限りない癒し・その3(孤食?)
限りない癒し・自分の場合その3は一人飲み。
それは暗い、みじめだ、いけない、という人もいるが実に心地よい。
たしかに五年くらい前までは友人と飲みに行く機会が多かったので、一人で飲んでいる四十代、五十代の人を見ると、なんだか寂しそうに見えた。
一人で食事をする人は鬱になりやすいといった統計もあるようだ。だがちょっと待ってほしい。高齢者が爆発的に増え、単身世帯も増え続け、2040年には単身世帯が40%を占めるという予測がある。何ということはない、みな「孤食」なのだ。
それなら、みじめなどと言わず、孤食も一人飲みも楽しみたい。
今や居酒屋に一人で入るのに何の躊躇いもない。一人客は案外多いものだ。(たまに常連客で埋め尽くされた店に入った時は若干構えるが)
何度か通うと店の特徴がわかってくる。
「あ、あの人この前もいたな」「みんな串モノから先に頼んでいる」「ハイボールと言っているのはこの店では焼酎だな」などいろいろ分かってくる。
〇〇建設の服をきた鳶は分かりやすく目立った女性をいつも連れてくるし、飲みものと肴が決まっていて何も言わずに勘定をぴったり払って帰る人もいる。厚揚げをいつも二人前頼む人には「厚揚げ先輩」と勝手にあだ名をつけた。
ひとりだからと、無理やり店の人と話す必要もなければ、まして見知らぬ客同士で盛り上がる必要もない。(そうしたければもちろんそうすることもできる)
ちなみに、自分が思う居酒屋三要素は、①たたずまい、②その店の一品、③客層だ。いいな、と思う店にはオヤジだけでなく、女性客も多い。古びた店構えが良いとは限らないし、自分自身も「客」の構成要素となる。そして背伸びした金額だと気に入っても二度と来られない。これでは意味がない。お気に入りを少しずつ増やし、手持ちカードが増えていくのはたいそう愉快だ。
一人飲みは、自分の満足のためにある。
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