心の病は特別なことじゃない
横浜Fマリノスに所属するGK:ポープ•ウィリアム選手が、30歳の現在地と言うタイトルでnoteを更新し、自身がパニック障害であること、そして、現在は回復に向かっていることを告白している。
2018-2020年シーズンに川崎フロンターレに在籍していたものの、2019年は大分トリニータ、2020年はファジアーノ岡山へレンタル移籍をしているので、あまり馴染みはないが、2024年に横浜Fマリノスへ移籍した際には、ステップアップしてきたなーと言う印象を受けた。
ところが、このnoteの記事を読むと、2019年頃からすでにパニック障害の兆候はあったものの、メンタルの強弱の問題として放置していたようだ。その後、心身に異常をきたしはじめ、メンタルの強弱とは違う問題ではないかと専門家の力を借りて取り組んだ結果、パニック障害であることを認識します。そして、問題に向き合い克服に取り組んだ結果、10/5に行われた柏レイソル戦で、プロ入り後、初めて90分を短く感じ、敗戦となったもののゲームを楽しめたと、記されている。
つまり、プロ入り後、ほとんどの時間をパニック障害とともに過ごしながらプレイしてきたことになる。
それでも、昨シーズンまでで107試合、今シーズンは24試合に出場している。特に、昨シーズンは町田に所属し、J1昇格を果たすクラブの正GKとしてゴールマウスを守っている。プロ入りした選手が、すべて活躍できる訳ではないし、ましてやGKは唯一のポジションであるため、ある意味競争も激しい。そんな中で、パニック障害を抱えながら、高いパフォーマンスを発揮し続けてきたポープ選手。心身ともにベストな状態でのパフォーマンスに期待したい。
そして、ポープ選手の発信を通じて、目に見えにくい心の病が特別なことじゃなく、負傷や病気と同じように、精神論ではなく、科学的なアプローチで治癒できることが広まって欲しいな、と思う。