資格学校は行政書士をどう考えている? その3
今日も資格学校に突っ込んで参りましょう
ユー●ャンに引き続き突っ込みます
皆様、今日もこのnoteを開いていただいてありがとうございます。
相も変わらずユー●ャンに突っ込んで参ります。実は私、このユー●ャンで勉強して行政書士試験に合格した人をひとりだけ知ってます。
関西の某有名私大を出た人だったんですが、在学中に合格したんですね。で、卒業したら行政書士業務をやろうと思ってたんで特に就職活動とかしなかったんですって。
ところが行政書士業務を始めるにあたってその人は「最初は誰かに教えてもらおう」という持っちゃいけない考えを持ったんですよ。
その結果がヒヨコ食いに引っかかるという事態になっちゃったんですが、早く気付いたおかげで大学院に入ることにしてヒヨコ食い先生とは縁を切ったんです。
まあ、ギリギリのところで命拾いをしたという事になりますね。日本という国では履歴に空白期間があるというのは結構痛いダメージになりますからね。でも、本当に大学院に進学したんだとしたらそれはそれで大変だろうなと思います。文系で大学院というと、修士を修めて就職する方向で行ったとしても専門性が上がる、つまり逆に言うと企業から見て汎用性が低い人財と見られてしまう、それでいて学部卒と比べて高い給料を出さないと示しがつかない、年齢も高いし…ってことになるんですよね。文系で院に進むなら一生を学問で生きていく覚悟が必要だと私は思います。
話がそれました。ユー●ャンが述べる行政書士の何たるかを見ていきましょう。
まず合格者の人数問題を解決
以前書いた「2,687名突破」問題なんですが、サイトの隅々までよく見たらやっぱり合格者数は2687人が合格したって書いてありました。ひとつ言わせて欲しい。それは「突破」とは言わない。
まあ、これについてはこのことだけ述べればいいとしましょうか。
「行政書士とは?」を引き続き検証
実を言うとここ、「行政書士とは?」という動画をYouTubeにアップしていて、自社サイトでもその動画を見られるようにしているんですね。だからその動画をここに貼っちゃってもいいかなと思ったんですがさすがにそれは会社名がドーンと出ちゃいますからね。まあ、このnoteを読んでいただいている皆様は、ほぼ全員どこのことを言っているのかおわかりだとは思うんですが。
というわけで「行政書士とは?」を引き続き見ていきますね。
「他の資格との違いは?」という囲み記事がありますのでこれを見ていきましょうか。
行政書士は独占業務を行う「国家資格」であることが見出しになっています。
そして以下のようなことが書いてあるんですね。
私、以前から疑問なんですけど、行政書士って独占業務あるって言えるんでしょうか?
この囲み記事の中で図解されているんですが、「国家資格」の中の「独占業務あり」群にまとめられてるのは行政書士、社会保険労務士、司法書士、宅建士で、「独占業務なし」群がファイナンシャルプランナーひとつだけ、民間資格群が医療事務と簿記なんですよ。
医療事務がどうしようもないクズ資格であるということは間違いないです。そんな資格なくてもその仕事できますからね。医療事務資格を取ってるような暇があったら求人探して応募した方がはるかにいいです。
ただ、簿記(言いたいのは多分日商簿記のことでしょう)は下手な国家資格より役立つぞ?今まで続いている中で一番昔から続いている友人は学生時代から経理一筋宣言をしてまして実際そのとおりの人生を歩んでいますが、サラリーマンやるなら簿記3級ぐらいは持っておくべきだって言ってます。また、言う人に言わせたらファイナンシャルプランナー3級は社会人の基礎教養なんて言いますね。
行政書士ってそれらより役立つと自信を持って言えますでしょうか?行政書士が書くもので行政書士しか書いちゃいけないものってありませんよね。ただ、他人に代わって文書を書くことを「業として」行っちゃいけないっていう決まりはありますが、それだっていい加減なものです。それが絶対的な行政書士独占だとしたら、新聞1面の下の方の広告にたまに養成講座の広告が載ってる「賞状書士」の扱いなんかどうなります?
社労士や司法書士には有資格者しか行っちゃいけない業務が厳然としてありますが、行政書士はかなり怪しいと私は思いますが。
ちなみに、宅建士の独占業務の中に「書類を書くこと」は入っていません。これはなぜかと言うと、いずれ詳しく書くつもりではおりますが明治の開国とともに近代的な法制度が作られた時に、司法制度を支える3つの職務が確立されました。証書人・代言人・代書人です。証書人は今の公証人のご先祖様。代言人は弁護士のご先祖様。代書人は多くの法律系士業のご先祖様で、行政書士も社労士も司法書士もその流れを汲みます。ただ宅建士は別でして、この資格が創設されたときは「宅地建物取引員」という名前でした。昭和33年のことです。その後宅地建物の重要性が増すにつれて「宅地建物取引主任者」から「宅地建物取引士」と変遷してきた歴史があります。
難易度の違いは?
だそうです。
「法律の初学者でも十分狙える資格」が、「依頼人をサポートする「法律のプロ」」やら「頼れる「身近な街の法律家」」やら「生涯役立つ、頼れる資格」やら、そんな華やかな言葉で形容されるものになりうると考えてるんでしょうか。世の中そんなに甘くないって。
別の囲み記事を見ていきましょう
「行政書士資格取得のメリットは?どんな人にオススメ?」という囲み記事がありまして「就職・転職、キャリアアップの大きな武器に!独立開業も!」という見出し、本文が以下のとおりです。
「就職・転職の際に大きな武器」にならないということは前回も書いたと思うんですけど、阿漕だなあと思うのが「民法などの法律の知識が身につくので、関連する他資格とのダブルライセンスを狙う場合にも大きなアドバンテージに。」という文言なんですよ。結局これって行政書士取ってみて思ったほど役立たないと思った人が文句言ってきたら「こっちの資格も取ると大丈夫ですよ!」と言ってまたカネを払わせるための文言でしょ?
「キャリアアップ、スキルアップをして業務の幅を広げていけば、独立開業も可能です!」とも書いてありますが、行政書士試験に合格してハロワに行って「行政書士」をキーワードに検索かけた経験の持ち主だったら絶対知ってるはずです。行政書士関連の求人がとてもとても少ないことを。行政書士に拘ってしまうと逆に選択の幅を狭めることになります。
某所で出くわしてしまった人なんですけど、田島隆をとにかく崇拝していて、「行政書士は第四の法曹」「将来的には行政事件訴訟の代理権が得られる」などなど夢を描いていたんですが、このときまだ合格前だったんですね。その方の悲劇は、合格してしまったことでした。喜び勇んでハロワに行って検索して、その求人の少なさに愕然としたんでしょう。有資格者を片っ端からつかまえては「行政書士の求人はないんですか?」と質問していました。
そんな時期がしばらく続いたのちしばらくして「私は元々合格しても登録するつもりのない自己啓発受験でした」と突如言い分を変えました。と同時に、「○○の資格を取れば食えますか?」といろいろな他資格について検討を始めました。30秒ほどのインターバルをおいて「行政書士試験には合格していますが、海事代理士を取れば食えますか?」という質問と「自分は海事代理士は持っているのですが、他にどんな資格を取れば食えますか?」という質問をするんですから本当にかわいそうなぐらいの被害者です。田島隆さん、もしここを見ていたら自覚して下さい。あなたのしたことはそういうことです。
結局のところ行政書士だけでは「独立開業も可能です!」ではなく伸るか反るかの大博打で独立開業してみるしかないんですよ。かなり分の悪い賭けですけどね。
最後の文章「確かな法律の知識を身につけることで、自分の身近なところでのトラブルなどにも対応できるようになります。」に至っては、ユー●ャンの中の人(行政書士講座担当者)が苦悩した痕跡のように思います。もうこれ以上褒めようがなかったんじゃないでしょうか。いまはなき時刻表検定のような、趣味性の高い資格と大差ない…。
やっぱりユー●ャンは酷すぎる…
今日は予定よりだいぶ長くなってしまいましたが、それでもまだツッコミ終わってないんです。まだちょっとありますが、次で終われるかな…?
ユー●ャン関係ない話ですが
行政書士試験合格が就職や転職に役立つか否か問題なんですけど、ちょっとここ(外部リンク)を見てみて下さい。なんだ、求人たくさんあるんじゃん、って思いません?
でもよく見ると、この求人って行政書士実務研修センター(外部リンク)というヒヨコ食いセミナーが運営している求人ページなんですよね。要は「行政書士取れば食える」と思わせるための撒き餌では?
以前かなり長いことここの求人見てたんですけど、内容全然変わらなかったりしたんですよね…。
今回このサイトを探すのに少し手間取りました。しかしそれはこのサイトが改善されたからではなく、真っ当な求人情報サイトが検索上位を占めるようになっていたからでした。
「少しでも良い仕事を」という一般人の気持ちにつけ込む人々が本当に多いんだなっていう感想しか出て来ません。
最後にやはり宣伝です。
私はココナラで行政書士に関する相談を承っております。
何回も申し上げていますが、私は行政書士志願者や受験生、あるいは現役行政書士から「こんな仕事をしたい」「こんな仕事はできませんか?」みたいな質問があったら基本「できません」と気持ちを折りに行く方向で答えています。
そこらへん、甘く考えて、お金を一切失ってしまうぐらいならまだしも、下手をすると犯罪者にもなりかねないからそういうことを言っているわけです。
それでもやってみたいという方にはアドバイスをしています。
それで良ければお申し込み下さい。
↓30分バージョン
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小説なんかも書いております。
こちらもぜひよろしくお願いいたします。
今日もありがとうございました。