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うつ病とうつの決定的な違い

明快な基準はないという。
「ちゅーとはんぱやなー」というギャグの漫才師を思い出す。ここにとても簡易に記してある。
http://dl.med.or.jp/dl-med/people/plaza/454.pdf
うつ病・抑うつ状態とうつの違い(日医ニュース健康プラザNo.464)

だがしかし、自身の経験から明快な基準を持っている。「うつ病」と「うつ(状態)」の間にはおそらくマリアナ海溝のごとく深く大きな溝(違い)があり、うつ病は決して「心の風邪」ではない。

それは「自死を感じるかどうか」だ。これは重い。
上記のサイトでは、「自分の体を傷つけたり、死んだほうがいいと思ってしまう」という項目が記されている。また、神戸市医師会のうつの判断基準では「死についての反復思考、自殺念慮、自殺企図」とある。
http://www.kobe-med.or.jp/kobe_G-P_net/shindan.html
うつ病の判断基準(神戸市医師会HP) 

他の項目が、食欲減退、体重減少または増加、不眠または睡眠過多、気力減退などと栄養ドリンクで何とかなりそうな気がするのに対し、自死は別格だ。

この「別格」が自分に訪れてしまったのが2000年の冬だった。大江戸線の線路に吸い込まれそうだった。

「ひょいと気軽に道路の白線をまたぐように、人は日常生活を投げだすこともありえないことではない」(「大河の一滴」五木寛之著・幻冬舎文庫)

まさに白線をまたげば線路だった。今思うとぞっとするが、そういう感覚になってしまうのが「病」たる所以だと強く思う。風邪を引けばインフルエンザでも一週間で快復する。だがこっちはどうだ。
「心の風邪」などという「やわな表現」は絶対にやめてほしいのだ。

自分の中で最も苦しかった「2000年問題」から脱出できたのは幸いだった。そう考えるとこの数年の落ち込みなど相対的に「ハッピー」にさえ思える。きっと今現在が落ち着いているからだろう。あんなに悩んでいたことが実に馬鹿げて見える。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ともいう。

病も心もやはり厄介モノだ。でも浮かんでいこう!

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