教養を学ぶなら「世界史の教科書」を買いましょう
私が「あ、これ良い買い物だったな」と思ったものを紹介します。
山川出版社『現代の世界史A』と、浜島書店『新詳世界史図説』です。
教養を学ぶにあたり、世界史というのは絶対に避けて通れないんですよね。
何かの知識を得たとき、元を辿ると世界史につながることが多いです。
例を挙げてみます。
最近スーパーでタコを買いました。そのときにふと原産国を見たんです。
皆さんは、日本がタコをどの国から最も仕入れているか知っていますか?
正解はアフリカの西端にある国、モーリタニアです。
ずいぶん遠くから仕入れていますよね。なぜなのでしょう?
それは、モーリタニアと日本に「深い絆」があるためです。
1960年にフランスから独立したモーリタニア。
国を支える産業がなく、国民が貧困にあえいでいました。
そこに救いの手を差し伸べたのが当時の日本政府でした。
水産庁、外務省の協力のもと、中村正明さんという方がモーリタニアの強みであるタコを捕獲して輸出する方法を粘り強く教えたのです。
やがてタコ漁は国の一大産業になり、いまでは国の収入の半分(!?)を占めています。
今でも、モーリタニア人たちは日本と中村正明さんに感謝をしていて、
日本の漁船を特別に自国の海域に入れてくれたり、
子供に「ナカムラ」や「マサアキ」という名前を付けたりしているそうです。
(興味のある方は↓の記事もどうぞ。)
面白いですよね!
スーパーの買い物からでさえも、こんなに興味深い教養が学べるんです。
でもこの話をもっと深く理解するには、
「なぜモーリタニアは1960年に独立したのか?」
「なぜフランスに支配されていたのか?」
「なぜ日本が支援したのか?」
あたりが分かっておきたいですよね。
まさにここが世界史です。
教養を学ぶとき、その大元には植民地支配、産業革命、キリスト教などが関わっていることが多いです。
そして更にその上流には哲学や戦争、イデオロギーなどがあります。
そこで冒頭の『現代の世界史A』と『新詳世界史図説』が役に立ちます。
世界史を包括的に、視覚的に、かつ時系列に沿って知ることができる手段は貴重です。
「世界史」と名の付いた実用書を買うよりも、まずはこの2冊を揃えるのが良いと思います。
ただ、普通には手に入りません。
これらの本は、高校の教科書だからです。
ではどうやって入手するのか。
私のオススメの方法は「フリマアプリで購入する」ことです。
主に高校を卒業した方々が、超格安で販売してくれています。
普段、読書をし続けているからこそ断言できますが、
このレベルのフルカラーの本が300円で手に入ることは、通常ありません。
これから教養を学びたい方にとっては、購入して損はないです。
私が「買ってよかった」と思うものを紹介してみました。
『人間にとって教養とはなにか』の著者である社会学者の橋爪大三郎さんは「教養は、自分の狭い範囲を越えていくためにある」と述べています。
自分の視野を広げるうえで、世界史はうってつけです。
ぜひ皆さんも、教養を学んでみて下さいね。
楽しいですよ!
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それでは、また。