【まとめ02】ガイドブック掲載が難しい店BEST10
2024年も終盤に入り、上海版ガイドブックの改訂の仕事がちらほら来ている(約5年ぶり)。
制作の現場では、「旅行者や読者ニーズがない」(このnoteも、フュージョンや異国料理は“いいね”が少ないのでそういうことだと思う)「紹介エリアや紹介ジャンルの枠に入らない」「新規取材の予算がない(みんな予算内で支払って食べて取材している)」などの理由で、良い店を掲載できないことがたくさんある。
「ガイドブックに載っていない」というと特別な店みたいに思えるが、理由は単純にそういうことです。
そういう感じで、多分掲載できないだろうなと思うお勧め店をランキング化してみた。掲載できない理由とともに。
※店名、写真をクリックすると店舗紹介記事が開きます。
新天地エリアの有名ホテル内というガイドブックに載りそうなお店だが、台州料理というジャンル枠がない。四川、広東のような中華ジャンルの代表格か、雲南、貴州などのめずらしい系以外の料理ジャンルは難しい。でも、すごくおいしいお店。
真如エリアという、旅行者が絶対行かない場所にある。「観光客がいない場所に行く」というタイプの旅行者も絶対行かない場所(オフィスビルとショッピングモールしかない)。市内に支店もあるが、慢性的に行列ができており、取材時、並ぶスケジュールが取れない。
上海系、蘇州系、寧波系、蘭州拉麺以外の麺料理を掲載する枠がない。というか、上海に来る日本人旅行者ってこういう麺料理、食べない気がする……。でもおいしい。
個人的に上海でいちばんよく行く、いちばん好きなお店だけど、上海のガイドブックには「町イタリアン」の需要が一切ない。残念。
とてもいい個人経営店なのだけど、微信からの完全予約制なので、日本人旅行者向けのガイドブックには難しい。日本から誰か辛いもの好きの友達が来たら絶対連れて行く。
「初めて中国に行く」のような旅行者はまったく理解できないジャンルのお店だと思う。日本人にとって、未知と未知のフュージョン(異界)。もちろんガイドブックにもジャンル枠がない。
かろうじて掲載の地図内には載っていると思うけど、最寄りの駅も最寄りの観光地もない郊外のお店は紹介できない。車持ってる友達がいて、大人数で松江区に行くというレアなシチュエーションがあれば。でも、すごく良いお店。
「田子坊」という観光地の真ん中にあるので提案してみたところ、ボツに。おいしくてすごく良いお店だけど、ジャンル的に日本人旅行者のニーズからは外れてしまう。
未知の地域のフュージョンは、どんなにおいしくて良い店でも難しい。あと、ディナーでしっかり食べると取材予算超え。でも、個人的には旅行者を連れて行きたいお店No. 1。
教えたいお店としてはトップだけど、日本料理ニーズがゼロ。「こんなお店が上海にあることだけでも知って帰ってください」と心から思うけど、誰も知らないまま帰国していく。でも、それでいいのかも?
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