📷 カメラで撮る幸福を一般人に理解されなかった話
先日、友達と横浜に行く用事があった
その用事は15時くらいには終わるから、そのあとは現地解散して、横浜駅周辺をGRIIIでスナップしようと考えていた
横浜駅周辺は中華街ほどではないが街には活気があって、路地裏も言い雰囲気を醸し出している
用事が済み
「じゃ、写真撮って帰るんでここで」
と解散しようとしたら、友達が
「撮るもの…なくない?」と言った
いやいやいやそこらじゅうにあるじゃん!
と言いかけたが、はっ、とした
そうか、一般人は好き好んでわざわざ平凡な街並みを撮ろうと思わないのか
横浜で写真を撮る、といったら中華街とかランドマークタワーとか夜景とか、そういうものを撮るものだと思っているのかもしれない
特別なものを撮るためにカメラを持っている
わけではない
カメラを持っていることで
何気ない瞬間が特別になるのだ
なんて説明したとしても
「は?わけわかんね」
と言われるだろうから言わないけど
この気持ち、感性は友達には分からないようだ
今日もD610片手にひとりで歩きながらスナップしていると、なんだか雰囲気のいいバイクが停まっているのを発見
ブレーキランプが旧式でレトロ感があったので心惹かれた
しゃがんでパシャパシャと撮っていると、後ろから
「なんかありました?」
と声をかけられた
どうやらこのバイクの持ち主らしい
50代くらいの男性だった
社服を着ているところを見ると、これは会社のバイクで、この男性の私物ではないようだった
「あぁっ!すいません!
なんか、良かったので撮ってたんです」
「どこらへんが…良かったんですか?」
「え…ここらへん(ブレーキランプを指差す)」
「…これが?」
まったくもって話が通じ合っていない
怪訝そうな顔で、またブレーキランプを見て、
「…これが?」と頭の上にはてなマークを出しているように見える
僕が最後に言った言葉は
「あ、僕、変な人なんで!
気にしないでください!では!」
変な人なんで、ってなんや笑
とそそくさと走り去りながら笑ってしまった
でもあの光景はなんだか心地よくて僕にとっては特別な景色だったんだよなぁ
カメラの良さが普通の人にはわからない
でも、しいたけが好きな人と嫌いな人がいるみたいなことで、「その味が分かるかどうか」でしかない
僕は平凡な街並みの味が好きだけど
友達もバイクの持ち主も、平凡な街並みに味を感じない、というだけなのだ
いやー、それにしても恥ずかしかったなぁ
初対面の人に「自分変なんで」って言ったことありますか?!
もっと言い方あったよなぁ…笑