おいしいものは、糖と脂肪でできている
これは誰もが知る(?)名コピーだ。
本当に、おいしいものとは、糖と脂肪でできている。聞けばこんなに納得するのに、自分では思いつかない。コピーライターってすごいお仕事だ。
こちらまさに糖と脂肪の塊、ラーメンと炒飯。美味しかった。
これは近所のラーメン屋さん。初めて行った。
今のマンションに住み始めて10年以上。立地もよく、少し狭いけど間取りも気に入っているし、出て行く理由もないのでまだまだ住むだろう。もう、マンション側が建て替えるから出ていってくれというまで住みそうな勢い。
このお店の存在はずーっと知っていた。けれど、古くからありそうな佇まい、中は全く見えずどうなっているかも分からない。前を通ると豚骨のいい香りがするな、気になるな、でもドキドキして入れないな〜と人見知りならぬ店見知りしているうちに10年が経っていた。
本当は別のお店に行くつもりだった。でも雨だったので近所のこちらに変更。雨は私の行動予定変更の大きな理由になり得る。今回は雨のおかげでここへ行けたのでたまには雨も良い。たまにはね。出来ればお休みの日は控えてほしいけどね。
ラーメン、半チャン、焼き餃子!よし、このオーダーで決まり!と意を決して門を開けた。そんな気負うことでもないだろうと思うでしょうが、メニュー決められない女なので、シミュレーション大事。(食への執着たるや)
お店に入ってメニューをくまなく眺めて、よし!ラーメン半チャン2つと焼き餃子と水餃子でー!と元気よくオーダーすると、今日餃子ないのよ〜!ごめんね〜!とおばちゃんに出鼻を挫かれた。
なぬ・・・・しかたない、私はチャーシュー麺にしてもらった。
かなり高齢っぽいおばあちゃんが1人で切り盛りされていた。
あっという間にちゃちゃちゃっと炒飯登場。その後すぐラーメンも出来上がった。炒飯はバターっぽい風味のする、薄味でいくらでもいけるわ!おばあちゃんの炒飯やん!って感じの素朴で優しくて美味しいお味だった。
ラーメンも濃すぎずそれでいて濃厚、ともはや何を言っているか分からないが、とにかく優しく染みるおいしいお味だった。
全体的に薄味なのがよかった。物足りないわけでなく絶妙だった。
先客のおじさんは1人でキープボトルを傍にちびちび飲みながらテレビをぼーっと眺めて。なんかよかった。
私はこの通り人見知りに店見知り、加えて料理が好きだから家で自炊することが圧倒的に多く、10年も同じところに住んでいても常連になったお店なんてない。
この常連の見知らぬおじさんが「おかあさーん、お会計お願い~」と会計を済ませ出ていく姿を尊敬のまなざしで見送った。
おばあちゃんは帰り際「餃子ね~タネはあったのよ~!何がないと思う?」と、めちゃくちゃイージーなクイズを出題してきた。
そらもう皮やろばあちゃん!!!ってなったし、すぐそこのスーパーで買ってきたろか!?って思ったくらい人懐っこく悪戯っぽい笑顔でおどけて話し掛けてくれてほっこりした。一瞬で好きになった。(単純)
皮、明後日届くのよ~!ごめんね~!また来てね~!って。そんなスーパーで買えるような皮じゃないわよね。そうよね。私も餃子作る時、タネと皮の配分が上手くいかん時あるわ。うん、わかるわかる。(絶対そのタイプの皮がないではないわ)
今度こそ餃子食べたい!と強く思ってお店を後にしたのでした。
おいしいものは糖と脂肪で出来ているし
お店の人のお人柄で、また行きたくなる!
知ってるお店が1つ増え、またこの街を好きになった。
おわり
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