赤坂順

この世の中は、個人の価値観と個人の間主観的価値観によって生成されると思っています。これらを知るために哲学・生物学・地理歴史学など、広く浅く勉強しています。論語「耳順う」という言葉が好きなので「赤坂順」というペンネームにしました。 写真:宮島達男「デジタルカウンター」

赤坂順

この世の中は、個人の価値観と個人の間主観的価値観によって生成されると思っています。これらを知るために哲学・生物学・地理歴史学など、広く浅く勉強しています。論語「耳順う」という言葉が好きなので「赤坂順」というペンネームにしました。 写真:宮島達男「デジタルカウンター」

マガジン

  • 地理・歴史学

    人の価値観は、外的環境に大きく影響されます。地球全体に関して時間軸・空間軸双方から、どのような環境のもとで我々が今ここにいるのか?解明していきたいと思っています。

  • 政治経済と価値観

    フリードリヒ・ハイエク「古くからの真実を人々の心に留めておきたいなら、世代ごとにその言語と概念で語り直さなければならない」。この精神で近代市民社会の原理をベースに記事を展開しようと思っています。

  • 思想(哲学と宗教)

    価値観の学問そのものといって良い哲学、価値観そのものといってよい宗教を勉強する事で「価値観とは何か?」に迫りたいと思っています。

  • ユダヤ社会の価値観

    ユダヤ教・ユダヤ人の価値観とはどんな価値観なのか?を探りため、地理・歴史・ユダヤ教やイスラエルという国家など、ユダヤにまつわる著作に関する書評を中心としたマガジンです。

  • 【番外編】経済的自立マニュアル

    人からよくどうやって、資産運用して早期退職したのか?聞かれるので、仕事をするしないに関わらず、お金を気にせず生きていけるよう、経済的自立をどうやって実現したか、マニュアル形式で紹介したいと思います。

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家族の協力と運にも恵まれ、勤続30年をもって「Financial Independence」状態になったので50代前半で某大手小売業をFIREし「価値観」をテーマに、広く浅くクロスオーバー的に勉強しています。 noteでの記事展開の目的は「自分の勉強の整理のため」と「仮に同じ興味を持っている方がいれば共有してほしい」ということです。 「価値」を扱うのは哲学と宗教。特に哲学はギリシャ哲学や古代インド哲学、中国古代思想を手始めに20年ぐらいかけて、1年ごとに勉強する世界の哲学

    • 「滋賀の風土」比叡山延暦寺と三井寺の抗争

      滋賀県の風土は、ときの権力からは独立した、さまざまな自治勢力が展開している地域であることに気づきます。 一番有名なのはなんと言っても天台宗の勢力で、日吉大社と神仏習合した比叡山延暦寺=山門。 そしてその対抗勢力としての三井寺(園城寺)=寺門。特に山門は全国有数の寺領を持つ宗教団体で自治勢力という枠組みをも越えた強大な存在だったらしい。 さらに滋賀の南方には侍衆(さむらいしゅう)と呼ばれた甲賀忍者や一向宗(浄土真宗)の近江門徒、そして。さらに歴史が

      • 「滋賀の風土」すべては琵琶湖に宿る

        滋賀県の中心は琵琶湖で、かつては「淡海」「近海」と呼ばれ、静岡県の浜松湖=「遠江」と対をなす巨大な湖=淡海として琵琶湖は古代の人々から認知されていたらしい。 なので今の滋賀県は、琵琶湖は静岡県にある浜名湖の「遠江」に対して「近江」、その近江の周辺地域、つまり今の滋賀県地域を近江国と呼んだのです(→旧浜松地域は遠江国と呼ばれていた)。 琵琶湖の呼び名は、江戸時代からだそうで、その形が和楽器の琵琶に似ていたから。したがって琵琶湖と呼ばれるまでは「近江」であり「淡海」だったので

        • 「栃木の風土」修験の山としての「日光」改訂版

          宗教民俗学者、五来重著「修験道入門」によれば、日光も日本各地の霊山の一つとして取り上げられています。 日光といえば「東照宮があって江戸幕府の創始者徳川家康=東照大権現を祀る土地」という印象ですが、江戸幕府がやってくる前の日光は、山伏の跋扈する修験信仰の山=霊山だったのです。 著者は、 とし、宗教は政治や経済などの俗に染まると、宗教本来の価値が失われてしまうとの考え。政治とは権力であり、経済とは金儲け。 したがって神道のように国教化されたり、勧進やお布施によって宗教法人

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        • 地理・歴史学
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          187本
        • ユダヤ社会の価値観
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        • 日本とは何か?
          73本

        記事

          「栃木の風土」食文化編

          海なし県の栃木県ですが、実は意外にも豊潤な食文化を持つ地域。それも地方ごとに様々な名産がある、というのも面白い。ということで主に『大学的栃木ガイド』に基づき以下紹介。 ⒈市職員の気づきから生まれたご当地グルメ「宇都宮餃子」宇都宮市が、宇都宮市に抱くイメージを全国調査したところ、圧倒的だったのが「餃子のまち」だということ。 宇都宮という街は、戊辰戦争・太平洋戦争の大空襲、と2度に渡り、街が全焼する悲劇を味わった街で歴史的建造物などはほとんど残っていない新しい街(篠原家旧宅と

          「栃木の風土」食文化編

          「栃木の風土」概要編:栃木県は斜めにくだる

          ⒈栃木県は「下野軸」と二つの水系で形成栃木県を周遊すると、実感するのが「西北から東南に斜めに下る軸」です。下の図的には、左(西)から右(東)に向かって標高が下がっていく地形。ここではわかりやすくこの軸を「下野軸」と呼んでみます。 更に宇都宮を中心とする南部(下毛野=利根川水系)と、那須を中心とする北部(那須=那珂川水系)に自然環境的にも文化圏的にも大きく分かれているのが特徴。 下野軸は、日光や白根山山系から斜めに西に向かって標高が下がっていく地形なので、各種河川もすべて南

          「栃木の風土」概要編:栃木県は斜めにくだる

          「栃木の風土」首都直下型地震の疎開先は栃木県

          首都直下型地震の際の疎開候補先として私は栃木県に注目しています。そこで、ここ1ヶ月で複数回栃木県にお邪魔し、那須から小山まで、各地の栃木県を自転車等で実際に周遊してみました(残すは栃木市と佐野市のみ)。 栃木県は、津波の恐れのない「海なし県」でありプレートからも距離のあるエリア(=地震の揺れが小さい)で、首都圏の近隣に中では自然災害が圧倒的に少ないエリアなのです。 ⒈恐ろしい首都直下型地震のリスク私たち首都圏に住む住民(3,500万人)にとって最も大きなリスクは今後30年

          「栃木の風土」首都直下型地震の疎開先は栃木県

          『日本人にどうしても伝えたい 教養としての国際政治』豊島晋作著 読了

          <概要> 感情にできるだけ流されず、国際政治の現実を客観的に事実把握したうえで、日本独自のあるべきナラティブ(物語)を世界発信して日本の安全保障含めた外交力を強化すべきと提言したテレビ東京キャスターの著作。 <コメント> YouTubeでも人気のテレビキャスター、豊島晋作の最新作。そのYouTubeでの国際政治の解説を、そのまま文章にしてまとめた内容で国際政治を整理しつつ、豊島自身が日本が国際政治においてなすべきこと、を提言。 結論的には、日本はもっとインテリジェンスを強

          『日本人にどうしても伝えたい 教養としての国際政治』豊島晋作著 読了

          『<私>を取り戻す哲学』岩内章太郎著 読了

          <概要> デカルトの「我思う、ゆえに我あり」という格率を手始めに、<私>の不可疑性と有限性を意識化することで、自分はもちろん他者との関係も取り戻せるかもしれないと提言した竹田青嗣門下の哲学者の著作。 なお本書におけるカッコ付きの<私>とは、 とのこと。 <コメント> 著者の最新作(2023年出版)で、これまでの『新しい哲学の教科書』『<普遍性>をつくる哲学』に続き、本書で計3冊目。 著者はマルクス・ガブリエルなどのポストモダン思想に続く最新の哲学「現代実在論」の研究者

          『<私>を取り戻す哲学』岩内章太郎著 読了

          『小山田圭吾 炎上の「嘘」 東京五輪の知られざる真相』 読了

          <概要> 東京五輪での小山田圭吾の炎上事件について、その事実の究明と、なぜこのような騒動が起きてしまったのか、多面的に取材した「炎上」解説本。 <コメント> 小山田圭吾の東京五輪における炎上問題が結局のところ、一体何だったのか、知りたくて本書の電子書籍を即時ダウンロードして一気に読ませていただきました。 本書の存在を知ったのは以下、文藝春秋の動画。 このような案件はどうしても「誰が悪いのか」という犯人探しをしてしまいたくなりますし、私自身も誰が悪いのか、とついつい追求し

          『小山田圭吾 炎上の「嘘」 東京五輪の知られざる真相』 読了

          ユダヤの風土:ユダヤ人の故郷はエルサレムではない『物語としての旧約聖書』月本昭男著 読了

          <概要> 膨大な量の旧約聖書を、現代考古学の成果や周辺文明(アッシリアやエジプトなど)の歴史もふまえながら、物語風にわかりやすく解説・解釈した著作。 <コメント> 本書は、池袋にある「古代オリエント博物館」の館長で楔形文字解読を主とした考古学から聖書学、宗教学まで広範な分野を専門にしている博学な著者「月本昭男」の著作。 月本がNHKラジオでの講義内容をベースに書き下ろした今年2024年1月出版という最新の著作です。 したがってこれまでの各種専門家による最新の研究成果も織

          ユダヤの風土:ユダヤ人の故郷はエルサレムではない『物語としての旧約聖書』月本昭男著 読了

          コロナショック以来の調整局面到来か?

          米国雇用の予想外の悪化を契機にした今の全面安は、なんとかショックがコロナ以来到来したという感じです。なんとかショックは、株などのリスク資産のバーゲンセールなので、絶好の買い時なんですが、底値がどこになるのかが、いつも悩みどころです。 以下過去のなんとかショックの時の米国株・日本株の下落率をみてみましょう。現時点2024年8月5日時点の日経平均の下落率はー12%ぐらいなので、まだまだコロナショックのー15.7%には届いていません。 最悪の2007年世界金融危機の時は、日本株

          コロナショック以来の調整局面到来か?

          「兵庫の風土」歴史軸としての兵庫⇔神戸。階級軸としての沿線格差?

          神戸市含む、神戸ー大阪のいわゆる阪神間のエリアに関しては、関東と違って明確な地域軸があるのではと思われます。 *横軸の神戸に関しては神戸なのか、兵庫なのか。 *縦軸の阪神間に関しては阪神間の三つの鉄道沿線「阪急・JR・阪神」の格差? アースダイバー的に名付ければ、神戸の横軸は「歴史軸」、阪神間の縦軸は「階級軸」と名付けてもいいかもしれない(大阪については以下参照)。 それではまず横軸の兵庫と神戸の区分について。 ⒈歴史軸としての「兵庫⇔新開地⇔神戸」神戸市は、もともと

          「兵庫の風土」歴史軸としての兵庫⇔神戸。階級軸としての沿線格差?

          「兵庫の風土」日本一の日本酒生産地:灘五郷

          ⒈灘五郷とは「灘五郷」とは、灘にある酒造地区、東から「今津郷」「西宮郷」「魚崎郷」「御影郷」「西郷」の五つの酒造りの郷を指します。 私が実際に伺ったのは「白鹿」「菊正宗」「白鶴」の酒造。 利酒したいので三の宮の民泊先から尼崎経由で阪神電車を利用して伺いました。 それではなぜ灘五郷で日本酒生産が盛んになったのでしょう。『美食地質学入門』や現地の資料などに基づいて紹介したいともいます。 ⒉清酒の生産は伊丹の鴻池家がルーツまず初めに清酒は「伊丹」が発祥の地でのちに豪商・財

          「兵庫の風土」日本一の日本酒生産地:灘五郷

          「兵庫の風土」本当の金持ちは芦屋ではなく旧住吉村にいる?

          全国的にお金持ちが集積しているといわれる芦屋市。特に六麓荘町という超高級住宅街が有名ですが、現地の方によると、あのあたりは実際には新興系の金持ちエリア。 実は、兵庫県で最も有名な超高級住宅街は旧住吉村だそう(以下はかつての大邸宅を紹介したパンフレット)。 今の住所でいえば、東灘区の住吉山手や御影のあたり。日立創業者「久原房之介」のバカでかい屋敷は今はマンションになってますが、まだ大邸宅はいくつか残存しています。 実際に三ノ宮から自転車で行ってみると究極の激坂エリアで、イ

          「兵庫の風土」本当の金持ちは芦屋ではなく旧住吉村にいる?

          「兵庫の風土」阪神・淡路大震災とその復興

          1995年1月17日に起きた兵庫県南部地震によって引き起こされた阪神・淡路大震災。 地震が頻繁に起きる関東と違い、兵庫県南部地震が起きる前までは、姫路出身の私の母含め「関西は地震はないから安心」みたいなことを言われていたこともあり、兵庫県南部地震は関西の人たちに大きなショックを与えたようです。 ⒈阪神・淡路大震災の被害状況やはり、地盤が新しい沖積平地で揺れが大きかったのか、古い建物が多かったのか、特に平地のエリアで被害が大きい様子がよく分かります。沖積平地は地盤が新しい

          「兵庫の風土」阪神・淡路大震災とその復興