シニア世代に共通するイライラと記憶力の低下に悩む高橋さんの場合 パーソナル クライアント ファイル②
はじめに
ファンクショナルトレーニングというと「アスリートがパフォーマンスを高めるトレーニングがベース」「動ける体を作る」と言うイメージがあるかもしれません。
しかし都内新宿区四ツ谷にある僕のパーソナルジム「ファンクショナルトレーニングラボ クエスト」では「ファンクショナルトレーニング」を再定義し「人の心身そして脳のあらゆる機能を高めるトレーニングだとし、老若男女さまざまな人の目標達成のサポートをしています。
この記事はパーソナルジム「クエスト」のお客さまの実例をお届けするものです。
記事にするにあたりお客様から許可をいただいていることはもちろん、個人情報を含む部分に関しては実際とは変えてお届けします。
ただお客さまの抱えていたお悩みやその解決方法である「クエスト」での運動プログラムに関してはできるだけ実際の内容のまま書いています。
今回の物語の主人公は「イライラ」や「記憶力低下」に悩んでいた高橋さん(60代中盤)
高橋さんがどのように悩みを克服したのか?
そのある意味サクセスストーリーを通して、読んでくださったあなたにも何かの参考になれば幸いです。
60代 中盤の男性 高橋さん(仮名)の場合
今回の主人公は60代中盤の男性、高橋さんです。
昨年の夏、高橋さん(60代中盤)は人生の新たな節目に立っていました。
定年退職を迎え、これからの人生について深く考える時間が突然増えたのです。
しかし、有り余る時間が思わぬ副作用をもたらしました。
毎日会社に通勤していた生活が一変し、家に閉じこもりがちに。
もともと会社員自体も仕事一筋でこれといった趣味もなく、時々飲みに行くのも職場の同輩や部下ばかり。
奥様との会話以外、人との交流も減り、孤独感が増大していきました。
再就職に向けて読書やネットを通して新しいことを学ぼうとする意欲はあるものの、集中力と記憶力の低下が障壁となりました。
さらに、不安やイライラが頻繁に顔を出し、最愛の奥様に当たってしまうこともしばしば。
このままではいけないと感じた奥様が、毎日前を通りががっていた僕のジム「ファンクショナルトレーニングラボ クエスト」に連絡をし、初回のカウンセリングを受けることになりました。
クエストでの第一歩
初回のカウンセリングで高橋さんの話を丁寧に聞いた僕は、彼の現状に対する運動処方を提案しました。
高橋さんの場合、もちろん大きな環境の変化や仕事をやめた喪失感がストレスやイライラの直接的な原因であると言えます。
原因は海馬のあると言う仮定
ただ根本条件として加齢に伴う海馬の減少が、彼の記憶力の低下と感情のコントロールの困難に一因となっている可能性があります。
そこで、海馬を刺激し、その機能を高める有酸素運動を中心にしたプログラムを組みました。
家での運動処方
①有酸素運動
最大運動強度の50〜60%を目安に、1回10分の運動を1日3回、週に3日からスタートし、最終的には毎日行うことを目標にする
1. 毎日の散歩
自宅周辺での散歩を習慣化。
心地よい風を感じながら、心と体をリフレッシュするとともに低強度の有酸素運動を実践してもらう。
2. デスク付きフィットネスバイク
天候が悪い日でも、読書やネットサーフィンをしながらでもできる有酸素運動のためにデスク付きのフィットネスバイクの購入を勧め、高橋さんもずっとソファに座り続けて、腰や首がこってしまうことからすぐに快諾。
全身のダイナミックエクササイズ ルーティン
ダイナミックストレッチと基礎筋トレの組み合わせで構成した、10種類のエクササイズで全身の基礎的な筋力と代謝能力、さらに関節可動性と体幹安定性をカバーするルーティンを作成。
これらのルーティンは、高橋さんが自宅で器具を使わずに簡単に実践できるよう設計されました。
この日常的に実践できるルーティンが、彼の体力向上だけでなく、心の健康にも大きく貢献することを期待して作りました。
クエストでのトレーニング
高橋さんに対する「クエスト」での運動プログラムは、単に身体を動かすことを超えた深い目的を持っています。
僕は高橋さんが上記の「クエスト」で学んだ運動ルーティンを自宅でも継続できるよう、特に心掛けました。
簡単な運動から始め、その運動の内容を日々反復できるように「クエスト」での実践と、僕が説明をしながら実演する動画の提供を行いました。
さらにメールでのやり取りで日々のコミュニケーションを取りながら、実践する過程での感想や疑問点を聞いて内容をマイナーチェンジし「自分専用のプログラム」を「自分専属のトレーナー」がデザインし、それを自ら実践していると言う、ある意味「チーム」であることを意識していただける取り組みを行いました。
これは会社員時代にプロジェクトを貫徹するために少人数のチームで動いていた高橋さんにとっては、慣れ親しんだ、そして意欲を掻き立てるような手法でした。
このアプローチは、高橋さんがトレーナーに依存することなく、しかしある問題に対してチームで解決すると言う意志を共有し、その中で役割を全うするために、自らの行動変容で運動習慣を身につけるためのものです。
この「仲間であるトレーナーとの社会的な結びつき」を持ちつつ「自らの問題解決のために自立した運動習慣を身につける」取り組みが、高橋さんの生活全般にポジティブな影響を及ぼしました。
クエストでのトレーニングの進行方法
最初の1クール=15セッションの契約時、クエストでのパーソナルセッションは週一回のペースでスタートしましたが、高橋さんが自らの変化を実感し、意欲的になった結果、2クール目からは週二回のトレーニングに変更しました。
この頻度の増加は、彼の体力だけでなく、メンタルの健康にも大きな影響を与えました。
自宅での運動習慣とジムでのトレーニングが組み合わさることで、高橋さんは自己効力感を高め、日常生活においても前向きなマインドセットを持つようになりました。
結論: 人生における前向きな変化
「クエスト」での経験は、高橋さんにとって単なる体力向上以上のものでした。
トレーニングを通じて、彼はトレーナーである僕にやらされた訳ではなく、自らの行動を変え、運動を習慣づけることができました。
その結果、イライラしたり集中ができなかったメンタルが変化し、人生においても前向きに進んでいけると言う自信を取り戻しました。
クエストでの経験が、高橋さんに新たな人生の章を開く勇気を与えたのです。
そしてこの変化は単なる「精神論」ではなく、高橋さんの脳内での「海馬の現象を食い止め、徐々に増加させる」と言う運動が脳にもたらす科学的な変化の手法によってもたらされたものなのです。
次に中高年期における海馬の減少とそれが記憶力の低下および感情のコントロールの困難にどのように関係しているかについて、説明します。
海馬とは
海馬は脳の側頭葉内に位置し、記憶の形成、組織化、情報の取り出しに重要な役割を果たす脳の領域です。
特に、新しい情報を記憶して長期記憶に変換するプロセスに不可欠であり、空間記憶や経路記憶にも関与しています。
海馬の減少とその影響
加齢に伴い、脳の体積や重さは自然に減少しますが、特に海馬の縮小は中高年期における認知機能の低下と密接に関連しています。
海馬の減少は、神経細胞の損失や、それを支える神経回路の劣化によって起こります。
記憶力の低下
海馬の縮小は、特に短期記憶から長期記憶への情報の移行が困難になることを意味します。
結果として、新しい情報を覚えること、そしてそれを適切に取り出すことが難しくなります。
これが、中高年期に多くの人が経験する記憶力の低下の一因となります。
感情のコントロールの困難
海馬は感情の処理と調節にも関与しており、特にストレスや不安を感じた際の反応に影響を及ぼします。
海馬の機能が低下すると、感情のコントロールが難しくなり、些細なことでイライラしたり、悲しみや不安を感じやすくなったりします。
また、海馬は扁桃体(感情を処理する脳の領域)とも連携しており、この二つの領域の機能低下は、感情反応の過剰な発現につながることがあります。
有酸素運動による海馬のサポート
有酸素運動は、海馬の体積を増加させるか、またはその減少を遅らせる効果があるとされています。
運動は血流を改善し、脳に栄養素と酸素を供給することで、神経細胞の生存、成長、そして新しい神経細胞の形成(神経新生)を促進します。
これにより、記憶力の低下や感情のコントロールの困難に対処するのに役立ちます。
総じて、中高年期における海馬の減少は、記憶と感情の両方に影響を及ぼし、有酸素運動がこれらの課題に対処する有効な手段となり得ます。
最後に
今回は高橋さんが「クエスト」の一人一人のクライアントに寄り添うアプローチによって、体だけでなく脳の能力をも再生し、新たな人生の一歩を踏み出す物語でした。
「クエスト」ではこの高橋さんの例のように、パーソナルトレーニングを通して、さまざまなクライアントの悩みに向き合い、精神論ではない実際的なアプローチを通して、一人一人の問題点を解決し、人生をより豊かなものに変えることができるように全力で取り組んでいます。
このnoteではクライアントの方の実例をご紹介しながら「運動」「トレーニング」「健康」「ダイエット」などに関して、最新の科学に基づいてより正確な情報をお届けします。
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また今回の中田さんのように「今の自分を変えたい」「目標を達成したい」と思う方はぜひ一度「無料カウンセリング」を受けてください。
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