・・楽しい偶然を呼び込む

次の予定までの空き時間にお茶の水辺りをふらりと歩いた。

すると、建築家のジョサイア・コンドルの本に出会す。

コロナの自宅待機中、近所を散歩して、発見したものを「知図」として記録に残すのを楽しみにしていた。その中で、茅場町の日本橋川の辺りに、明治の初め、渋沢栄一の邸宅があったことを知る。設計者は辰野金吾で、水辺に建つヴェネチアン・ゴシック様式の洒落た洋館だったらしい。そして、この辰野の師匠がコンドルで、彼は岩崎彌太郎に重用された人物だと知る。

本の中に、コンドルが大学で教えていた際の試験問題があった。インクの手書き、美しい筆記体で書かれている。問題の最後には、出題者「ジョサイア・コンドル」、作成者「辰野金吾」とサインがあった。問題も回答も英語ということは、授業も英語だったのだろう。2人の師弟関係、当時の教授と学生たちとの真剣なやりとりに想像がおよぶ。

あの日の散歩が、そんなひと時に私を導いてくれた。

美しい試験問題

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