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あなたの瞳に映るわたしが好き

例えば「わたしのどこが好き?」と聞いた時に「全部」と答えてくれる人がいるとする。それは完全に相手の自己完結であって、ありがたい話だがあばたもえくぼすぎるのである。

「あばた」とは

皮膚の天然痘が治ったあと、皮膚に残る小さなくぼみのこと。「あばたもえくぼ」とは自分が好きになった相手であれば、あばたでさえひいき目で可愛らしいえくぼに見えるということ。

落ち着いてほしい。冷静に見てほしい。あばたはあばたで、えくぼに見えるかもしれないけれどやっぱりあばたで、だけどあばたすらかわいらしく見えるのかもしれないが、そこはひいき目に見ないであばたという認識をきちんともってほしい。

「全部」というのは

「なにが食べたい?」

「なんでも」

と同じくらい相手の考え方に負荷を与えかねないのだ。「じゃあわたしじゃなくてもいいんじゃないの?」そう思わせる可能性がある。

つまり「全部」が好きという意見に対して、自分は長所もなにもない没個性なのではないかという不安感を覚えるのだ。

もちろん「全肯定」が悪いわけではない。だが「全肯定」は前述したとおり「わたしでなくてもいい」「誰でもいい」そんな考え方さえ与えかねない。

事実「誰でもいい」という人はいる。おそらく本人はそんなつもりはなく、リップサービスなのかもしれないが考えてほしい。

「誰でもいい」人にノミネートされるだけでも心外だし、誰でもいい大賞に選ばれても何も嬉しくないのだ。裏を返せば好きになった人がタイプといいたいのだろう。そういえばいいのに「誰でもいい」というから話はややこしくなってくる。

「誰でもいいから紹介して」 

「むしゃくしゃしてやった。誰でもよかった」 

誰でもよかった試しは何一つない。「彼氏出来た❤︎」と喜んでいる中で「あなたの彼氏、女なら誰でもいいって言っていたよ」なんて聞かされた日には一気に覚める。どう思っていようと心の声は誰かに聞かれてはならないのだ。

相手の好きなところを伝える時、これは1つあげようとするから「全部」など没個性につながっていく。だとしたら回答に制限数がないのであれば2つくらいあげてもいいのではないだろうか。2つに絞った場合、

相手がわかっている相手の長所

相手がわかっている相手の短所

これがポイントとなりうる。

相手がわかっている相手の長所 

相手が今まで一番言われてきているだろう言葉というのはある程度わかるものだ。「優しい」「真面目」「かわいい」これをそのまま言われても「だよね知ってる知ってる」と思う。ここでも発生する「没個性」。その中でわたしの答えは

「僕に優しいところ」

「僕と話すときに見せる真面目な顔」

「僕のことを考えてる時のかわいい顔」 

キュンとする。キュンどころか心臓ドンである。事実彼女は誰にでも優しいかもしれない。だがそこは問題ではなく、きちんと彼女と向き合ってる中で「あなたが僕を見ている瞬間に気がついている」という印象を植え付けることができるのだ。

「誰でもいいわけではない」「あなただから」好きな相手に対しての無意識の行動を指摘と恥ずかしくも嬉しく感じるものである。

相手がわかっている相手の短所 

コンプレックスというのは安易に肯定できない。一夜でできあがったわけではないデリケートなもので、そのコンプレックスに気安く直接触れてはいけないのだ。

わたしは「貧乳」がコンプレックスである。受け入れてはいるもののできれば直視したくない現実だ。稀に「貧乳が好き」という人もいるが、だから「貧乳でよかった❤︎」となるくらいお天気脳なのであればそもそも悩まないだろう。ここで提案 、「君の好きなところは」

「貧乳を気にしているところ」 

「え?」と思われるかもしれないが、コンプレックスではなく「コンプレックスを気にしているところ」を褒めるのだ。そうすると言われた人間はこう答えるだろう。

「本気で気にしてるのに!」 

そうだろうそうだろう。だからコンプレックスなのだ。ここでもう一つ追撃しよう。

「今のままでかわいい(素敵な)のに?」 

ポイントは最後を疑問点にするところだ。「自分は君のことを魅力的にみている。それ以上の必要性はない」その決定打が最後の「?」。

だいたいはここで撃沈する。好きな相手にコンプレックス含みで褒められたらなにも言えない。だがもしも「だって」「でも」が出てきたらとどめを刺しておこう。

「誰にそんなにかわいく見てほしいの?」 

こんな言葉をにこやかに言われたらぐうの音も出ない。もしもこれで出てくるのであれば間違いなく浮気するタイプだろう。わたしはこれが

ベストof「好きなところ」

だと考える。

そもそもこんな質問をする人間というのはなにかしらコンプレックスがある。だからこそ他者から得た評価というのは相手が思う以上に自分に影響を与える

「顔が好き」「客観的に考えるところが好き」「センスが好き」これはすべて自分の長所になる。もしかしたら言われたことのない部分を褒められるかもしれない。

「それはない」正直自分ではそう感じることがあるかもしれない。だがそれを元とし、自己分析し逆に自分の長所として認められるならば、自分の短所が一つ消え、長所が一つ増えることとなる。そして自分の自信につながる。

「あばたはあばた」だけどそんな

「あばたを気にして鏡を覗き込み君がかわいい」

そう言って欲しいのが女心だったりするのだ。

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