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地理・歴史学

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人の価値観は、外的環境に大きく影響されます。地球全体に関して時間軸・空間軸双方から、どのような環境のもとで我々が今ここにいるのか?解明していきたいと思っています。
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2020年5月の記事一覧

地理学勉強にスタディサプリ

今年は、地理を勉強すべく、先生向け教本みたいなものにチャレンジしていますが、 オープンカレッジは休校中なので、自習ばかりでもマンネリになってしまうと思い、オンライン講義的なものを探していて主に受験生向けではあるものの、スタディサプリの無料体験をYouTubeで視聴してみました。 高校地理は、鈴木達人先生の講義ですが、これが関西弁バリバリで関東人にとってはちょっと慣れるまで時間かかるものの、素晴らしく面白い授業。早速入会してしまいました(年間2万円強で見放題とオープンカレッ

古事記神話入門 三浦佑之著 書評

<概要> 50年以上古事記を研究してきたという著者が、古事記の上中下巻のうち、神々の物語を扱う上巻を対象に原文の口語訳と共に解説した入門書。 <コメント> 神話なので、あくまでフィクションですが、大枠の日本の成り立ちを仮説としてイメージするには、きれいに整理されているなあと思います。 ◼️垂直的世界観 天孫(ヤマト)民族に興味を持って、それなら古事記ということで、専門家による入門書を読んだんですが、天孫民族というだけあって、大本の神話の構成は、上下の垂直(天地)関係で構成

ギリシア人の物語Ⅲ 新しき力 書評

<概要> 著者最後の歴史エッセイ、ギリシア人の物語「新しき力」は、ギリシア都市国家の衰退状況とマケドニア、アレクサンドロス大王の歴史の物語。アテネの敗退以降スパルタからテーベに至る都市国家の移移り変わりとマケドニア フィリッポス王とその息子アレクサンドロスによるアケメネス朝ペルシャ征服のための大遠征紀行をローマ人の物語同様の熱情でありつつ冷静な視点で俯瞰した大歴史エッセイ。 <最後の塩野作品に関するコメント> 個人的には感無量の読了。塩野七生さんの著作をひたすら読み続けてき

「日本語の歴史」山口仲美著 書評

<概要> 日本では、人間本来の能力として先天的に持つ「話し言葉」に対応して、中国から輸入した漢字・漢文を、時代ごとにどのように悪戦苦闘しつつ活用してきたか、整合性を目指してきたか、を解説してくれる良書。 <コメント> 著者は、私の出身大学の出身学部の教授だった方なんですが、こんなに有名な先生がいたとはちょっと驚き。 さて、日本語の歴史と言っても、広範囲になってしまうので著者の場合は「あとがき」によれば時代ごとの「話し言葉=口語」と「書き言葉=文語」のせめぎ合いという観点に

地域をまわって考えたこと 小熊英二著 書評

<概要> 移住希望者向けの雑誌において、著者が実際に地域・地方に行って移住者や地域活性化のキーパーソンに直接会って取材した記録エッセイ。東京高島平団地から群馬県南牧村まで、人口が減っている六つの地域の地域ごとの特徴を簡潔に整理し、地域移住とは?地域とは?を問う著作。 <コメント> 小熊さんの「日本社会のしくみ」を読んで、彼に興味を持って読んだ著作ですが、内容的には日本のしくみと違った浅い内容で、さらっと読めてしまう著作。 これをきっかけに本格的な地域分析みたいなものに取り