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『I love 上海』 疲れ?
上海!
中国最大の経済都市。キラキラと輝く摩天楼と華やかな街並みは、誰が見ても息をのむ美しさだ。しかし、最近、その街の輝きに少し陰りが見えるように感じる。それが顕著に分かるのが、街角に点在する巨大広告ディスプレイだ。
以前の好景気の頃は、企業が放つ華やかな広告が次々と流れ、街全体が活気に満ちていた。しかし、今ではその光景が様変わりしている。
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気づけば画面を埋め尽くしているのは「公益広告」。企業広告が減った影響だろうか、現在は上海の歴史や文化を紹介する「上海今昔物語」的な映像や、「上海再発見」といったスローガンばかりが流れている。
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それどころか「I love 上海」の看板や映像も目立つ。街を愛すことは悪いことではない。ただ、頻度が問題だ。至るところで見かける「I love 上海」が、ぶっちゃけ少し重苦しく、強引に「愛」を押し付けられているような感覚を覚える。
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日本でも、災害後にテレビでACジャパンのCMばかりが流れ続けると「またこれか」と疲れを感じることがある。それと同じように、今の上海でも「I love 上海」疲れに陥った人がいるかもしれない。
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先日、街を歩いていると、ディスプレイに映し出されるレトロな上海の風景に目が留まった。1970年代の華やかなスラム街、1980年代の素朴な生活風景、1990年代の高度成長期、そして2000年代の摩天楼へと移り変わる映像だ。どこか懐かしく温かい気持ちになる映像だったが、ふと「過去を振り返って懐かしむお年寄りの気分」になり、妙な違和感も覚えた。
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昨日も、今日も、上海の街は変わらない。しかし、街を愛する人々に「I love 上海」を強要しすぎると、むしろ逆効果になるかもしれない。「街を愛する気持ちって自然に湧き上がるものじゃん。そんなに押し付けないでよ」とスタバのJKが言ってた。と思う。