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敬老の日だからというわけではなく…現役レジェンドの新作から|極私的プレイリスト

来たる9月16日はみなさまご存知、敬老の日。
私も例年、離れたところに住んでいるバァちゃんにお花を贈ることにしています。
子どもの頃、父方・母方の祖父母とそれぞれ暮らしていた時期があり、まったくのびのびと過ごさせてくれたこと、4人のジジババたちには感謝しかありません。
バァちゃんずっと元気でいてねー!

ポピュラー音楽界でも長く活躍を続けるミュージシャンが数多くおいでで、その創作意欲や表現力の高さには尊敬の念を禁じ得ません。
「彼らを目標として…」なんて、とてもおこがましくて言えませんし、きっとこの方たちもご自分に敬老精神など向けてほしいとは思ってもいないことでしょう。

現役バリバリのミュージシャンに対して敬意を込めて、「レジェンドたちが今年発表した新作」からいくつかを集めてみました。


♪ "Between two Points" by David Gilmour & Romany Gilmour(2024)

David Gilmourさん78歳の、9年ぶりとなる新アルバムより。
ヴォーカルをとるのは娘さんのRomanyさん、ハープも演奏しています。
弦のピチカートによるリフに絡んでいく独特のギター・ソロ、Gilmourさんの音だ!と感じる方も多いのではないでしょうか。
この静謐さ、秋の深まりとともに永く聴きたい曲になりそうです。


♪ "Almost Like Being in Love" by Rod Stewart with Jools Holland(2024)

Stewartさんの新作は、名匠Hollandさんと組んでスウィング・ジャズの名曲を歌いまくる素敵な企画でした。
その中から、Nat King Coleさんなども歌った「恋をしたみたい」。
79歳のいまも悪ガキ(失礼!)の風情をほんのり残しつつ、こんなにお洒落に歌い続けるStewartさん、本当に稀有なヴォーカリストですね。


♪ "Flying Fish" by Paul Weller(2024)

コンスタントに作品発表を続けるWellerさんはまだ66歳とのことですので、敬老の日とか言うと絶対怒られますw
最新アルバムは年齢をタイトルにした「66」。
今年初めの来日公演では近作を中心に「Shout To The Top」なども聴かせてくれました。
時代を取り込みつつ芯を失わない創作活動が、大きな支持を集めるのですね。


♪ "Drive My Car" by Bill Wyman(2024)

Wymanさん88歳!
余裕たっぷりにドライヴするブギがカッコ良すぎでしょ!
昨年古巣のThe Rolling Stones新作にも参加されて、すぐにこのアルバムですよ。
すごいな〜。
「俺のクルマを運転してもいいけどスピード出しちゃダメだよ」と恋人に歌うこの曲、The Beatlesの同名曲に60年越しに応えたみたいです。


♪ "Can't Say No to You" by Daryl Hall(2024)

変わらぬ歌声、変わらぬポップ・センスに驚愕です。
Hallさんはもうじき78歳ですって。
今作は元EurythmicsのDave Stewartさんとの共同プロデュース、70〜80年代から激動の時代を乗り越えてきたおふたりの共演を見るだけで勇気づけられます。
それにしても(どの方にも言えますが)この現役感はすごい…


♪ "All Comers" by Mark Knopfler(2024)

一聴するだけでKnopflerさんだとわかるギターと歌声。
少し枯れた感じが円熟と充実を醸し出します。
74歳の今年発表されたアルバムと同時期のこの曲、スコットランド出身らしくケルティック・ミュージックを取り込んでいて本当にいい曲。
やはりこれからの季節に似合っています。


♪ "Waiting For You" by T Bone Burnett(2024)

今年初頭に発表されたT Boneさんの新作は、良質なアメリカーナ音楽をシンプルな構成で聴かせてくれます。
Bob Dylanさんをはじめ、名だたるミュージシャンたちとコラボし続けてきただけに、単に懐古的なアメリカーナではない、オルタナ・カントリーにも繋がる独創性と沁みるヴォーカルが同居しています。
76歳の進歩ってすごいことですね。


top image : geralt, Thank you for letting me borrow your wonderful work.


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