留学の実況中継:フレッシュマン ブロークン・イングリッシュ
フレッシュマンから一旦ESLへ話を戻そう。
ESLに入ったばかりの頃は、英語の聞き取りもままならないが、数ヶ月で講師の英語が分かるようになる。
しかし、話している内容の要点が分かるというレベル。
恐らく、留学が初めてのスピーキングの場所になっている人にとっては、皆同じ感覚だろうと思う。
その頃から、自分で手を上げて発言できるように徐々になってくる。
そうなる原動力は、他国の留学生が話すブロークンイングリッシュだ。
「自分の英語もブロークンで上手く話せないのが恥ずかしい」という気持ちを持ちながら話せないでいる中で、更にブロークンの他国出身の同級生が積極的に発言をしているのを聞くと、勇気が湧いてきて、自分でも知らず知らずのうちに頭に浮かんだ英語を話すようになったわけだ。
学生寮に戻ると、周りはアメリカ人しかいなくなり、耳にする英語を聞き取れない環境へと戻り、自分の脳が話せないモードに切り替わってしまう。
ブロークンイングリッシュでのコミュニケーションを通して分かった世界共通の側面は、英単語を覚えたように会話に使ってくるため、英語が完璧でない人には、要点を掴みやすいという所だ。
例えば、「話す」という意味を会話で出す時は、「Speak」「Talk」「Tell」を使うのがブロークンイングリッシュでは普通だが、ネイティブの方だと「How should I put it?」(何て言ったらいいかな…)というような使い方をする。
この時のPutを、ブロークンイングリッシュを使う人なら、「置く」という意味で使うのが普通であり、それが高校で習ってきたPutの基本的な意味だ。
受験英語で習った通りに英語を使って話してくれるところが、ブロークンイングリッシュがいい助けになる理由だ。
逆に言うと、受験英語は、既にブロークンだということに他ならない。
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