【パートナービジネスの教科書】あるあるお悩みシリーズ①_パートナー企業への勉強会、成果につながらない...
はじめに
こんにちは。
Grow up代表の佐々木(@chiho_relations)です。
「パートナービジネスの教科書」と題しまして、パートナービジネスのノウハウを発信していきます!
よろしくお願いします。
あるあるお悩みシリーズ
あるあるお悩みシリーズと題しまして、日々私が相談いただく「パートナービジネスに関してのお困りごと」に対して回答をしていくシリーズも番外編としてリリースしていくこととします!
パートナー企業への勉強会をしても具体的な成果につながらない…
パートナービジネスのコンサルティングをしていると、上記のようなお悩みをよく聞きます。
勉強会を実施する目的をどのように定めているでしょうか?
上記のお悩みをご相談なさる方の多くは
「勉強会をしたらパートナー企業の方が自社の商材を理解しお客様へどんどん提案活動をしてくれるだろう」
と考えているケースが非常に多いです。
断言できます!
それは無理。
よっぽどプロダクトがわかりやすく、紹介料が高く、すでに自社で創出した事例もたくさんあり、どのように営業活動をしたら良いか?わかっている!くらいのステージまでいけば話は別です。
ただ、勉強会をする状況というのはどうでしょう?
パートナー企業への勉強会を実施するタイミングとしては、パートナー企業との提携契約初期、またはパートナー企業との提携契約後、新たな支店や部署の開拓活動の時が主です。
下記を鑑み、勉強会を設計し、正しく勉強会の目的とゴールを設定すべきですね。
勉強会の目的は
なぜパートナー企業へ「勉強会」を実施する必要があるのでしょうか。勉強会の目的は大きくふたつあります。
①パートナー契約締結時もしくは新たな部署、支店開拓時のパフォーマンス
②自社サービスへの理解促進
もう少し解像度をあげると下記です。
顧客紹介が発生する関係性のレベルとは
では、パートナー企業の営業パーソンが「自社の顧客を紹介したい!」となるまでの状態ってどんな状態でしょうか。
ステップとしては、下記と考えます。
ただの勉強会実施のみでは、「認知」にとどまる。
もしくはそれにも達することができないというのが多い。
それはなぜか?
パートナー企業も自社の商材の営業活動をしたり、パートナーとして提携している企業複数あるケースが多いです。
そして、取扱商材の中には、より魅力的なものも多い。
そういったで、サービス勉強会を実施しただけで、パートナー企業の営業パーソンのマインドシェアを奪うことができるでしょうか?
そこの視点が抜け落ちているケースが多いので、「勉強会を実施したのにパートナー企業が自社商材を担いでくれない…」となります。
勉強会の落とし穴
さて、みなさんの実施する勉強会。
「ただの」会社紹介、サービス紹介になっていませんか?
パートナー企業の営業パーソンに対する勉強会は、営業活動を行う日中帯以外、早朝もしくは夕方に実施するケースが多いです。
普段の仕事に加えてパートナー企業先のサービス勉強会を受けるのは、営業パーソンにとって負担が大きいはず。
おまけに、その内容がただの会社紹介やサービス紹介では、集中力がもつはずがありません。よほど興味がない限り「休憩時間にしたい」「ほかの業務に時間を割きたい」というのが本音ですよね。
※私もSIerに所属している頃に多くの商材の勉強会に参加しましたが、正直「この商材、お客様に提案してみたいな!」と思う企業様は片手分くらいしかありませんでした…
会社紹介・サービス紹介に終始しているうちは、いくら勉強会を実施しても、自社のサービスをまったく理解してもらえなかったり、エンドユーザー(ターゲット顧客)への提案がまったく進まなかったりするのは当たり前です。
では、このような事態を避けるためにはどうすれば良いのでしょうか。
勉強会を有益な機会にするために
では、勉強会を有益な機会とするためにどうしたら良いか?についてお話しします。
事前準備
勉強会のゴールを設定する
2.パートナー企業のプロファイリング(※1)を実施し、パートナー企業のベネフィットを言語化する
パートナーベネフィットとは、自社とパートナーとなるメリット・自社のサービスをエンドユーザーに提案するメリットのことで、より具体的で相手にとって腹落ちする内容が望ましいです。
パートナー企業についてインターネットで調べられる情報を調べ上げ、それを踏まえて仮説をつくってみてください。
少なくても下記は調査、仮説設定が可能かと思います。
※1:パートナープロファイリングについては下記記事をご参照ください。
3.仮説検証
上記を調べ上げたうえで、勉強会実施前に設定した仮説が適切か?をパートナー企業の窓口担当者の方などに相談してみましょう。
そうすることで、パートナーベネフィットを精度高く言語化することができるはずです。
3-1.参加者情報等の確認
上記を確認する際に必要なのが、参加者情報や会場の確認です。
例えば誰が参加するか(例えば役員レベルまで参加いただくのか。それとも現場の営業パーソンのみなのか)
どこで実施するか。オンライン、オフライン。
こういった勉強会の実施は慣れているか。
その際に質問は活発にでるか。
実施時間は朝、夕方のどちらが適切か。など「勉強会を成功させるために必要と考える条件を見定める意味」で質問をしてみましょう。
4.ターゲット企業の選定
勉強会を実施した先に自社のターゲット顧客がなければ意味がありません。具体的にここに営業活動(提案活動)をしてほしい、一緒にしたいといった企業の具体名がいえるように準備をしましょう。
また企業名だけではなく、アプローチすべき部署(推測)や人、現状の自社の営業活動結果などを調査、整理しておくと、より勉強会の際に会話が深まるでしょう。
4.コンテンツへの反映
3まで実施ができたらコンテンツへの反映です。勉強会資料などはそのままでも良いかとお思いますが、トークへの反映をしてください。
特に勉強会は冒頭のトークが大切。
そこで参加者を引き込ませなければ負けです。
Why now、Why youを意識し、メッセージを組み立ててください。
ここは資料を出すというより、その前に下記をつたえてください。
5.窓口担当者などへの根回し
上記まで実行できたら、事前に窓口担当者に根回しをしましょう。
「すべては自分も含めた参加いただいたすべての方にメリットのある時間になるように!」
ここまでやるのか!と思われがちですが、ここまでやります。
勉強会当日
1.窓口担当者に根回しの確認
2.オフラインであれば少し早めにいき、ご挨拶、名刺交換の時間。会場設営の時間を設ける。(位置の調節など)
オンラインの場合は、5分前には必ず入室する
3. 勉強会後、スケジュールに余裕をもたせ、勉強会実施後の30分間は必ず会場で話ができる形にしておく
注意)
・勉強会実施の際には緊張でトークが飛んでしまう可能性もあるので、トークスクリプトを作り、入念に練習しておく
勉強会ではわかりやすく簡潔なスクリプトで伝える!というのが鉄則
人間「?」が浮かぶと、集中力が削がれるので、トークは入念に準備する
勉強会実施後
・お礼メールは必ず勉強会当日に送付
記憶があるうちにフォローアップは必ず。
・個別にご挨拶させていただいた方には、御礼メールを個別に送り、商談設定を依頼
・窓口担当者にも御礼メール、フォローアップ電話もしくはフォローアップ商談を実施。そこで率直なフォローアップをいただく(勉強会実施後すぐが望ましい)
・窓口担当者とは具体的な今後の進め方について合意。
例えばA社担当者のBさんと提案活動の話を進めたい。窓口担当のCさんから話をしていただいて、連絡先を共有いただけないか。その後自分からご挨拶と商談設定の依頼をします等。
よって、勉強会はきっかけにすぎない。
勉強会を皮切りにその部署、支店の突破口をあけ、深耕していくイメージです。
勉強会を実施したからといって顧客紹介が生まれないのは当たり前なので、ここまで実施してターゲットとする顧客への営業活動の道がつくられると思ってください。
勉強会実施時に必要なコンテンツとは
勉強会実施時に必要なコンテンツについてもご質問いただくことが多いのでお答えします。
勉強会実施時に利用する資料は1つの冊子にまとめ、少なくても下記内容が記載していることが望ましいと考えます。
上記以外に、パートナー企業の営業パーソンの方がお客様へご紹介いただく際に活用できる1枚紙のサービス説明資料があると良いでしょう。
さいごに
どんな仕事も「目的」から考え実行をしなければ、得たい成果には繋がりません。
よって、勉強会ひとつでも、この場で何を得たいのか?パートナー企業の方々は何を得て欲しいのか?を考え実行するべきです。
ただ、「具体的なイメージがわかないから困っているんです…」という場合は、下記のSNSのDMまでご連絡ください。
貴社のご状況をお伺いしたうえで、勉強会の設計の仕方、勉強会資料の相談など無料でお伝えします。