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地理・歴史学

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人の価値観は、外的環境に大きく影響されます。地球全体に関して時間軸・空間軸双方から、どのような環境のもとで我々が今ここにいるのか?解明していきたいと思っています。
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2024年11月の記事一覧

「滋賀の風土」比叡山延暦寺と三井寺の抗争

滋賀県の風土は、ときの権力からは独立した、さまざまな自治勢力が展開している地域であることに気づきます。 一番有名なのはなんと言っても天台宗の勢力で、日吉大社と神仏習合した比叡山延暦寺=山門。 そしてその対抗勢力としての三井寺(園城寺)=寺門。特に山門は全国有数の寺領を持つ宗教団体で自治勢力という枠組みをも越えた強大な存在だったらしい。 さらに滋賀の南方には侍衆(さむらいしゅう)と呼ばれた甲賀忍者や一向宗(浄土真宗)の近江門徒、そして。さらに歴史が

「滋賀の風土」すべては琵琶湖に宿る

滋賀県の中心は琵琶湖で、かつては「淡海」「近海」と呼ばれ、静岡県の浜松湖=「遠江」と対をなす巨大な湖=淡海として琵琶湖は古代の人々から認知されていたらしい。 なので今の滋賀県は、琵琶湖は静岡県にある浜名湖の「遠江」に対して「近江」、その近江の周辺地域、つまり今の滋賀県地域を近江国と呼んだのです(→旧浜松地域は遠江国と呼ばれていた)。 琵琶湖の呼び名は、江戸時代からだそうで、その形が和楽器の琵琶に似ていたから。したがって琵琶湖と呼ばれるまでは「近江」であり「淡海」だったので