【あなたは知っているだろうか】日本人の心!日本刀3つの魅力
外国の方からも、『最も美しい武器』と評される日本刀。
ONEPIECEやBLEACHや鬼滅の刃、そしてモンスターハンターと言った漫画やゲームの中でも多く登場し、日本の象徴と言っても過言ではないかと思います。
日本刀にはどんな魅力があるのか。
今回は日本刀にフォーカスを当ててお話をしていきたいと思います。
まず特筆すべき日本刀の特徴は以下の通り。
解説していきます
■魅力的な名称
仮にも殺傷の道具にも関わらず、『正宗』など人の名前が用いられていることがしばしば!
世界各地にはあらゆる武器があり、それには名称があります。
例えば『レイピア』『グングニル』『ムジョルニア』『コルトパイソン』など
ただ、日本刀ほど人命が用いられる武器は類を見ません。
日本刀の名前は『へし切り長谷部』『波遊ぎ兼光』『吉岡一文字』『虎徹』etc.....
とにかくかっこいい!w
刀工が作った中で最も出来の良い刀を『真打ち』と呼び、自分の名前をつけていました。
その他命名の由来は以下の通り。
•刀の使い手
•切れ味
•妖怪の名前
•伝説•神話
•刃紋や形状
•天皇家からの名誉
などなど。
尚、本来日本刀という呼び方ではなく、『刀』や『剣』という呼び方でした。日本刀という呼称は海外から場合に用いられていました。
■美しい形状
その最大の特徴は、刀身が反っていることと、片側だけに刃があることです。
刀身が反っている理由
本来の剣は真っ直ぐな形が多いかと思いますが、日本刀は反っています。その理由は以下の通り
▽少ない力で斬ることができる
包丁で例えると分かりやすいですが、“押し切る”より、引きながらのほうが切りやすいですよね。
刀身が反っていた方が斬るものに対して意識せずとも自然と斜めに刃が入るので、少ない力で効率的に切れるのです。
▽重さを感じさせないため
直刀よりも重さが感じにくいです。構えた際に重心が先端に近いほど重く感じ、手元に近いほど軽く感じます。そういった意味で、直刀に比べて重心が手元に近い日本刀のほうが軽く感じ、扱いやすいのです。
ただ重心が完全に手元にあると、斬撃力が弱くなったり刃筋が乱れやすくなるなどデメリットもあります。
その為反り具合や刀身の長さを調整して扱いやすい繊細な設計がされていたのです。
▽抜き差ししやすい
刀を抜き差しする場面やタイミングは様々です。馬上であったり狭い場所であったり。短い刀であれば抜き差しが簡単なのは言うまでもありませんが、長い場合は直刀よりも反りがあるほうが抜き差ししやすいのです。
▽衝撃に強い
刀が斜めに当たることで衝撃を分散するので折れにくくなります。
概ね上記の理由です。極めて合理的です。
■世界一と言われる切れ味
日本刀の切れ味が世界一ということは有名な事実です。その理由を見ていきましょう。
反り
先述したように、引きながら切れるので小さい力で切れるのです。
炭素量
鉄は含まれる炭素の量が多いほど切れやすくなります。不純物が多いほど脆くなります。そこで生まれたのが鍛錬と言われる、鋼を何度も折り返して槌を打つ製造方法。現代でも使われる鍛錬と「相槌を打つ」の由来です。
日本刀一振りを作る為に、5~6kgの玉鋼という鋼の塊を使用したそうで、
この玉鋼を鍛錬することで強度と粘り強さを生んでいき、適切なタイミングを色と音と回数で判断したそうです。
重層構造
本来物質は硬さと柔軟性は反比例し、硬すぎると折れやすくなります。
柔らかすぎると折れにくくなりますが曲がるので刀身としては使いにくくなります。
硬さと柔軟性を共存させるために、刀身の内部は柔らかい「心鉄(しんがね)」を、外部は硬度の高い「皮鉄(かわがね)」という構造で作りました。
この重層構造等の要因により、刀身を冷やす際に刃部分が膨張します。この膨張により刀の反りが生まれるのです。
このように極めて複雑な工程を経て作成される日本刀ですが、
美しさを求めて作成されたのではありません。実用性を求め続けて洗練された後に、美しい美術品となったのです。
この記事で少しでも日本刀の魅力を知っていただけたら幸いです!