傑作ローグライトRPG『クロノアーク』紹介
【概要】
『クロノアーク』はパーティ制のバトルを楽しめるローグライトRPG。
アーリーアクセス開始から5年の月日を経て、今年2024年5月に正式リリースを迎えた大作となっている。
個人的に今までプレイしたゲームの中でもトップクラスにオススメしたい作品なので、もしこの記事を見て興味が湧いたのであれば是非ともプレイして欲しい。
上記トレーラームービーもオススメだ。
【魅力①】RPGとして気合の入ったストーリー要素
流行を超越して完全に一大ジャンルとして定着した「ローグライト」だが、ストーリー要素はフレーバー程度の範疇に収まっているものが非常に多い。
周回プレイを軸とする以上、ゲーム性とドラマチックなストーリーの両立が難しいというのはいちプレイヤーとしても想像でき、ある意味ではジャンルの性質的に必然とも言えるのかもしれない。
そんな中で『クロノアーク』は「でも、こういう作品があってもいいんじゃないか?」と言わんばかりにストーリー面にも大きく力が入っている点で一際まぶしい異彩を放っている。
ループし続ける世界の中で、少しずつ真相を知っていくことになる主人公の少女、ルシー。
彼女がどのような冒険を繰り広げ、どのような結末を迎えるのか、ぜひ本作をプレイして見届けて欲しい。
【魅力②】キャラクターとの掛け合い要素も比較的豊富
ストーリーに力が入っているということは、キャラクターも同様に魅力的に描かれているということでもある。
20人存在する本作の仲間キャラクターにはそれぞれ好感度があり、絆イベントという形で会話を楽しむことができる。
直接的にメインのストーリーに絡む機会は多くはないものの、1人1人のキャラクターと少しずつ親睦を深めていく中で描かれるルシーとの掛け合いはとても微笑ましい。
人数が人数なだけに総テキスト量は結構なものであるし、なにより周回プレイの大きなモチベーションにもなってくれている。
あともうぶっちゃけて言っちゃうとキャラがちゃんと萌え萌えな感じで可愛くてカッコいいのが凄く良いと思います!!!!!!!!!!!!!!!
僕はアニメ的な萌え萌え美少女やカッコいい青年とかイケオジが好きなので、クロノアークが大好きです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
【魅力③】爽快感が溢れる演出が織りなすバトル
おいRPG要素はどうしたんだよという声が聞こえてきそうなこのタイミングで、本作のゲーム部分について語っていこう。
基本的な冒険の流れとしては「フィールドを探索→バトル」の繰り返しとなり、構造としては他の多くのローグライトRPG作品とそう変わらない。
探索画面はこんな雰囲気だ。
で、それよりバトル!
本作はバトルがめちゃくちゃ面白い。
一見ごく普通のRPGっぽい戦闘画面だが、実はカードゲーム的な要素が非常に強いシステムになっている。
各キャラクターは冒険中さまざまな手段でそれぞれ固有のスキルを習得でき、これは通常のカードゲームにおけるカードの役割を果たしている。
パーティメンバー全員のスキルをすべて合わせてひとつのデッキとし、それを戦闘中にドローしながら発動していくことで戦うのだ。
回復役のスキルばかりでは攻め手が無くなり、逆に攻撃役のスキルばかりでは守りが疎かになる。
全体のバランスを意識しながらキャラクターにスキルを習得させる(=デッキを構築する)必要があり、このあたりはカードゲームの経験や知識が問われてくる面かもしれない。
慣れてくると相乗効果でより強力にキャラクターを活かすことができるパーティメンバーやスキルの組み合わせを模索できるようになり、この段階に入るとクロノアークの楽しさは加速し続ける。
次はこのキャラとあのキャラを組み合わせてみよう、お気に入りのキャラ1人を極めるために今度はこのスキルを軸にしてみようと、無限に周回をしたくなる。
やればやるほど面白くなる、スルメゲーの側面を持ち合わせていると言ってもいい。
また、ゲーム性だけではなく演出の秀逸さについても特筆したい。
クロノアークは音声、映像ともに迫力と爽快感に満ち溢れており、これがまた戦闘の楽しさを大きく支える要因になっている。
こちらの動画の0:55で放たれる幻影剣士アザールの大技「幻影一閃」もぜひ見てみて欲しい。
状況を整えれば整えるほど追加攻撃が増えると言うもので、上手く運用できれば苦労に見合った火力で爽快な効果音と共に敵を殲滅する。
自分が知る限りローグライトRPGは基本的にシックというか、比較的落ち着いた雰囲気のものが多く、演出がド派手という作品はあまり見かけない。
派手なら派手なほど良いというわけでは無いのは前提だが、本作としては通常のRPGのようなカジュアルな楽しさも追求しているように思える。
異端児とも言えるし、王道とも言える。
ただ、その方向性に賛同できる人ならきっと本作を楽しめるだろう。
という訳で本作『クロノアーク』の魅力をまとめると、以下の4点になる。
『ローグライト作品としてよく出来ており、繰り返しのプレイが楽しい』
『バトルが面白い』
『キャラクターが魅力的に描かれている』
『軸となるストーリーがしっかり存在している』
特に、やはりローグライト作品でありながらストーリーやキャラクターがしっかり要素として存在しているのは非常に珍しい。
このような方向性の作品はやはりとても少なく、それだけにここは間違いなく本作の大きな特徴にして武器であると思う。
その上でローグライトとしての奥深さとRPGとしてのバトルの楽しさも兼ね揃えており、名作であることに疑いの余地は無い。
一方でゲームの構造そのものに関わる本作特有の難点も存在しており、その点で人を選ぶ作品になっているのは否定できない。
【難点①】戦闘システムがやや難解
なんと言っても戦闘システムに直感的に分かりにくい点が多数あることが本作の難点として挙げられる。
それは奥深さとのトレードオフになっている面もあるが、プレイ開始直後は困惑することも多いだろう。
特にスキルの説明文は必要以上に難解な記述で、効果を正確に読み取ることすら困難だと思われる。
また、全体的に戦闘の展開がかなりスピーディーであるために、慣れないうちは「何かよく分からないが突然全滅した」というケースもあり、余計に敗因が分からないという悪循環もありえる。
ひとつだけフォローさせて頂くと、戦闘のチュートリアル自体はしっかりあり、基本的な戦闘システムについては問題ない。
ただ、基本的な部分以外が取っつきづらいのが難点だ。
先ほど使ったスルメゲーという表現は悪い意味でもその通りで、最初は本作の味がなかなか分からないかもしれない。
どれだけ早く、どこまで深く戦闘システムやセオリーを理解できるかで本作の評価は大きく変わると思われる。
本作『クロノアーク』を正真正銘の名作だと思っている自分としては、ここで躓くプレイヤーを一人でも減らしたい。
そう思って立ち上げたのがこちらの有志攻略wikiだ。
https://wikiwiki.jp/chronoark_jp/
半ば手前味噌になってしまうが、多数の編集者の方々のご協力のおかげで、有志wikiの中でもかなり情報が充実しているwikiに仕上がっていると思う。
「よくありそうな質問」のページには序盤のプレイヤーへのアドバイスがまとまっているし、それでも分からなければ「なんでも質問できるページ」も気軽に利用して欲しい。
スキル解説の他、オススメ編成などの攻略情報も豊富で昔ながらの有志wikiらしく単純に読み物としても面白いので、そういった点でもゲームを楽しむ一助にして頂ければ嬉しく思う。
【難点②】1週のプレイ時間がかなり長い
5年に渡るアーリーアクセス期間の副産物にして弊害とも言えるものとして、肥大化した1週のプレイ時間が挙げられる。
例えばこちらのリザルト画面を見ると4時間40分ほどかかったようだ。
攻略ルートやプレイスタイルにも依るが、基本的には1週にかかる時間は3~5時間といったところだろうか?
1週30分~1時間程度で終わる作品と比べると、1プレイがかなり重い。
短編フリゲRPGくらいならクリアできてしまう。
こればかりはちょっとどうしようもなく、そういうゲームだと思って頂くしかない。
中断は戦闘中以外ならいつでも可能なので、その点について心配は要らないことは明記しておく。
【まとめ】
ハマる人は死ぬほどハマるが、そうでない人からは駄作判定を受けても不思議ではない、そんな作品ではないかと思う。
自分の周囲を見回しても、あっさりプレイをやめてしまう人と、しゃぶり尽くすまでプレイし続けるような人に二分化されているような印象を受ける。
親しみやすいキャラクターに相反するように分かりにくい戦闘システムのおかげで気軽にオススメできる作品ではないが、好みと一致した時の爆発力は凄まじい。
この記事を読んで興味が湧いた方は、是非とも本作をプレイしてみて欲しい。
もし波長が合ったのであれば、きっと灼けるような一時が過ごせるはずだ。
捕捉として最後に一点。
本作パッド操作にも対応しているが個人的にはWASD移動+マウス操作(いわゆるキーマウ)を推奨したい。
wikiにも掲載されている戦闘中のショートカットキーも利用できるため、格段にプレイが快適になる。ご一考頂ければ幸いだ。