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【CLE】Shane Bieber、肘の手術からの復活を期し古巣と再契約
お疲れ様です。いつも読んでいただきありがとうございます。Windiansです。
先日Andrés Giménezのトレードをnoteにしましたが、その1週間前にガーディアンズは、近年エースを張っていたShane Bieberと再契約していました。本来なら時系列的にこのnoteを先に書くべきでしたが、さっさと終わるだろうとあと伸ばしにしていましたスイマセン。
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本題に入ります。
↓↓↓前回のトレードnoteはこちら↓↓↓
※日付は全て現地時間
1. 契約内容
最大2年$26M
2025年:$10M
2026年はバイアウト付き選手オプション
(2026年:$16M or バイアウト$4M)
昨オフが年俸調停の最終年で、今シーズンの年俸は$13.125Mでした。バイアウトを含めて$14Mは保証されていますが、来シーズンの年俸としてみれば減額となっています。トミー・ジョン手術から復帰途上の投手とはいえ、サイ・ヤング賞も受賞経験があり、稼働すればフロントスターターを任せられる先発投手に出す額としては、一見かなり安く抑えられたと思います。
以降は、なぜこのような契約になったのかを見ていきます。
2. 近年のBieber
2020年にはア・リーグのサイ・ヤング賞を獲得したBieberも、近年は怪我に悩まされていました。
21年は右肩の炎症で3ヶ月、22年は離脱なく200イニングをクリアするも、23年は右肘の炎症で2ヶ月と長期離脱を繰り返します。そして、今年は開幕2先発で再び右肘の違和感を訴え、そのままトミー・ジョン手術を受けてシーズン終了となってしまいました。
Shane Bieber needs elbow surgery.
— Mandy Bell (@MandyBell02) April 6, 2024
He had pain after his Opening Day start that continued through his outing in Seattle. Imaging revealed an injury to the same ligament that gave him trouble last year. Surgery was determined to be the best path forward this time.
Can't shy away from Shane Bieber's value on the field, but his value in our clubhouse and as a leader of this team is still very much present.
— Cleveland Guardians (@CleGuardians) April 6, 2024
Next man up is the mentality in Cleveland, and we're not going to back down.#ForTheLand pic.twitter.com/xC8h6CnRsg
今シーズンは、スプリングトレーニングから順調な調整具合を見せ、開幕戦、2戦目と完璧なピッチングを披露していました。年々下がり続けていた4シームの球速が再び上がり始め、これは4年ぶりのサイ・ヤング賞受賞もあるのではないか、とまことしやかに囁かれていた中でのシーズンアウト。本人も復活に手応えを感じていただけに、忸怩たる思いだったでしょう。
そして今年が年俸調停の最終年だったため、ほぼ投げられないまま今オフのFA市場に放り出されてしまいました。
3. 術後の状況
再契約後の取材にて、Bieberは以下のように語っています。
Interviewer: When do you think you can be back in the Major League rotation?
Bieber: I feel great. I haven't skipped a beat. When I ask for a date, they don't even give me a date. So there's a long way to go. And as hard as it is, I just try and take it one day at a time, one week at a time.
(筆者意訳)
インタビュワー:いつメジャーの先発ローテーションに戻ってこられると思いますか?
Bieber:感触は良いよ。焦ってはいない。彼ら(メディカルスタッフ?)に日付を聞いたら教えてくれなかったんだ。だから時間がかかるだろうね。そしてどれだけ大変でも、一歩ずつ頑張っていくよ。
一般的にトミー・ジョン手術受けた場合、復帰は術後12~14ヶ月と言われています。本人としては1日も早く戻りたいと思いますが、これまでのケガの遍歴を考えると、無理させずに14ヶ月程度かけると思われます。今年の4月中旬に手術を受けたので、メジャー復帰は6月~7月になりそうです。
既に術後8ヶ月が経過し、30メートルほどのキャッチボールができるところまで回復していますが、復帰まではまだ時間がかかります。本人の言うとおり、ファンも焦らずエースの復活を待ちましょう。
4. 今回の契約の意義
今回の減額契約は、前章を踏まえてのものだったのでしょう。
年俸は$10Mで安く見えますが、稼働期間が多くてもシーズン半分程度と考えると、ガーディアンズにしてはまあまあ出したほうです。ですが、たった2先発であっても今シーズン彼が見せたパフォーマンスは、たとえその後肘の大怪我を負ったとしても、そこからの復活に期待せざるを得ないものがありました。
3/28 vs アスレチックス
6.0回 4安打 12奪三振 1四球 無失点
4/2 vs マリナーズ
6.0回 6安打 9奪三振 無四球 無失点
2先発 12.0回 防御率0.00 FIP0.08 21奪三振 1四球 WHIP 0.92 fWAR +0.8 rWAR +0.7
また、2年目に選手オプションの契約を付けた点については、球団のBieberに対する温情があったと思います。
先述の通り、近年のBieberは大きな怪我に悩まされてきました。一般的には復帰まで12~14ヶ月と書きましたが、過去の怪我歴から復帰に慎重を期したり、術後の回復が思わしくなかったといった事情で来シーズンほとんど投げられない、または全休となってしまう可能性もなくはありません。その「もしもの場合」をケアしてのオプションだと考えられます。
6年間Bieberと共に歩んできて、チームも彼のことをよく知っているからこそ、他球団からのより高いオファーを蹴って再契約してくれたのでしょう。
Per sources, Bieber had bigger offers from other clubs, but chose to remain in Cleveland, where he’s pitched his entire career.
— Mark Feinsand (@Feinsand) December 6, 2024
5. 第2子出産を控えて
そして、Bieberには私生活でも大きなイベントが待ち構えています。
既に結婚し、子供も1人授かっているBieber夫妻ですが、奥さんのKaraさんがまもなく第2子を出産されます。めでたい出来事であると共に、自身のリハビリと時期が重なってきます。これをモチベーションに、来シーズン完全復活することを願い、このnoteを締めます。