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ヴィッセル神戸連覇に思う
J1リーグは、ヴィッセル神戸が連覇で幕を閉じた。
ゼルビア町田が開幕当初から首位を走っていたが、第31節にサンフレッチェ広島が首位奪取する。ところが、サンフレッチェ広島が第34節から36節まで3連敗し、ヴィッセル神戸が首位に踊り出る。結局、ヴィッセル神戸は引き分けを挟みながらも勝点を落とすことはなく、最終節を勝利で飾り、連覇となった。
個人的にはヴィッセル神戸のスタイルは好きではないが、堅守から主に大迫への楔やロングボールからのコンビネーションでゴールに迫る攻撃は、かなりの迫力がある。さらには、新旧日本代表クラスがスタメンに名を連ね、山口蛍や汰木などが交代で出てきて、仕事を全うする。やっている戦術はシンプルに見えるが、個のクオリティが高いので、簡単には止められないし、守備を撃ち破るのも難しいように見える。
こう言うチームを見たことがあるな、と思っていたら、2006年の浦和レッズだった。最終ラインに、田中マルクス闘莉王、坪井を擁し、中盤には若き日の長谷部、そして鈴木啓太、最前線にワシントン、ポンテを配し、帰国した小野伸二もいた。神戸に負けず劣らずのむちゃくちゃ厚い選手層である。
浦和レッズとヴィッセル神戸は、過去にJリーグで営業収入100億円を超えたことがある2チームである。浦和レッズは、今シーズン監督交代などで躍進はしていないが、ヴィッセル神戸の連覇を見ると、資金力で厚い選手層を有し、世界を採りにいく可能性を秘めた数少ないクラブなのかも知らないと思った。