「記憶脳」樺沢紫苑(著)の感想。努力を無駄にしたくなければインプットの量を減らせ!?
こんにちは。Guroppaです。
今回は樺沢紫苑さんの「記憶脳」を読んだので、自分なりの感想と学んだことを書いてみたいと思います。
今回の本で一番心にグサッときたのは「インプットの量を減らして、復習の回数を増やしなさい」という部分。100個の情報を1回見るのと、30個の情報を3回見るのとでは、1年後に記憶に残っているのは後者であると。
いくらインプットしても忘れたら、それにかけた時間もお金も無駄。今やってることが無駄にならないように、ちゃんとこの本の内容を実践して、記憶に残そうと思いました。
「理解」と「整理」ができていると記憶に残りやすい
この本では記憶のプロセスとして「理解→整理→記憶→反復」というものが紹介されています。記憶ができないのは、そもそも「理解→整理」の段階ができてないそう。
たしかに、意味のない文字の羅列を丸暗記するよりは、英単語ならば意味を理解して、その単語の例文を読んだり、日本語として覚えるのではなく英単語の持つ本来のニュアンスを理解したほうが覚えやすそうというイメージがあります。
最近自分も英単語を覚え直そうと思って単語帳を買って気付いたのが、思ってた意味とちょっと違うというか、ずれてる単語がいくつもありました。
例えば「practice」という英単語。これは自分は「練習」という意味だと思ってましたが、単語帳だと「実践、実行、慣習」と書かれていました。もちろん「練習」という意味も小さく書かれていましたが、そもそもこの単語のもつ本来のニュアンスを「理解して整理」しないと、「練習」という意味しか知らなかった場合に実際の英会話では使えないですね。
記憶に残すにはとにかく「反復」と「感動」
安川康介さんの著書「科学的根拠に基づく最高の勉強法」にも書かれていた通り、とにかく記憶するには「反復」が大事。
記憶の話になると必ず出てくる「エビングハウスの忘却曲線」。人間の脳は不要な情報は忘れるようにできていて、1ヶ月後には覚えたことの79%は忘れてしまう。
でも忘れる前にちゃんと思い出して、脳が「この情報は生きるために必要な情報だ」と判断すれば短期記憶から長期記憶に変換される。だからはじめはできるだけ早い段階で復習し、あとは少し間隔を空けて2回目3回目の復習をすれば、大体のことは覚えられるそう。
それに加えて、人間は「感動」したものなど、強く心が動いた事象は忘れないとのこと。
良いことも悪いことも。何度も反復しなくたって、旅行で行った先でみた感動的な風景や、何らかの不幸な出来事はトラウマとして強く記憶に残る。これを「情動記憶」と言うそうです。確かに子供の頃に受けた感動とかって今でも覚えてますよね。(自分は小さい頃に行ったディズニーランドの記憶がとても強く残ってます)
幸せな時:ドーパミン
超ハッピーな時:エンドルフィン
恐怖、不安:ノルアドレナリン、アドレナリン
それぞれのシチュエーションで脳内物質が分泌され、記憶に残るそう。本書から一例を上げると、タイマーをかけて「この時間内に終わらせる」と自分にプレッシャーを少しかけるだけで、ノルアドレナリンなどが分泌されて記憶力もパフォーマンスもアップするそうです。
本書ではその他にも、感情を利用したいろいろな記憶術の紹介と、逆にこういう場合はパフォーマンスが落ちるという例などが紹介されていて、とても今後に活かせそうでした。
同じ内容の愚痴を色んな人に聞いてもらうと、嫌な思い出として長期記憶に残ってしまう
これは「あるあるだなー」と思って、自分もたまにやってたので反省。というか今後やらないようにしようと心に刻みました。
「嫌な出来事」があって、それを複数の友達に、それぞれ別の機会に愚痴を聞いてもらうことをすると、同じ内容を3回も4回も話すことになり、結果としてその「嫌な出来事」は内容は自分の長期記憶になってしまうと。これが積み重なると自分の脳への"悲しみ体験の植え付け”になるっていうのは確かに〜!と思いました。
そして逆もまた然りで、楽しかったこと、面白かったことを友だちに話したり、SNSに投稿したりすることで、自分のハッピーを長期記憶に変換することで、ポジティブな考え方になるっていうのは実践したいなと思います。
まとめ
樺沢紫苑さんの本はどの本も情報の密度が高く、学びがほんとに多いです。先日、著者のYouTubeで、本を書く時は50冊ぐらいの本や論文などを読んでから執筆されると語っておられました。すごい量の読書をこなして、年に数冊出版されて、毎月数回は映画館で映画を見て、海外旅行も年に数回行く。この樺沢さんのパフォーマンスはほんとに人の3倍ぐらいあるので見習いたいです。
今回このnoteで触れた部分以外にも、かなりたくさんの記憶に関するトピックが掲載されているので、学生も社会人も、一度は読んでみることをおすすめします。
関連情報
・X(Twitter) 精神科医・樺沢紫苑
https://twitter.com/kabasawa
・精神科医・樺沢紫苑の樺チャンネル
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