No.17 こんなに違うの!グアテマラの教育事情
このnoteは、中米グアテマラを愛する日本人がバトンをつなぐ、エピソード・リレーです。このリレーは「新型コロナウイルスの影響を受けたグアテマラの貧困層への食糧配布プロジェクト」を応援するために企画されました。
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こんにちは。はじめまして!
今回グアテマラリレー担当させていただきます
福井李果です!!!よろしくお願いします!!
自己紹介
私は青年海外協力隊(JICA)の2019年度2次隊としてグアテマラに今年の3月まで派遣されていました!コロナの影響で強制帰国となり現在は日本でニートをしております。笑
職種は小学校教育といって、算数教育の向上や国定教科書の普及といった目的で活動しておりました。
活動していた場所はケツァルテナンゴ県オリンテペケ市という場所で、家畜市という牛や豚などを売り買いできる場所として少し有名です!
私自身はほんの4ヶ月しかグアテマラで活動できず、知っていることは本当に少ないのですが、やはり異文化は面白いなぁと毎日!毎日!感じていました!そんな私なりにびっくりしたグアテマラの異文化を教育事情に絞ってお話しできたらなと思います!!!
拙い文章ですがどうぞよろしくお願いします!
グアテマラの教育事情
まず基本的なことをサラッとお話しします!
グアテマラの教育制度は日本とあまり変わらず6-3-3制です!
小学校が6年間、中等教育前期3年、中等教育後期3年と分けられております。この後に日本で言う大学の位置づけとして高等教育があります。また小学校入学の前には幼稚園に位置する教育課程があります。
義務教育としては7〜16歳の9年間と定められています。
ここまで文章を読んでも日本とあまり変わらないですし、何が違うのかな?という感じですが実際一歩足を踏み入れるとその学習環境の違いに驚かされます。またこのような制度や決まりがあっても実際何%の子どもたちやその取り巻く環境が、この義務を果たせているのか……汗
グアテマラの抱える大きな問題だと思います。
さてさてそれではこれから、面白いなぁと思うグアテマラの学校生活を紹介します!!!
子どもたちの生活
「おはようございます!!」
ある学校では朝の8:30に子どもたちは学校の門をくぐってクラスにやってきます。親と来る子や兄弟で来る子など様々です。
また別の日に行くと8:00に子ども達がやってきます。
私の住んでいたケツァルテナンゴ県のオリンテペケという場所は標高が高く、とっても寒い場所でした。なので時期や気温によって登校時間を変えるそうです。
7:30なんて日もありました!
寒いし眠いし勘弁してくれーと、私はグアテマラの子どもたちよりも感じていたと思います。
10:30のレファ
10:30になるとジリリリリリリ!!と大きなベルが鳴らされます!すると子どもたちがワーーーー!と、騒ぎ出します。
休み時間かな?と思いきや!徐に子どもたちがリュックから取り出すのはコップとお皿!
そう、グアテマラではだいたい10時から10時半ごろにレファクシオンという軽食を取る習慣があります。
軽食と聞いて私たちは「ちょっとしたサンドイッチかな?」とか「おにぎりひとつとか?」と想像しますが、グアテマラの軽食はもはや立派な食事です。
アトルという甘ーいドロドロの飲み物と、チキンスープやフリホーレス(豆)などといったおかずに、トルティーヤやプラタノフリト(甘くないバナナを揚げたもの)、味付きのお米、スイカやオレンジなどの旬の果物など、日によって様々なレファクシオンが出てきます。
それで終わりかと思いきや、構内にはたくさんの売店や移動販売のおやつ屋さんが来ており子どもたちはその日食べたいお菓子を思い思いに買って食べるのです。
ひとつ1ケツァール(15円前後)のカラフルでキラキラしたお菓子がたくさんで、子どもたちは目を光らせます。
私のために買ってくれる子どもたちもいて優しさを感じつつ、この手頃な値段設定のおかげで、買い食いが習慣化し、多くの肥満体型の子どもたちを産むのか、、、と考えさせられましたね、笑
そしてそのあとの授業となれば……授業と呼んでいいのか?と思わされる光景が日常茶飯事でした。アイスクリームを食べながら、スナック菓子を食べながら授業を受けるというなんとも言えないスタイル。
それを厳しく怒る先生や気にせず進める先生など、開いた口が塞がらないなんてことは大変よくある光景だったなあと思います。笑
え!?もう終わり?
毎日、朝の8:00に子どもたちはやってきて授業を受けます。レファクシオンを終え授業開始!午後からがスタート!!………ではありません。
ちょろっと授業をした後、12:30頃にジリリリリリリ!
ベルがなると子ども達は荷物をリュックにつめてワーーーーっとお家に帰ります。
え!もう終わり????初めて知ったときはとっても驚きました。
私の任地では午後からは中学生(中等教育)の子たちの授業があるため入れ替わりのようになっているそうです!
教室を小学生と中学生、交代で使っている学校や小学校と中学校どちらでも働いている先生などがいるためこのような形になったのかなぁと思います。
日本では午後からも授業をすることをグアテマラ人の同僚に話すと、「やっぱり日本人は真面目で賢いのねえ」と言っていました。果たしてそういう話なのだろうか…笑
それにしても、午前中にだいたい4つくらい授業しておしまいなので、子どもたちに先生が教えられることや子どものいろんな疑問に向き合える時間は少ないのかなぁと感じましたね。
またこのような時間設定であるため、中には親の手伝いとして働いている子どもも少なくありませんでした。
言語の授業
グアテマラでは小学生の頃から英語の授業があります!そしてそれに加えて、なんと現地語の授業もあるのです!!
グアテマラの公用語はスペイン語ですが、20種類以上のマヤ系の言語が今も話されており、地域によって様々な言語を教えているのです!!
私の活動していた地域ではキチェ語が話されていたため、子どもたちはキチェ語の勉強をします。
オリンテペケという地域は、グアテマラの第二の都市と呼ばれるケツァルテナンゴの街に近いため、親も子どもも先生もスペイン語を話しますが、少し離れた地域だとスペイン語が話せない親や子どもがいます。
一方、私の住んでいた地域はキチェ語離れが進み、子どもも教える側の先生も話せないような状況があり、言語の抱える問題はとても大きなものでした。
母国語の日にイベントがありグアテマラ全体から人があつまって言語や文化の発表を行なってくれました。
他にも違うところはたくさん!
他にも学期始めは年始の1月からであったり、校長先生が担任の仕事をしている学校が大半だったり、グラウンドや体育館などのない学校ある学校バラバラだったりと、グアテマラという国でも日本とは習慣が違いますが、その地域や置かれる環境によっても教育事情が様々でした。こんなの日本だったらちょっとした問題になってしまいそうですね。
活動中は毎日学校を巡回していたのですが、行く学校全て、学校の雰囲気、子どもの表情、先生達の表情が違い、とても面白かったです。
学校で先生向けのイベントなんかもたくさん行っていて、オリンテペケの先生全員で踊りまくる日とかもあったなあ。さすが中南米!みんな踊りが上手でした。
なんと言っても人の優しさは毎日感じていました。
どの学校に行っても先生や子ども達はおもてなしをしてくれました。
一緒に働く同僚も私が寂しくないように、いつも寄り添ってくれました。
ホームステイしていた家族も何があっても私の味方であるという姿勢でいつもそばにいてくれました。
グアテマラで私は一人だと思っていましたが、むしろ日本にいる方が一人なんじゃないかなって今となっては思います。
さて、長々と話してしまいすみません。
とにもかくにも!グアテマラでの日々は本当に毎日が楽しかったです。こうして日本に帰ってきて思うのはグアテマラに帰りたいということです。
グアテマラで食べたもの、オリンテペケで見た景色、家族や同僚と過ごす何気ない日常はとても大切なものだったんだと今になって実感しています。
グアテマラでの生活は不自由なことが多く、言語が伝わらない気持をうまく伝えられないストレスや、文化や習慣の違いから生まれるギャップ、ダニに足を噛まれまくったり、携帯電話を盗まれたり…不自由でブーブー言えることがとっても幸せだったと感じます。
なんでもあることが幸せではなく、何にもなくても毎日を過ごすことが、幸せでキラキラしているんだなあってグアテマラが教えてくれました。
そんなグアテマラの方達がコロナの感染拡大で苦しんでいるのはとっても心苦しいのです。
1日でも早く収束し、また大好きなグアテマラに元気が戻ることを願っています。
それからまたグアテマラのみんなに会えることを心待ちにしています。
教育事情と言いつつまとまりのない話をしてしまいました、少しでも面白い国なんだな!って思ってもらえたら嬉しいです。
また地域によって教育事情が様々ですので、グアテマラ全体としてではなく私の活動していた地域での教育事情だと思ってください!
きっとグアテマラの他の地域の教育事情もとっても面白いんだろうなと思います!
最後まで見てくださりありがとうございました!
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全17回にわたるブログリレーも最終回となりました。グアテマラに関わる様々な日本人の方のご協力により実現した本企画。読者の皆さんにこの国の魅力が少しでも伝わっていれば、運営一同この上ない幸せです...!
このブログリレーは「新型コロナウイルスの影響を受けたグアテマラの貧困層への食糧配布プロジェクト」の応援として企画されました。現在、グアテマラのコロナウイルス感染者数は急増しており、ロックダウンにより、その日暮しの収入を得られず食べることもままならない人が増えています。
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