富士塚と「おむすび」
前回noteで「講」に触れたら、その直後に「富士塚」に引き寄せられた。
富士塚は、富士講信者が富士山登拝を簡略化するために江戸時代に作られた拝所だ。富士山の石を積み上げて富士山を真似て作られている。
上野駅のお隣にある、古民家宿。
この庭に富士塚があった。
富士山の開山日にはこの富士塚に登り、お詣りをするのだそう。富士登山を簡単にすることで信者さんを繋ぎ止めることができる素晴らしいアイデア。
宿の朝ごはんは手づくりのおむすびとお味噌汁。優しい手で握られたおむすびを頬張ると、心が満たされ、また食べに帰りたいと言う気持ちがわいてきた。心を引き留めるのに、こんなに簡単な食べものはない。そして、この宿を中心に人の輪も広がっているのだろう。
おむすびは信者を繋ぎ止める富士塚と似てると思った。
講という組織を発展させる為の富士塚。
組織の求心力はその核になるモノとくっくつモノの利害関係のバランスが重要なのかなぁと、おむすびを食べながら考えた。