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【CLE】Shane Bieber、肘の手術からの復活を期し古巣と再契約

 お疲れ様です。いつも読んでいただきありがとうございます。Windiansです。
 先日Andrésアンドレス Giménezヒメネスのトレードをnoteにしましたが、その1週間前にガーディアンズは、近年エースを張っていたShaneシェーン Bieberビーバーと再契約していました。本来なら時系列的にこのnoteを先に書くべきでしたが、さっさと終わるだろうとあと伸ばしにしていましたスイマセン。



 本題に入ります。

↓↓↓前回のトレードnoteはこちら↓↓↓

※日付は全て現地時間


1. 契約内容

  • 最大2年$26M

  • 2025年:$10M

  • 2026年はバイアウト付き選手オプション

  • (2026年:$16M or バイアウト$4M)

 昨オフが年俸調停の最終年で、今シーズンの年俸は$13.125Mでした。バイアウトを含めて$14Mは保証されていますが、来シーズンの年俸としてみれば減額となっています。トミー・ジョン手術から復帰途上の投手とはいえ、サイ・ヤング賞も受賞経験があり、稼働すればフロントスターターを任せられる先発投手に出す額としては、一見かなり安く抑えられたと思います。
 以降は、なぜこのような契約になったのかを見ていきます。

2. 近年のBieber

 2020年にはア・リーグのサイ・ヤング賞を獲得したBieberも、近年は怪我に悩まされていました。
 21年は右肩の炎症で3ヶ月、22年は離脱なく200イニングをクリアするも、23年は右肘の炎症で2ヶ月と長期離脱を繰り返します。そして、今年は開幕2先発で再び右肘の違和感を訴え、そのままトミー・ジョン手術を受けてシーズン終了となってしまいました。

 今シーズンは、スプリングトレーニングから順調な調整具合を見せ、開幕戦、2戦目と完璧なピッチングを披露していました。年々下がり続けていた4シームの球速が再び上がり始め、これは4年ぶりのサイ・ヤング賞受賞もあるのではないか、とまことしやかに囁かれていた中でのシーズンアウト。本人も復活に手応えを感じていただけに、忸怩たる思いだったでしょう。
 そして今年が年俸調停の最終年だったため、ほぼ投げられないまま今オフのFA市場に放り出されてしまいました。

3. 術後の状況

 再契約後の取材にて、Bieberは以下のように語っています。

Interviewer: When do you think you can be back in the Major League rotation?

Bieber: I feel great. I haven't skipped a beat. When I ask for a date, they don't even give me a date. So there's a long way to go. And as hard as it is, I just try and take it one day at a time, one week at a time. 

(筆者意訳)
インタビュワー:いつメジャーの先発ローテーションに戻ってこられると思いますか?
 
Bieber:感触は良いよ。焦ってはいない。彼ら(メディカルスタッフ?)に日付を聞いたら教えてくれなかったんだ。だから時間がかかるだろうね。そしてどれだけ大変でも、一歩ずつ頑張っていくよ。

MLB.COMより引用

 一般的にトミー・ジョン手術受けた場合、復帰は術後12~14ヶ月と言われています。本人としては1日も早く戻りたいと思いますが、これまでのケガの遍歴を考えると、無理させずに14ヶ月程度かけると思われます。今年の4月中旬に手術を受けたので、メジャー復帰は6月~7月になりそうです。
 既に術後8ヶ月が経過し、30メートルほどのキャッチボールができるところまで回復していますが、復帰まではまだ時間がかかります。本人の言うとおり、ファンも焦らずエースの復活を待ちましょう。

4. 今回の契約の意義

 今回の減額契約は、前章を踏まえてのものだったのでしょう。
 年俸は$10Mで安く見えますが、稼働期間が多くてもシーズン半分程度と考えると、ガーディアンズにしてはまあまあ出したほうです。ですが、たった2先発であっても今シーズン彼が見せたパフォーマンスは、たとえその後肘の大怪我を負ったとしても、そこからの復活に期待せざるを得ないものがありました。

3/28 vs アスレチックス
6.0回 4安打 12奪三振 1四球 無失点
 
4/2 vs マリナーズ
6.0回 6安打 9奪三振 無四球 無失点
 
2先発 12.0回 防御率0.00 FIP0.08 21奪三振 1四球 WHIP 0.92 fWAR +0.8 rWAR +0.7

全てアウェイ

 また、2年目に選手オプションの契約を付けた点については、球団のBieberに対する温情があったと思います。
 先述の通り、近年のBieberは大きな怪我に悩まされてきました。一般的には復帰まで12~14ヶ月と書きましたが、過去の怪我歴から復帰に慎重を期したり、術後の回復が思わしくなかったといった事情で来シーズンほとんど投げられない、または全休となってしまう可能性もなくはありません。その「もしもの場合」をケアしてのオプションだと考えられます。
 6年間Bieberと共に歩んできて、チームも彼のことをよく知っているからこそ、他球団からのより高いオファーを蹴って再契約してくれたのでしょう。

5. 第2子出産を控えて

 そして、Bieberには私生活でも大きなイベントが待ち構えています。
 既に結婚し、子供も1人授かっているBieber夫妻ですが、奥さんのKaraカーラさんがまもなく第2子を出産されます。めでたい出来事であると共に、自身のリハビリと時期が重なってきます。これをモチベーションに、来シーズン完全復活することを願い、このnoteを締めます。


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