大嶽山 那賀都神社 (山梨)
山梨県山梨市にある大嶽山(だいたけさん)那賀都神社(ながとじんじゃ)。
急峻な山に囲まれた元修験道ですので、念のため熊鈴、蜂スプレー、ポイズンリムーバー等を準備していざ初入山!
片道約20分の深山幽谷、序盤からなかなかの斜度です。
『行楽と為れば辛く、行と思えば又楽し。』
すぐ下には美しい清流です。あたりは水の音にすべてかき消されています。
ずっと登りの斜面。水分をとりながらゆっくり進んでも息が切れてしまう。
そして川の音が大きすぎて熊鈴の音が聞こえない。ラジオをつけようにも電波が入らない。『行の道』は、効果を無効化する『いてつくはどう』です。
それでもなんとか登っていると、木々の中になにか見えてきました。
あたかも伝説の剣。ロトの剣。エクスカリバー。天の逆鉾。この先もたくさんの剣をお見かけしました。
ここから境内になりますが、拝殿はまだ先になります。
小雨が降り始めたなか、いざ参拝。
このあたりからなにやら赤い木が出現しました。
右大臣さんと左大臣さんにご挨拶。
いたるところが美しくて風流です。
不動明王さま!またお会いしましたね。可愛い。
あたりがすこしずつひらけてきて明るくなってきました。
おや?あそこに見えるはもしや!
お会いしたかった天狗さん!なぜか『役小角』さんに思えて心を寄せていたのでお会いできて光栄です。嬉しい。
そしてそのそばに、とんでもなくきゃわいらしい子が!何者だい。狛犬さんかい。愛くるしいにもほどがあるよ。
あまりの可愛さに驚きながらも赤い橋を渡りまして
ようやく建物が見えてきました。
ついに、やっとこさ隋神門に到着!
ここからいきなり晴れだしたのですが、正面の龍の眼光が凄まじいです。
美しい組み木、圧倒的な彫刻、奥深い山の中にこれほどの意匠が現存するとは。
かしこみかしこみお邪魔いたします。
手水舎には真澄鏡があり、手と口を清めたあと身だしなみを整えます。
神気石にはご利益があるらしく『手を触れて気を感じてください。』
神楽殿にも繊細で迫力のある彫刻がふんだんに施されて素晴らしいです。
そしていよいよ真打ちのご登場。拝殿前の『急階段』大きな錫杖がかすむほどの斜度と長さです。
意を決して踏み出すと、体感はほぼ『壁』、ボルダリングです。踏み面が狭いのでつま先に重心。ひざが笑っちゃう。前傾姿勢を保つのに必死です。
途中の踊り場で、右に天狗さん。
左にカラス天狗さん。ご両人とも格好良い。
なんとか登りきって拝殿に到着。汗だくのうえに足もガクガク。息も絶え絶えで先程の身だしなみなど吹き飛ぼうとも辿り着けた喜びで安堵。
まわりにはたくさんのお札やお守りが並んでいたり
占いなどもセルフでお求めいただけるご様子。
神紋は『羽団扇』さすが天狗さんが棲む修験道ですね。
ご朱印は拝殿内に設置されていました。
天狗さんが描かれた奇数日のご朱印をいただきました。とても嬉しい。
そしてまた崖のような急階段をおそるおそる降りまして
行きには見つけられなかった占い石を見つけたりしながら帰ります。
これだけ山奥なのに、なぜか熊の気配どころか、蜂の子一匹見かけませんでした。とても不思議です。
しかし突然の雷雨には見舞われました。轟音とともにあっという間にずぶ濡れ。細かい白い点は雨です。
とおもいきや、突然晴れたりしました。気まぐれやん。もてあそぶやん。
それでもなんとか無事に入口まで戻ってこられました。体力的に辿り着けないかもと不安だったのでとても嬉しいです。
素敵な夏の1日を過ごすことができました。ありがとうございます。
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