昭和・平成・令和の世代別音楽番組を見た49才(もうすぐ50)
最近、やたらとTVで「昭和・平成・令和の世代別音楽番組」をやっている気がする。昭和のアイドルや歌手が出てるとなんとなく見ちゃう、昭和48年生まれ49才の私だわ。
昭和の懐メロ
思えば私が子供のころにも「昭和の懐メロ」番組はしょっちゅうやっていた。親が毎回見てるのを、よく飽きないなと思っていたものだった。
毎度酔っぱらってヒット曲を口ずさみ、「この人、死んだっけ?死んでないっけ?」と同じ歌手で同じことを言う。
昭和の時代は、コンテンツ自体が少なかった。
どの世代も同じものを見ていた(見るしかなかった?)ので、誰もが認めるスターや、象徴がわかりやすい。どの年代の人と見ても共通して楽しめた頃があった。
ひざが重さを~覚えてる?
家族で「ザ・ベストテン」などの歌番組を毎週見てると、小学生でも演歌を自然に覚える。小2で「八代亜紀・雨の慕情」を振りつきで歌えた。不思議なもので、子供のころ覚えたものは今でもしっかり歌える。
♪歌詞「心が忘れたあの人も、ひざが重さを覚えてる~」
大人になってからなんとなく口ずさんだ時に、情景が浮かんできて「深いわ~」と感嘆した。小2のひざは何の重さも知らんので、わけもわからずただ自然に覚えて歌っていた。そんな曲がたくさんある。
小学校中学年くらいまで、年末の「レコード大賞や紅白歌合戦」は、大体知ってる歌手と曲が出てくるから家族で楽しめた。
やっぱり平成に入る頃くらいからですかね?
親が「若向きはさっぱりわからん」となり、子供は「演歌はわからん」ってなってきたのは。
どんどん新しいものが出てくる時代のせいもあったかもしれないし、年齢的に自分の好みがはっきりしてくる頃と一致してたからかもしれないが、段々まわりと趣味が合わなくなってきた。
今だったらYouTubeとかサブスクとか、簡単に自分の興味を追っていけるので、もっと早いうちから趣味の違いがはっきりしてそう。個人が好きなものを追及して消費するので、「家族みんなで見て、同じように楽しめる」ってものはこれからもさらに少なくなるんだろうな。
名曲「ホテル」で爆笑するJK
にしても昭和は多かったな、不倫ソング。
中学生ごろから始まったカラオケブームの時には、記憶にストックされているムード歌謡などの不倫ソングを当たり前に歌っていた。
高校生の時にクラスメイトが「持ちうる情念をできる限り込めて「ホテル」を歌う」ことにハマっていた。(島津ゆたか「ホテル」)
半泣き唱法での
♪「手紙を書いたら叱られる~」の出だしでもうみんな爆笑する。歌詞の世界は完全に他人事だからね。面白いよね。
「♪ごめんなさいね~私見ちゃったの~あなたの黒い電話帳~」の所でまた爆笑する。「見んなよ電話帳」とかつっこんでると「♪私の家の電話番号が男名前で書いてある~」で、悲壮感ありすぎてさらに笑う。
いや、あれは名曲なんです。当時未熟だったJKたちをお許しください。
あのクラスメイトの中にも、もしかしたら大人になってから不倫をしてしまい、なんとなく口ずさんだ時に、情景が浮かんできて「深いわ~」と感嘆し、しばらく動けなくなる子がいたかもしれない。
想像ですが。
その年代ではわからないものも、年を重ねると急にわかることがある。
若い時にいろんなジャンルのものに触れて、寝かしておくのもなかなかに面白いな、と思うのです。
世代別音楽番組の違和感
しかしよく考えたら、TV放送が始まってから今までずっと変化し続けているんだな、と気づく。10年ごとに区切ったって、同じような年代はない。
それぞれの世代の人の気持ちは、その世代の人たちでないとわからない。わかることができないし、わかってもらえもしない。
「昭和・平成・令和の世代別音楽番組」で思うのは、64年まであった昭和をひとくくりにして、平成・令和と同列にするのは無理があるような気がしている。戦後も昭和だし、聖子ちゃん、明菜ちゃんの頃も昭和だし。
でも、今10代の人たちから見れば、戦後も平成手前も一緒なのかなーと思うと、遠い目になるだけの私(もうすぐ50才)なのでした。