新年度の始まりと自分を見つめるということ
4月1日、新年度の始まりですね。
Twitterでも満員電車がトレンドに上がってたりして新年度の始まりを感じます。
会社や学校には新入社員や新入生が入り、保育園では慣らし保育が始まります。
新しい環境に入るということは楽しいところもあるし、ストレスでもあります。
大人も子供も新しい環境に馴染んでいくために、一定の負荷を受けながら自分を変えていく季節なんだなと思います。
転職相談
ひょんなことからとある人から転職の相談を受けました。
転職を考えているから職務経歴書を見てアドバイスをして欲しいとのこと。
キャリアカウンセリングの経験者でもないのでお役に立てるかどうかわからなかったのですが「ちょっと面白そう」と思って安請け合いして拝見しました。
転職活動したことのある方はご存じだと思いますが、職務経歴書は大体以下の要素でできています。
・職務経歴の概略
・職務経歴の詳細(担当業務、実績、ポイント)
・スキル(資格、語学、PCスキルなど)
・自己PR
いわゆる履歴書は社歴や学歴を中心に記載するので、実質的に職務経歴書が転職にあたっての書類で自分をアピールする役目を負います。
人の職務経歴書を見るのって面白い!
その方のスキルや考え方、そして何より自分のことをどう捉えているか=自分のどこが売りになるかが見えるんです。
同じ業種や職種であっても扱っているものや立場が違います。
その中で何を課題と考えて何に取り組んで、どう結果に繋げたか。そんなに華々しい結果でないものをどう書くかなどなど、その人の人となりがとてもよく見えます。
人となりはよく知っている人だったのですが「こういう部分からこういう考え方だったのか」とか「この仕事苦労しただろうな」とか、色々と思いを馳せてしまいました。
そして驚いたのが、専門家でもないにも関わらず案外と改善案を思いつくことでした。
自分が思ったのはこんなこと
・最初の職務概略はその下を読む気になるかを決める。だから経歴の羅列ではなく特徴と長所を見せるよう実績も書いた方がいいな。
・経歴のポイント部分はその人の課題解決能力を見る事ができる。だから「何を課題と考えて、どうアプローチして、どんな結果が出たのか」という3本セットで書いた方がいい。
・自己アピールはその人の適正を見る気持ちになる。だから経歴の3本セットと同様の構成を意識しながら一歩踏み込んだアピールを書くと、職種を変えるようなステップアップにもつなげられそう
転職素人ですが、他者として見ると見る人がどんな視点でどんな気持ちで見るのかがわかり、貴重な経験でした。
自分のリフレーミングには他者の目が重要
職務経歴書を見ていて一番多く感じたのは「もったいないなぁ」という気持ちでした。
こんなにいいビジネスパーソンで結果も出していて、性格もとても素敵な人なのに、何でこんなに伝わらない描き方するかなぁということ。
書くというスキルの問題の部分もありますが、ふと思ったのは「自分像」をどう見ているかは人によって違うということ。
自分も自分に対して「こんな人である」と思っている事があります。でもそれは他者から見るとまた違う姿であったりします。もちろん他者はそれぞれその人に対する違うイメージを持っています。
物や人の見方、いわゆるイメージの捉え方は「フレーミング」という言葉で表現されます。
カメラと同じように視点と角度を持って何かを切り取っているという意味です。
フレーミングで重要なのはどのフレームも全体像ではないということ。
前から見たら後ろは見えないし、上から見たら右や左は見えなかったりします。
これは人格や実績の捉え方にも共通します。
自分のことをよく見ているつもりであっても、いつも自分のことで頭がいっぱいである人ですら、それは一面しか理解できていないと言うことです。
そしてもちろん他者も自分のことをそれぞれの視点から切り取って、見ることでその人に対する理解を作っています。
自分を含めた誰も、自分に対する全体像は持っていない。それはあくまでそれぞれの視点から切り取った物である。
そう考えると、自分のいい所は自分だけではわからないことがいっぱいあり、それは他者のレンズを通して補完することができるとわかります。
今自分が持っているフレームを変えて行くことはリフレーミングと呼びます。
特に自分に対する思いは過去の蓄積も多く、それぞれの経験に対する思いも多いことから固定化しやすいものです。
悔しかったこと、嫌だったこと、認めたくないことなどなど譲れないものが自分の中には多く溜まっています。
だから自分像は特定のフレームに固定されやすいものです。
それを変えていく事ができるのは、フレームにはまっていると気づくこと、そしてリフレーミングしてくれる他者の視点を聞く事なのではないでしょうか。
人生で道に迷った時、転職を考えている時、自分の周囲にリフレーミングしてもらうのはとても有益な事だと思いました。
桜の季節
新年度は桜の季節ですが、ここのところ4月はすでに花吹雪なことが多いですね。
新生活への適応もまたストレスが多いものです。
辛いなと思ったら周りの人に相談して、自分自身をリフレーミングしてみたいなと思いました。
皆さんも良い新年度を。
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