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「深呼吸の向こう側」・・・恋人たちに訪れたその瞬間。超ショートショート。
『深呼吸の向こう側』
「ここ、初めてデートしたカフェだね」
私はふと思い出して、裕二の顔を見た。
裕二は妙にドギマギして、
「あ、ああ」
と答えただけだった。
怪しい!こんな時は、必ず何か企んでいる。
それから30分ほどした頃、
案の定、裕二はその計画を実行に移し始めた。
「ちょっとだけ待って」
裕二は突然背中を向けた。
肩を大きく動かし、深呼吸をしている。
相当大きな計画らしい・・・だけど。
裕二くん。
手の平に書いたセリフを、
後ろ向いて確認するのは良いけど、
顔の前で見るからから、こっちから丸見えだよ。
何々、『一生幸せにするから・・・』だと?
君に幸せにしてくれる人生なんて、考えられないよ。
でも、幸せかどうかはともかく、きっと楽しいだろうな、
と私は思った。
ふふ。可愛い奴め。結婚してしんぜよう。
おわり
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