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薬局薬剤師のお仕事④ コラム「調剤に使う道具たち」

「薬局薬剤師のお仕事」シリーズ。


第一回はコチラから。


また私の予想に反して、多くの人にマガジンをフォローしていただいています。
正座でお礼します。皆さんありがとうございます。

第四回はそんな足をちょっと崩して、箸休めのコラム。
題して「調剤に使う道具たち」です。

薬局の薬剤師が調剤にどんな道具を使っているのか。
患者の立場なら絶対に知りえない「調剤室の裏側」をご紹介します。


1.錠剤に使う道具


半錠分割器

錠剤を半分に割るための道具です。
種類はいろいろありますが、どんな錠剤にも対応するために一式揃えている薬局が多いですね。

ハサミタイプ。
押しつぶすタイプ。
シートの上から割るタイプ。


乳鉢・乳棒

錠剤を粉砕するために使います。
主に嚥下が出来ない高齢者のために粉砕をしますが、心臓病の子どものために大人用の薬を潰して調剤することも、当薬局ではよくあります。

一生懸命潰します。


2.散剤(粉薬)に使う道具


自動分包機

粉薬といえばこれ。
お薬をまとめる一包化も同じ機械で作ります。

コイツが故障するともはや業務が成り立ちません。


スパーテル

スプーンの平たいやつ。
粉薬の量を0.1g単位で調節するには必須のアイテム。
薬さじとも言います。

これも立派な調剤器具。


電子天秤

粉薬を正確に計るための天秤です。
2年に1度、専門家による検査を受ける義務があります。

0.01gまで計れる優れもの。


3.水剤(シロップ剤)に使う道具


液量計

理科の実験のアレ。
シロップを正確に量り取ります。

メニスカスが大事です。


4.軟膏剤に使う道具


軟膏しぼり出し器

軟膏チューブの中身を絞り出すためのもの。
チューブは硬いものが多いので、これ無しで絞り切るのは無理ですね。

パッと見、使い方がわからない。


軟膏板

複数の軟膏を混合する時に使います。
この板とヘラを使って混ぜて、軟膏ツボに詰める作業があります。
皮膚科経験者の薬剤師は、常人には理解できないスピードで混ぜます

全薬局必携の調剤器具です。


軟膏練太郎

皮膚科の隣の薬局にはあると言われる幻の逸品。
塗り薬を大量に入れてスイッチを押すだけで混ぜ上がります

抜群のネーミングセンス。


まとめ


今回は「調剤に使う道具」を紹介してみました。

こうやってまとめてみると、意外とアナログな道具が多いですね。
災害に強いのはメリットといえますね。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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