1.サイバーカルトの女王 / 暴かれる詐欺師たち

出典:THE NEWS TRIBUNE 「Snared by a cybercult queen」
Sean Robinson; July 18, 2004 12:01 am , Updated July 17, 2013 12:22 pm





QAJFのEriとHOOHの内藤晴輔に捧ぐ。

今すぐその集団を解体し信者を開放しろ。



・プロローグ

シャイニ・グッドウィン(Shaini Goodwin)は恋人のように嘘を吐き、人々はその嘘を聞くためにお金を払います。

彼女の囁きは非常に魅力的であると約束します。平和、富、そしてクレジットカードの免除された借金の噂…

彼女はインターネットだけが生み出すことができたスターです。それは、欺瞞の廃墟の上に構築した陰謀論の建築家、サイバーカルトの女王

彼女は毎日、コンピューターで入力したり電話で話したりして妖艶な信条に弟子たちを誘い込み、何千人もの人々を魅了し、現在では決着の付いている詐欺に新しい命を吹き込みます。

彼女の言葉は柔らかくて鋭く、しつこくて傲慢、あなたを見抜き、譲歩はしません。彼女はサウスサウンドの噂を何倍にも広げて、古い言い伝えや、新しい精神世界の説教、政治活動を融合した神話を売り込み、それは、詐欺の歴史家が「壮大だ」と唸るほどです。

彼女の読者の殆どは、彼女が誰であるか知りません。インターネットでは、彼女はますます有名な偽名で執筆します。

ダブ・オブ・ワンネス
(Dove of Oneness.)。

「こんにちは、親愛なる友とホワイトナイト。」
この挨拶は、彼女が書いたすべてのレポートの先頭にあります。

また、それぞれが同じように、明るく最後を締めくくります。
「祝福と愛を。ダブ・オブ・ワンネス。」


・始まり

彼女は、を吐いていない、カルトをリードしていない、単に世界をより良い場所にしようとしている霊的な使命を受けた政治活動家であると言います。

「霊的な使命を受けている多くの人々が、今、助けを求めています。」
「人々は、世界を変えるために自分たちの命に誓います。普通の生活を送っていては、何も成しえません。」

Daveの発表では、何千人もの信者が手紙、はがき、電子メールを米国最高裁判所、国防総省、議会、国際司法機関に送信しています。彼らは旗を振り、チラシを配り、3つの大陸でデモを行い、存在しない秘密法の発表を要求し、決して来ない運命の到来を期待し、予測します。

こうした活動をする盲信者の内、一部の者は既に警察に拘束されたことがあります。そして、彼らは再び拘束されました。最早、彼らに警告をするのは無意味です。

彼らは、発表する秘密法は無いと繰り返し言う疲れた政府当局者を無視します。また、「影を追いかけている」と警告をする詐欺と世界経済の専門家を軽蔑します。代わりに、少なくとも一度は破産を宣言した57歳(2004年当時)のグッドウィンを信頼します。

彼女はIRS(国内国歳入庁。米国の連邦政府機関。日本の国税庁に相当)に $12,000の借金があり、シェルトンにある病んだ母親のトレーラーハウスに住んでいます。

しかし、彼女の新しい会社は沢山の収益があるかも知れません。彼女はその会社で、偽りの希望を売っています。

それは、犯罪ではありません。法人だからです。グッドウィンは信者に、起業家であるとは決して言及しませんが、彼女はワシントン州のビジネスライセンスを2002年に$20の手数料で付与されています。企業カテゴリーはコンピューターサービス。社名はダブ。そして会社の住所は、オリンピアのメールドロップ…

そのメールドロップは、彼女の信者が、彼女が生み出したペルソナ(Dove)に宛てて送金する場所です。時々、彼女は毎日更新する「ダブレポート」を助ける費用を賄うために「贈り物」を求めます。そして、彼女に寄付しようとする盲信者ために明確な指示を出します。

「住所は正確に書いてください。間違えば、封筒が届かない場合があります。」
「また、このメッセージに返信し、私に経済的な贈り物を送ったことを知らせてください。そうすることで、あなたは小切手や為替を「Dove」に支払うことができます。」

それは合法です。環状線の路肩に段ボールの看板を振ることを妨ぐ法律が存在しないように。そのお金は彼女に届けられました。どれほど送金されたのか、それは、グッドウィンだけが知っています。しかし彼女はそれを公表していません。

彼女は、本当に必要なときにだけお金を要求すると言いました。彼女がもし良い場所に住んでいるならば、彼女はそれをうまく隠しています。しかし、トレーラーハウスは決して大邸宅ではありません。

また、彼女が受け取る贈り物はお金だけではありませんでした。同様に貴重なもの、つまり信者を収穫しました。


・秘密法

以前、映画製作者マイケル・ム​​ーアの「華氏9/11」が全国公開したときに、グッドウィンの信者たちは劇場のドアのそばに立ち、神秘的な頭字語である「NESARA」と書かれたチラシを配っていました。

この言葉は、オリンピアカフェの外の棚に積み重ねられた紫色のチラシにも書かれています。オランダの世界裁判所で表示される広告や、テキサス、シカゴ、南アメリカのデモの参加者が掲げたプラカードにも。オーストラリアの砂浜の走り書きや、ワシントンD.C.のローリングビルボードの両側にも。

それには秘密法・NESARAと書かれています。Daveが議会で4年前に通過したと主張するものです。所得税を廃止し、住宅ローンを免除し、クレジットカードの借金をゼロにして、平和を宣言するものです。

メディアはそれに付いて話すことができないと彼女は言います。「私だけがNESARAの真実を知っている。それはとても重要で、且つ危険な情報です。」これが、彼女が秘密のアイデンティティ(Dove)を持つ理由でした。

「ほとんど誰も私の名前を知らない」と彼女は言います。
「私はノースウエストのディープスロート(情報源)です。」

彼女は時折ラジオに出演し、ミステリーサークル、UFO、陰謀論に付いて話し合う、全米で放送される深夜のトークショーのホストからインタビューを受けています。それらの放送で、彼女は政府と世界経済のトップの間にある特別な情報源に付いてや、秘密法・NESARAをめぐる善と悪の戦いの状況を説明します。

彼女は過去4年間、精神世界を学び、1,000以上のレポートを書き、シアトルの電話回線で何百もの「音声レポート」を録音し、アラスカからバーモントまでのラジオ局にインタビューを行いました。

彼女は自分のレポートの購読者は15,000人以上、世界には30万人の読者がいると主張します。そのうち5,000人から10,000人がワシントン西部に住んでいます。数字を確認することはできませんが、彼女のオンラインでの存在は、彼女が国際的な支持を受けていると示唆しています。そのレポートはオランダ語、韓国語、ドイツ語、フランス語、スペイン語に翻訳され、アメリカ、カナダ、ヨーロッパに拠点を置くウェブサイトで公開されています。

彼女の長年の物語りはまるでカーテンの様に信者を覆います。彼女はいわゆる秘密法を、勝利を約束された宝くじのように掲げ、あなた方にもその富は与えられると信者に告げます。それはかつて、イリノイの詐欺師が約束したそれのように。


・全てを始めた詐欺師

イリノイ州マトゥーンの引退した電気技師だったクライド・フッド(Clyde Hood)は、郵便詐欺、電信詐欺、マネーロンダリングの罪で連邦刑務所で14年の刑を受けています。

10年前、フッドはオメガと呼ばれる投資詐欺を作成しました。Doveは最近オメガに言及することは殆どありませんが、それなしでは彼女を有名にしたサイバーカルトは存在しなかったかも知れません。

オメガは、サウスサウンドの住民を含む数千人から少なくとも1250万ドルを奪いました。それだけが追跡可能な部分です。フッドと18人の共謀者を起訴した連邦の弁護士と調査官は、実際の数は少なくとも2000万ドル、おそらく5,000万ドルはあったと予想しています。

1994年、フッドは中西部の教会の人々に物語りを話し始めました。

彼はフォーチュン500(米ビジネス雑誌の会社ランキング)の企業で働き、15年から16年間を投資ビジネスに従事して、外資系銀行を所有していたと言います。その物語りの中で彼は、オフショア取引、ヨーロッパの高利回り投資プログラム、プライム銀行券の専門家になりました。また彼は週に4回、午前と午後に2億5000万ドルの取引を行うことができました。

「私がコントロールできるのは私だけだ」と彼は言います。

「担保口座を持っているのは私だけ。信託銀行も持っています。このプログラムを行うことができるのは、世界で7〜8人だけです。」

彼はクリスチャンの聴衆に語り掛けます。香港からの出張中にからのビジョンが彼に告げられたと。そのお告げは彼に、小さな人々を助け、人道上の目的のために大きな貿易をするようにと指示しました。そのため、彼は「Omega Trust and Trading Ltd」という会社を設立しました。彼は信心深い人々に「の倉庫」を共有する機会を与えました。

そこで信者らは、オメガの「ユニット」を1個100ドルで買うことがでました。フッドの説明では、各ユニットは275日間運用し、その資金は50倍になって戻ります。投資家は引き続き運用することができました。275日間後、再び50倍の戻りになると謳われます。その後、再び1度だけ運用することができましたが、それで終わりました。

信者が数学を理解するのは、それほど難しくありませんでした。3年足らずで、100ドルが1250万ドルになる可能性があります。フッドは、「民間貸付契約」と呼ばれる公式の文書を投資家に送付することで契約を締結しました。彼らは領収書さえもらいました。何千人もの人々が彼の投資話しに乗りました。その後、彼はそれが詐欺だったと認めました。

「あなたはビジョン... 主から実際のビジョンを得ましたか?」連邦検察官は2001年にフッドに尋ねた。
「いいえ」と彼は言った。
「私はそれを得ていません。」
「フォーチュン500の企業でトレーダーとして働いたことはありますか?」検察官は最後に尋ねた。
「いいえ」とフッドは答えた。

「オメガとは?」
「それは詐欺です。」

ローンの契約は無駄になりました。「プライム紙幣」は存在しません。フッドは銀行を所有しておらず、財務の経験もありませんでした。裕福な友人からほんのいくつかの融資があり、他の人が同じ詐欺を仕掛けていたという知識がありました。

「他にも同様のプログラムがあり、私はそれを手に取って、自分にできる何かがあると思った」と彼は法廷で証言しています。

オメガは全米の50州といくつかの外国の信者を誘惑しました。Doveもその一人です。彼女は、レイニアの町の友人を通してプログラムについて学んだ後、1​​998年に2つのユニットを購入しました。

彼女は、1999年11月にインターネットでレポートの投稿を開始したと述べています。これらの初期の投稿では、彼女は自分をオメガ投資家と呼び、他の皆と同じように、その成果を待っていました。彼女はフッドと彼の共謀者に名前を付けて、彼らと自分の関係を説明しました。

オメガの投資話しは、親戚や友人を通じて口コミで広がりました。フッドと4人の共謀者は、17の市外局番に電話網を構築しました。オメガの投資家は、フッドから偽の、事前に録音された「アップデート」を聞いて、オメガの状況と、約束された運命が配当されなかった理由を説明しました。

オメガ詐欺は6年間続きました。1994年から2000年まで、フッドは言い訳をしたのです。

「オメガは予期せぬ経済の対立のために中断された」と彼は1996年6月3日、いつもの電話メッセージで述べました。
「これらの状況は6月17日に完了するでしょう。そして銀行はその後、小切手とクレジットカードの処理を始めます。

同様のメッセージは繰り返し多くの遅延を説明しました。オメガ資金の配当は、常に数週間または数か月先で、決して行われませんでした。

その間も次々と、オメガに資金が投入され続けていました。フッドと4人の「コーディネーター」、そして、オメガの資金を集めた一握りの共謀者は、現金と小切手や為替を段ボール箱に積み上げました。最大の生産者は1週間に60,000ドルから100,000ドルを集めました。

彼らはテキサス州、カリフォルニア州、イリノイ州、アラブ首長国連邦の銀行を通じてマネーロンダリングし、自分たちでそのお金を使いました。フッドは何台ものクラシックカーを購入し、家も買いました。それから、オメガの起業を援助した友人や家族に無利子でお金を貸しました。


・メッセンジャー

ワシントンはオメガの拠点です。記録された被害者のリストで上位にランクされたのは、カリフォルニアとテキサスの住人だけでした。州内では、犠牲者の大半がイェルムとその周辺に住んでいました。

「それはこの町全体に広まった」と母親がオメガに1,100ドルを寄付した住人のエミリー・フレンチは話しました。
「それは口コミでした」と4,500ドルを失ったレーニア在住のフランシス・モティエは言います。
「何人かの友人が私たちにそれを話し、そして私たちが振り返ってそれに付いて他の人々と話すとき、彼らは既にそれを知っていました。」

多くの被害者は、なめらかに話しをする詐欺師に「高齢者は騙されやすい」というステレオタイプが必ずしも適合していませんでした。レイニアのカイロプラクターであるジョセフ・ディスペンザはオメガに11,700ドルを寄付しました。彼はそれが真実に聞こえたと話しています。

イェルムの住所を持ち、シアトルを拠点とする税理士は、オメガの訴訟で提起され、文書化された最大の返還請求である280,000ドルをオメガに投資しました。彼女の名前はルース・スパロウ。彼女はシアトルの法律事務所であるガーベイ・シューベルト・ベアラーに勤務しています。同社のウェブサイトでの彼女の経歴は、フィラデルフィアの法律事務所の税務部門で14年間働いたとあり、「ビジネスおよび不動産取引における企業、パートナーシップ、および個人に関する連邦所得税の問題で重要な経験を積みました」と書いてあります。彼女は、我々が連絡したとき、オメガに付いて話すことを拒否しました。


・ラムサ

オメガの糸を集めたとき、事件を起訴したイリノイ州アーバナの米国検事補、エステバン・スティーブ・サンチェスは、イェルムでの「関係」に気付きました。それは、何人かの犠牲者が、ラムサと呼ばれる約40,000歳の戦士の精神を「チャネル化」すると主張する、神秘的なニューエイジの第一人者である"JZナイト"に関連していたという事実です。

「ワシントンのイェルムにいるJZナイトと、フッドの間に直接の関係があったとしても、私はあなたにそのことを話せない」とサンチェスは言いました。「明らかにオメガに投資したことがあり、彼女(JZナイト)と関連する人々がいることを知っていますが、その角度を追求するのは非常に難しかったため、それは私たちが追求したい角度ではありませんでした。」

元学生4人によると、オメガはJZナイトのラムサ啓蒙派の秘密でした。そこでは、秘密保持契約に署名することを学生に要求していたため、JZナイトからの法的報復の恐れを理由に、個人を特定されないよう、我々に求めました。

「私がそれに関わるようになったのは、学校を通してでした」と一人の元学生が言いました。
「私はそれに関与していたし、学校で知っている殆ど誰もがそれに関与していました。大勢の人々が現金を送っていました。 彼らは書類や領収書など何ももらってはいません。人々はただ、そのお金が次の雪が降る前に戻ると約束されていました。」

元学生は、JZナイトはオメガを承認または宣伝したことはないと話しました。一部の人は、約束された運命が訪れた場合に備え「豊かな考え方」を養うように学生に話していたと思い出しました。

JZナイトは、我々からのコメント要求に、直接は応答しませんでした。ラムサ学校のスポークスマンであるグレッグ・シモンズは、オメガが学校の生徒の間で秘密裏に噂されていたことを認めました。JZナイトがオメガでお金を失ったかどうか尋ねたとき、シモンズは答えませんでした。

1990年代後半、オメガがピークに達したとき、グッドウィンはイェルム近くのクリアウッドと呼ばれるゲート付きコミュニティに住んでいました。彼女を知っている人々によれば、彼女は1980年代後半にラムサ学校で授業を受け、後に自分自身を一種のチャネラーであると主張しました。彼女は、ニューエイジ(精神世界)の教えに登場する一般的な人物像である「アセンデッドマスター」「イルミナティ」を頻繁に参照しながら、毎日、Doveレポートを書いていました。


・Doveの使命

グッドウィンがDoveとして初期に投稿しているインターネットメッセージでは、秘密情報へアクセスしたと主張しています。

「2つの新しい情報は重要な計画が進んでいることを示唆しています」と、彼女は2000年3月20日に書いています。
「準備を整えておくことを強くお勧めします。この計画が成功するよう私の古い知識を改め、手にするであろう途方もない豊かさを賢明に管理する準備が私にはできています。」

我々は、ワシントンの現在および以前の住人を含む12人のオメガ被害者にインタビューしました。ほとんどが、インターネットの記事を通じてDoveの事件を知ったと話しました。グッドウィンを覚えている人もいます。しかし、誰も彼女のオメガユニットの販売を思い出さず、グッドウィンは何も販売しなかったと言いました。

サンチェスは証拠を一つも見つけられませんでした。何故なら、彼はDoveの本名を知らなかったのです。

オメガが落ちるにつれて、Doveは立ち上がりました。

1999年までに記録されていた、フッドの釈明文は絶望的になりました。連邦政府がフッドの人生を辿っていることを彼は知っています。フッドの説明は不気味になっていきました。彼によれば政府は契約に干渉しており、「多数の個人および団体」がこのプログラムが失敗することを望んでいる…

投資家がチャットルームの遅延について不平を言ったり話し合ったりすればフッドは噂を広めたとして攻撃し、オメガとその運命を脅かしていると警告しました。

陰謀論はオメガの信者と共に夢のように踊っていました。彼らはどのように行動すれば良いかを知っています。アルミホイルにお金を包み、個人配達員を使って送金する。そうすれば、政府がオメガの資金を追跡するのにとても苦労するだろうと彼らは固く信じていました。

フッドと共謀者は、政府と他の強力な利害関係者が邪魔しようとするだろうと信者に注意を促します。

今、それは起こっています。

フッドの共謀者、釣られた人、そして盲信者たちのネットワークがを養っていきました。忍耐を説くメッセージがチャットルームと掲示板を満たします。誰もがただ落ち着いて、プログラムが資金を調達すると期待し続けなければいけませんでした。

その信者らに心地よいメッセージを書く重要な情報源の1つに、特徴的な言葉で綴り、ゆっくりと信者を獲得するDoveがいました。

「オメガを私たちに届ける為に背後にいるの力が、グループに祈り続けることを望んでいることを私は知っています。私は彼らから情報を受け取っています。」と、彼女は2000年7月17日に投稿したメッセージに書きました。

「私たちの利益のために計画の安全性を危険に晒すことなく、できる限り多くの情報を伝えるという使命を私は与えられているのです。」

オメガ関連の掲示板やチャットルームの多くはオメガの裁判以来閉鎖されていますが、いくつかの断片がまだ残っています。それらの断片は、オメガの投資話しに乗っている不安な被害者と、詐欺志願者の話しの食い違いを明らかにします。

一部のメッセージから、明白な煽りを伴う文章を見出すことができます「...私は今日、投資しました。」「...今日は凄いぞ!」。また、冷静なアプローチを試す投稿もあります「このプログラムを真剣に見てください、途方もない利点と可能性があります」。病気の親族、配偶者、子供たちの悲惨な話をする人もいました。

オメガの掲示板に集う人々のうち何人かは、フッドのために働いてはいませんでした。フッドは彼らからお金を集めなかったし、彼らが何をしていたかをフッドが知ろうとすることはありませんでした。オメガ裁判の間、彼はこのフリーランスの模倣者について話しました。

「オメガのことを聞いて外に出て、あなたがやっていたことを真似しようとする人もいるでしょう。」裁判官は尋ねた。
「はい」とフッドは答えた。
「そして、そのお金。あなたはそれに何が起こったのか分からないのですか?」
「いいえ。分かりません。」

我々は、フッドにインタビューしようとしましたが、手紙や電話のメッセージには応えませんでした。ミシガン州の刑務所参事官によれば、彼は話したくないと言いました。


・ホワイトナイトとダークアジジェンダ

2000年の夏、調査員がフッドに近づいたとき、グッドウィンはネット掲示板で新しい計画を発表していました。

Daveとして、彼女は無名の情報源から情報を引用し、世界の金融エリート間にある秘密の闘争に付いて説明しました。欧州の大手銀行がオメガの救援にやって来たが、米国の大手銀行が「可能な限り、あらゆるトリックと遅延で」プログラムと戦っていたと彼女は言いました。

また、その情報の中では、米国最高裁判所の裁判官はオメガの側にいて、東海岸の重要な裁判官がオメガのために戦っています。彼女が「ホワイトナイト」と呼んだグループは、彼女が「ダークアジェンダ」と呼び始めた強力な敵と戦っていました。

そのような不吉な報告の間も、彼女はグループに祈り前向きな考え方をするように求めました。また、多額のお金の到着時に、それを処理する方法を説明する長い指示を書きました。そして、そのお金を受け取った後、自分はそれをどう使うのか話しました。

私は人道支援に大きな贈り物をすることでしょう。

定期的に、彼女は更新情報を投稿しました。「世界各地で、プログラムから支払われたお金を受け取った人々がいます。しかしその名前はプライバシー上の理由から明らかにすることはできません。」と彼女は言いました。

彼女はオメガの投資家に、何度も何度も資金の配当は必ず届くと話しました。彼女とその信者は時々、数字を混ぜた特殊なコードでOmegaを参照し、それを「O」または「ビッグO」と呼びました。 2000年7月26日、彼女は「大きなpr0gram」のメンバーは7月31日までに配当を期待できると話しました。8月4日、彼女は配当が差し迫っていると話し、8月7日には、週の終わりに配当が予定されていると話しました。

まもなく、彼女は「eグループ」を売り込み始めました。読者は無料購読し、彼女から定期的に最新情報を受け取ることができます。

情報を求めているオメガの投資家は彼女のメッセージをむさぼり読みました。彼女は直ぐに1,000人以上の加入者を得たと主張しました。彼女のレポートはより頻繁に更新されろようになりました。

彼女のアイデンティティについての憶測は消え去りました。「Daveとは誰だったの?」ある作家は尋ねます。数人が掲示板で彼女を怒らせました。彼女は堂々としたやり方で彼らとの関係を解消しました。

「私の主な情報源には、この国および世界の主要国の、最も秘密で最も重要な活動において、彼らの存在を必要とする、非常に重要な人々が含まれる」と彼女は書きました。
「一部の主要人物との個人的な関係により、私はスポークスパーソンとしてここに差し出されました。」


・パレードの女王

実際の話はそれほど優雅ではありません。

彼女は1947年5月4日にキャンディス・ダーリーン・グッドウィン(Candace Darlene Goodwin)として生まれ、グレイズハーバー郡のアバディーンの東にある小さな町、マクレアリーで育ちました。

4人の子供のうち最年長で、彼女の黒い瞳はとても綺麗でした。 1962年、彼女は毎年恒例のマクレアリーベアフェスティバルの女王になりました。その写真は、現在は廃刊になっていますが、当時のエルマクロニクルの表紙を飾りました。

グッドウィンはエルマ高校に通い、1965年に卒業しました。彼女はフランス語を勉強し、良い成績を収めました。また、ペップクラブに参加していました。彼女の高校の同級生は彼女が好きで、沢山の友達がいました。

「とても社交的で、快活で、ユーモアのセンスがありました。今も彼女の笑顔を思い出すことができます」とクラスメートのカレン・オルソン(旧姓バセット)は話します。

卒業後、グッドウィンは結婚しましたが後に離婚。子供はいませんでした。彼女は一人で生活し、ボーイフレンドが行き来しました。

1970年代半ばの数年間、彼女はミネソタ州に住み、コンピューター会社で働いていました。その後、ワシントンに戻り、1980年にコンピューターの専門家として州の社会福祉局に就職しました。次の10年間、彼女は州の雇用と民間企業を行き来し、時には親戚と暮らしていました。

彼女はコンピューターコンサルタントとしてフリーランスを目指しますが、上手くいきませんでした。同時に、彼女は精神世界の哲学に興味を持っていました。グッドウィンの叔母であるジョアンウィットは、グッドウィンは常に「少し違っていた」と語っています。

1988年3月、彼女は「EAN Corp.」というデラウェア州の企業と提携し、家族や友人に初期費用として1,000ドルを投資するように頼みました。そして、1989年初頭に新しいトラックを購入します。その時、提携した会社からの給与を月額5,000ドルとして、ローンの申込書に記入しています。

しかし、デラウェア州の記録によるとその会社は彼女に給料をびた一文払っていませんでした。グッドウィンは、会社の所有者が彼女を騙し、給料を支払わなかったと言いました。1989年7月16日、グッドウィンはタコマで破産を申請しました。

彼女はクレジットカードで20,000ドル以上の借金をし、トラックを保有したまま、コンピューター情報コンサルタントとして3年間、州の雇用に戻って働きました。

1992年、彼女は辞職してポートエンジェルスに引っ越し、名前をキャンディスからシャイニへ変更しました。グッドウィンは、自動車事故による脳震盪が原因で、働くことが難しくなったために会社を辞めたと語っています。

1995年、元ボーイフレンドのラリー・ティプトンは、クララム郡のグッドウィンに対して保護命令を訴え、彼女をストーカーとして非難しました。彼の窓を覗き見し、何度も電話をかけ、彼女を避けられない様な場所に現れました。グッドウィンはその主張に異議を唱えました。彼女は、ティプトンがうつ病で自殺願望があり、自分は彼を見守ろうとしていただけだと言いました。裁判官は、彼女に拘束命令を下しました。

ティプトンはここ数年グッドウィンと話をしていません。彼は彼女のDaveという偽名や彼女がインターネットで有名人だとは知らなかったと話しました。

「彼女は素晴らしく、快活な女性ですが、彼女の意見は少し違う場所にあります。」と彼は言います。
「彼女はとても明るい。あなたを虜にします。彼女の個性を知りたいなら、シャイニに会ってください。」

1997年、IRSはグッドウィンに対し先取特権を提出。1991年から1994年までの12,000ドルの未払い税を請求しました。政府は債務を全額返済するまで先取特権を解除しません。 6月現在(2004年)サーストン郡の裁判所の記録によれば、先取特権は引き続き有効です。

グッドウィンは1990年代初頭に監査を受けたと言い、それらの手形は支払ったと思っていると話しました。彼女は先取特権を見たことはなく、それを信用していないと言います。また、IRSは違法な組織であり、その行動は私の「仕事」とは何の関係もないと述べています。彼女の破産は「無関係」であるため、彼女の読者に自分の破産について言及したことは一度もないと話しました。


・メッセンジャー

2000年8月、連邦捜査官はオメガを粉砕しました。スティーブ・サンチェスはフッドと18人の共謀者に対して起訴し、電信詐欺、郵便詐欺、および陰謀の数々を挙げました。

起訴が発表された翌日の8月29日、Doveはメッセージを投稿しました。

「今夜、非常に高度な諜報機関の情報筋から、イリノイ州全体で資金の配当を停止しようとする「準備ができている」と聞かされました。しかし州は、資金の配当を停止する能力を完全に欠いています。それは、殆どコメディです。この裁判自体が即座に消えます。それも素早く。」

彼女は、この裁判に付いての情報を求め、心配しているオメガ投資家へ、注意を促しました。

「この裁判に関する情報があるウェブサイトから離れてください!」と彼女は書き始めました。
「そのウェブサイトにアクセスすると追跡されます。そして、そこに苦情を投稿するのは絶対に避けてください。そうすると私たちのお金を失う可能性があります!」

だが、裁判は消えませんでした。

サンチェスはこの裁判で18勝しました。唯一の例外は、フッドの共謀者の中でも主要な人物の1人であるマイケル・コドスキーの件でした。彼は自分の裁判が始まる前に糖尿病の合併症が原因で亡くなりました。彼は死の前に有罪の申し立てをしていました。

Daveは、政府を含むオメガの敵が遅効性の毒でコドスキーを殺したと主張しました。

彼女は、オメガが金融エリート間にある戦いの影響を受けた唯一のプログラムでは無いと主張しました。少なくとも50以上の「繁栄プログラム」が実施されていました。それら全てのプログラムは直ぐに、議会によって可決された秘密法の発表により開始されるでしょう。

彼女はその秘密法を、国家経済安定化と回復法の頭字語を取って「NESARA」と呼びました。

NESARA借金を免除し、税金を撤廃します。それは銀行システムを変え、国の通貨の裏付けを変える、と彼女は主張しました。米国造幣局によって印刷された新しく色鮮やかな紙幣が証拠でした。しかし、議会の誰もその法律の存在を認めることはできない、と彼女は続けます。彼らは米国最高裁判所からのギャグ命令(かん口令・口止め)によって秘密裏に拘束され、違反者は死刑に処されました。その秘密法・NESARAの発表を早めるには、グループの祈りが必要です。

彼女はフッドのアイデアを取り入れ、それを発展させました。オメガはもはや単なる投資ではなく、信仰の品でした。

彼女は最早、失敗した「繁栄プログラム」の伝道師ではありません。しかしその助言を続けました。そこでは自分は選ばれた唯一のメッセンジャーであると明言し、私はNESARAに付いて真実を知っている唯一の人物なのだと言いました。


・NESARAを作った男

Daveの主張は、13年前(当時)にNESARAを学術的な空想の中で書いたルイジアナ州のエンジニア、コンサルタント、教師であるハーヴェイ・バーナード(Harvey Barnard・62歳/2004年)に衝撃を与えました。

経済学に適用される数式をいじりながら、彼はアメリカの経済は根本的に不安定であると判断しました。そこで彼は新しい公式を考え出し、それらを合法的な言語に翻訳し、法案を書き上げました。

「私にそれができるかどうかを確かめるだけの練習でした」と彼は語っています。

バーナードはその法案を1,000部印刷し、それを議会の全てのメンバーに送しました。当初はその法案がとても明白であると考え、これが可決されるまで約1週間ほど待てば良いと思っていました。しかしながら、誰も経済を救うことに興味は有りませんでした。彼は更にアイデアを提案し、その法案のコピーを自分のウェブサイトに投稿しました。しかし、誰もそれを支持したことはありません。

Daveのメッセージでは、それは違うと示唆します。

法律は密かに可決されていた…

Daveは読者に、バーナードがNESARAを発表したWebサイトを案内し始めました。ヒット数が急増し、人々は電子メールで質問をし始めました。バーナードはその興味に初めは満足しましたが、NESARAが可決したという主張には戸惑いました。

当初、彼は穏やかにバカげたメッセージを返しました。その中で彼は、読者に議会の公式記録を指摘し、自分で調べるように頼みました。実際には、NESARAは可決されていません。

彼は、議会の全てのメンバー、数千の補佐官およびメディアがそれを秘密にしておくのを共謀することはできないだろうと言いました。

「もしあなたがそれを信じるなら、ネブラスカの海沿いにある高級な物件を望み、探し始めても良いかも知れない。」と彼は軽くあしらいました。

バーナードのメッセージに無関心なDaveは、住宅ローンやクレジットカードの借金免除など、NESARAが何を達成するかに付いてより多くの詳細を述べながら前に進みました。彼女のeグループへの投稿は2,000を超えました。

バーナードは更に調査を行い、オメガの掲示板でクラスターを発見し、裁判に関するニュース記事を読みました。彼はとうとう、人々が彼の発案を詐欺に利用していることに気付きました。

彼はこの事態を、彼の考えを信用させない為に意図的に操作した偽情報キャンペーンなのではないかと疑いました。また、これらの噂が「アルミ箔の帽子を被った誰か」が企てたのかも知れないと思いました。

「2つの異なる説明」と彼は言いました。
「より単純な方が恐らく、より正確です。」

彼は、全ての質問に気軽に答えて来ましたが、今回はとても厳しい口調で返しました。

「私に手紙を送る多くの人々は、私が何らかの形でさまざまな金融政策(陰謀)に関連していると信じているようです。」と彼は言います。
「少なくとも一部の人々は、そのような考えを誘導し主張している。しかし彼らは、その政策の有効性を保障することも、調査する気もない。」

借金免除の噂に付いて、バーナードは具体的に答えました。それはこの法案では成しえ得ません。確かに、特定の銀行法を変更はするが、ローンは免除されません。

また、「その噂を繰り返し否定する以外にどうやってそれを払拭できるのか分かりませんが、その噂を他の人に知らせたりしないことで、あなたは助かることができます」と彼は言いました。

人々がバーナードのメッセージをDaveに知らせると、彼女はそれを否定しました。NESARAを信じる人々が、何が起こっているのか調べたりしないのは明らかでした。彼らは彼女のハイレベルな情報源に見向きもしません。

2001年4月8日、彼女は全てを説明しました。

「なぜNESARAのウェブサイト(バーナードのサイト)に集う人々は、NESARAが2000年3月に密かに通過したことを書いた誰か(Dave)に話しをする事により、死刑を受けるかも知れない程の「反逆罪」を犯すのだろう?」と彼女は言いました。

「NESARAを信じる人々を放っておいてください。反逆を犯すように仕向ける事で、あなたは自分の無知を晒します。」


・自白

2001年4月10日、フッドは崩れました。イリノイ州連邦裁判所は、郵便詐欺、電信詐欺、マネーロンダリングを行う陰謀論に付いて有罪を認めました。そして彼は、共謀者の件に対して証言することに同意しました。

チャットルームや掲示板が賑わいました。Daveと他のオメガのサポーターは、オメガプログラムがまだ有効な事を示唆する何百ものメッセージを投稿しました。

2001年4月13日、Daveはフッドの有罪判決を、投資家の資金の配当を阻止する陰謀の一部であると仄めかしました。その中で、フッドの自白は嘘であり、反オメガカルテルは、秘密法の発表を防ぐために彼に嘘を吐くよう強要しました。

「フッドは、イリノイ州の裁判所全体が単なる煙幕である事を知っている。」と彼女は書き、不吉な説明を付け加えました。

「それでは、WHOは煙幕から恩恵を受けていませんか?」彼女は尋ねた。
「WHOは"一般大衆"に、これらの繁栄プログラムは存在しないと信じさせたいのです。」「また、WHOはこの詐欺的な情報を公開していましたか?これらのプログラムは金持ちがその巨大な金儲けを維持するためだけにアクセスしていました。」

彼女の報告は、彼女が主張する情報源の信用に対するコメントで、激しい議論を生み出しました。他のオメガの支持者は、彼女が自分の運命を危うくしていると言って彼女を批判し始めました。

4月14日、彼女は再びNESARAのウェブサイトがなぜ「法律は可決されていない」と言い続けたのかを理解して、彼女の言う真実に対する懐疑論を展開する人々を狙って言いました。

「NESARAを信じる人々に迷惑を掛け無いでください。そして、秘密法に付いての"真実"をあなたがどのように"考える"かに付いてのメールを送信して来ないでください」と彼女は書きました。

「電子メールを送信するだけで、秘密法に付いての"真実"を知る事ができると考えるのはバカげています。議会はこの秘密法について厳格なギャグ命令を受けています。そのため、私に電子メールを送ることで、あなたの時間を無駄にしないでください。」

2001年の夏にフッドは供述し始めました。オメガの共謀者の2つの裁判で、彼は"真実"を全て漏らしました。どのように計画を考案したのか、そして、お金を決して支払わないでいる方法や、個人郵便配達員の存在、洗濯されたお金、偽の更新情報、政府が干渉して来る物語り、全ては投資家を騙す為に思い付いたことでした。

「私の吐いた嘘がどれほど大きいか、本当に気付かなかった」と彼は話しました。

その間、イリノイ州の連邦弁護士はオメガの犠牲者が自分のお金を取り戻す為の手助けしようとしていました。オメガで集めたお金で購入したアンティークの車や財産、その他の資産が押収され、売却されました。

また、被害者は、賠償請求を提出するよう奨励されました。

しかし、弁護士たちは問題にぶつかります。

多くの投資家が、賠償請求の提出を拒否し、政府の調査官と話すことを拒否したのです。問題はインターネットでした。Daveやその他のオメガのメッセンジャーが被害者を噂の流れに乗せ、また騙すのです。

「このすべての誤解、すべてのこの誤った情報により」とサンチェスは話し始めました。
「誰もが明日は支払うつもりだと言われているので、この件に付いて話したがりません」と続けた。
「そこに出されている情報が誤っていると人々を説得しようと努力しても、人々はそれを信じたくありませんでした。政府を不信に思わない人、騙されたと気付いた人を見つけ出すのに、長い間戦いました。」

フッドの元弁護士であるダグラス・マクナブは、裁判が終了してから数か月間、オメガの投資家から電話と電子メールを受け取りました。彼らは真実を望みました。本当の真実を。

マクナブは彼らに「オメガは詐欺だ」とフッドが言ったと伝えました。彼はそれを公開法廷で証言します。

マグナブはフッドの露出を減らすために、そう言わなければならないと考えました。法廷で彼は丁寧に話し始めました。

「しかし、オメガは資金をいつ払い戻ししますか?」
被害者は理解しました。

「しかし、一部の人々は、本当に、本当にそれを信じている」とマクナブは言った。
「そういう訳で、これらの人々は再び犠牲になりやすいでしょう。」

専門家によると、それは本当です。
何らかの理由で、詐欺行為は被害者に薬物のような影響を与えます。

「非常によく知られている現象です」と、ブリティッシュコロンビア大学のクリエイティブライティング部門の共同会長であり、詐欺師や信頼ゲームに関する数冊の本の著者であるアンドレアス・シュローダーは言います。

「一度吸われた人は、再び吸われるのが最善の策です。彼らは最後には収容されることを望んでいるのだと思います。それはまるで、遺伝的にその種のものを信じる傾向があるかのようです。一歩進んだら、後戻りはできません。前に進むだけです。」


・名声

2001年9月11日、テロリストによってハイジャックされた飛行機が世界貿易センターとペンタゴンを攻撃した数時間後、Daveは自身を一躍スターにしたメッセージを投稿しました。

「今日の3つの目標は、全てNESARAによる銀行法の変更に関連しています。今朝ニューヨークの午前9時に、IMF国際銀行のコンピューターセンターで重要な動きが開始される事が分かりました。」と彼女は書いた。

「そこは貿易センターです!」

「これは明らかに、世界貿易センターが今日の午前9時前後に攻撃された理由です!これらの飛行機攻撃の命令は、私たちのNESARAの資金の配当を止めようとする米国の上級市民からのものです。

インターネットへの反響は電撃的でした。掴むべき新しい噂がここにありました。殆ど直ぐに、Daveのメッセージは全てのオメガの掲示板に表示され、陰謀説に捧げられた他のサイトに飛び火しました。

イリノイ州では、オメガナイトの行動を継続して追跡していた米国検事補のサンチェス氏がメッセージを読み、背を向けました。

「それを見たら、もうこれを追跡し続ける気は無くなった」と彼は言いました。

ルイジアナ州出身のハーベイ・バーナードは、自身が発案したNESARAを利用したサイトに怒りのメッセージを投稿しました。

「純粋な愚かさ(殆ど白痴)だ」と彼は書いています。

「その悪名高い火曜日の悲劇(9.11)が起こらなければ、この話しは単なるユーモアであっただろう。その噂の全てが卑劣である事は分かっている、そのメッセージの性質は最悪だ!」

再び、Daveは批判を振り切った。

「あなたは私が何と言うと思いますか?」と彼女は書きます。

Daveは一撃で、詐欺、陰謀、テロ、信仰、金融、政治を混合しました。1か月以内に、彼女のeグループは1,000人を超える購読者を獲得しました。

「素晴らしい」と詐欺専門の歴史家、シュローダーは言う。
「それは狡猾です。それは間違いなく素晴らしいです。」


---翻訳おわり。