Excel関数と私
初めてExcelの関数を使ったのは27歳のときである。
パソコンデビューした最初の会社は独自ソフトを使用していて関数どころかExcel自体を使わなかった。
いつだって何かを学ぶきっかけは必要だからである。
初めての関数
大企業から中小企業に転職してExcel知識習得の必要に迫られた。
関数導入の理由は売上金額をスムーズに入力するため。
金額一覧表を見て手入力することに疲れたのだ。
独自ソフトはあったが、その商品だけは品番が作れない。
前任者は一覧表を目で見て手入力していたがとてもめんどくさい。
私にめんどくさいは大敵だ。
めんどくさい=時間がかかる=飽きる。
とにかく飽きるのである。
無愛想な大先輩
Excelの先生は他部署の大先輩であった。
直属の上司に「あいつに教えてもらったらいいよ」と提案してもらったのだ。
お礼は何したらいいですか?と聞くと、コーヒー淹れてやってと言われた。
大先輩は無愛想で早口で頭の回転が速い。
他部署ではちょっと浮いていた。
ものすごい仕事量をたった一人でやっていてとても忙しい。
忙しいのにコーヒー1杯で根気強く教えてくれた。
浮いていた理由は無愛想だからではない。
キーボードが壊れそうなぐらいタイピングが強いからである(怖)。
最初に覚えた関数はVLOOKUPとIFである。
さしすせそ
関数すげえ。
今までの時間は何だったのか。
大先輩が天才に見えた。
心を込めて
「さすがですね!」
「しらなかった!」
「すごーい!」
「センスですね!」
「それでそれで??」
と言った。
モテる女の必勝技【さしすせそ】連発である。
大先輩は既婚者でお互いに何も狙っていないが、かわいい奴め、とは思われていたと思う。
大先輩とはレッスン以外でも話すようになったし、ただコーヒーを飲みにふらっと来られることもあった。
ふらっと来ているようで実によく見ている。
大先輩と私の部署の連携はますます良くなったし、Excel以外にも大事なことを教えてもらった。
それは【スケジュール管理】である。
私の事務効率は爆上がりした。
CONCATENATE
VLOOKUPとIFで生きていたが、転職した詐欺まがいのコンサル会社で新たな関数と出会う。
CONCATENATE(コンカティネート)である。
この関数を使って詐欺まがいの事業の片棒を担いでいたのだ。
教えてくれた大先輩には感謝しているが、それ以外のことはあまり思い出したくない。
頻繁に訴訟を起こされたり労基が入る会社には長居してはいけない。
CSV
今の会社でSUMIFを使うようになったが教えてもらってはいない。
社長が作ったExcelを見て覚えた。
それよりもCSVを知ったことのほうがはるかに大きい。
CSVをダウンロードし、加工してアップロードする。
何千行あっても一発更新だ。
加工するときに使うのは今までに覚えた関数と並べ替えと四則演算と置換だけ。
種明かしすると大したことはないのだが、使えない人は魔法使いかと思うようである。
知っているだけではなくどう使うか。
年代的に学校で習ったわけでもないし、自腹で習いに行ったわけでもない。
関数はこの記事で触れているもの以外は全く知らないし、マクロも使えない。
私より関数の知識がある人はいるだろうが、関数を使ってデータベースを管理するという1点においてはなかなかいい線いってると思う。
知識は知っているだけでは価値がない。
知識を使いこなして効率を上げてこそ価値がある。
その価値のことをスキルという。
私はデータベース管理スキルで食っている。