知られていない大学職員の”ある仕事”【週報2020ラスト】
今週の主な業務を挙げていきます。今回は少し長くなってしまったのですが、お時間ある方は最後まで読んでいただけると嬉しいです。
12月21日(月)
1.トラブルが発生した設備の現場調査
【概要】
前日の日曜日に大学キャンパス全ての電気設備を停電させて精密点検(法定点検)
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翌日の月曜日の朝一に自動扉にかかわる設備に不具合が発生していることが判明
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現場調査し原因を特定後、設備メーカーに取替部品を発注し復旧予定時期を確認
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ユーザーに復旧予定時期を連絡。復旧までの対応策を提案
この日はとにかくこれに追われました。
停電を伴う点検というのは、法で定められているためやらないわけにはいきません。しかし、実施後には必ずといっていいほど何かしらのトラブルが起こります。例えば今回のように、建物の出入口を自動で解錠・施錠してくれている設備が動かなくなって、ユーザーが建物に入れないといったものです。主な原因は、部品の経年劣化です。普段、ずーっと電源が入って稼働していたものほど、一旦、電源がOFFになると二度と目覚めないことがあります(汗)サーバーとかもそうです。困るのが、今回みたいに点検直後は何も起こっていないのに、翌朝に永眠するやつが出てくることです。点検直後に把握できていればユーザーへの事前通知などの対処もできるのですが、翌朝突然に発生すると「なんで入れないんだぁぁあ!!」てなってしまうので、もー謝って早く復旧予定を伝えるしかありません。だからこそ事前に更新計画を立てて予算を確保する必要があります。しかし完全に僕の検討不足で、今回壊れた設備は更新計画に含んでいませんでした。これを反省し、関連する設備の更新計画を立てることになりました。ユーザーは「まぁしようがないね。突然壊れたんなら」って感じで言ってくれる優しい方々だったので有難かったのですが、内心は本当に恥ずかしかった・・・。
話はずれますが、今回のようなケースでは普段からのコミュニケーションが良い方向に効いてきます。日常業務のなかでユーザーの相談にちゃんと乗っていれば、トラブルの際にも協力してもらえるからです。
12月22日(火)
1.小規模工事の現場確認・日程調整
2.業務委託会社と来年業務の予定について打ち合わせ
「2」については、設備の点検を請け負ってくれている企業の担当者と打ち合わせでした。来年変更したいと考えている事やその時期について確認し合いました。ただ、個人的にはこういった打ち合わせはZoomとかにしたいです。互いの時間のムダを省けるからです。しかしゼネコンやビル管理の業界ではまだまだ「ご挨拶も兼ねて伺います」という慣習が根強く残っています。正直断りたいところなのですが、普段から契約の範囲内なのか微妙なラインの業務も快く実施いただいているので断りづらいです。僕は必ずしも直接出向いて顔を見せることが誠意とは考えていません。誠意とは普段の業務の積み重ねで示すものであって、顔を見せた回数や話した時間が多ければ良いというわけではないと思っているからです。まぁ最近は「コロナだから・・」と言って断ることも何度かありましたが・・・。
話はまたずれますが、以前、先輩から聞いた話で「営業の人は配った名刺、顔を見せた回数が評価される時代があった」そうです。なんともよく分からない話です。もし若手社員がこういった慣習に振り回されているなら少しでも僕らの代から変えていきたい。そう思い、最近は「有難いが来学の必要はありませんよ」と伝えるようにしています。「客から言われたら営業の若手の方も上司に伝えやすいのでは」と・・。まー言い方が難しいのですが(汗)
12月23日(水)
1.大型案件の検討資料の作成
2.12月21日のトラブルについてメーカーに進捗確認
「1」は夢のある妄想タイムでした。概要は「建物を〇〇なものに改修しよう!!」という計画資料の作成でした。”〇〇”の詳細を言えないのが残念です(涙)やはり「自分がなにかを変えていける」という感覚になれる場面があることは本当に有難いです。普段働いていると歯が擦り減るくらい悔しいこともたくさんあるし、実際こういった計画資料を作るのは地道で面倒だけど、「自分が働くことで誰かのなにかを良くできて、そのうえ給料までもらえているという面を忘れてはいけないよなぁ」と”思い出しました”(笑)
12月24日(木)
1.12月21日の設備不具合がついに復旧
2.年始の予定を整理
3.同僚と職場近くのブリューパブへ
「1」ではやっと設備の不具合が復旧しました。早急に部品を調達して担当者を派遣してくれたメーカー担当者に感謝でした。個人的な感覚ですが、ビジネスといえどもやはり担当者の感情によって物事の進捗スピードや品質に差が出ます。これら上げるためにも普段から感情的なストレスを与えず、喜びを共有しながらフェアに取引することが大事だと思います。
話はまたまたずれますが、私たちは”発注者”としての立場で業務にあたることがほとんどです。ですのでなかには受注者に対して強気になる職員がいます。もし受注者が契約を満たしていないのなら譲歩せずに注意や指示することは必須です。しかし行き過ぎてはいけませんし、特に後輩にもそのマインドを刷り込もうとするのは最悪です。私も一時期そういった時期がありました。そこで受注者の方々の協力を一時的に得られなくなったことがあります。関係を良好に保ちつつ契約内容を厳守してもらうことは難しいです。まさに船の舵を取っている感じ。これは本当に大変です。正直、こういった人間関係の摩擦で疲弊し、消耗して去っていく人はいます。でもどんなビジネスでもこういったことはあるはずですし、これは多くの人が乗り越えないといけない壁です。僕はできるだけ多くの仲間とこの壁を乗り越えていきたい。しかし残念ながら僕が所属してきた組織ではこれをサポートするような先輩方はあまりいませんでした。「壁は一人で乗り越えてこそ一人前」といい文化だからです。その考えに共感もしますが、この考え方を持つ先輩は”教える手法を全く持てていない”方がほとんどです。”教えられるけど自分で学ばせる”ことと”教えられないのに自分でやれと言う”のは全く違います。今後はこれを変えていきたい。そう思って個人的に進めていることもあります。幸い、そう考える若手は多く刺激的です。僕もまだまだですが、精進しています。
12月25日(金)
1.年始に開始する施工現場の確認
2.机の整理整頓
今週はこんな感じでした。
今年はコロナがあり、本当に劇的にいろんなことが変わりましたし変わろうとしています。在宅勤務の期間ができたことで、僕も勉強したり考えたりする時間が増えました。そこで改めて大学の存在意義や自分の仕事の価値を見直すことが出来ました。やっぱり人が集う場所は必要です。でも実は不要なものも多く存在している。ソフト的にもハード的にも。大学職員としてこれからやることと、勇気を持って捨てることがある。それに自分がどう携わっていくのか悩みます。
一方で自身のキャリアにも悩んだ一年でした。勉強時間が増える中で今まで蓋をしていた「別の分野に挑戦したい」という気持ちが溢れてきました。最初の記事で出しましたが、世の中には勇気を持ってチャレンジしている、もしくはチャレンジして達成している同年代が多くいます。
今までは「大学職員でいれば安定した生活を送れる。わざわざ挑戦することないよ」と弱気な自分の声が大きかった。でもやっぱり「このまま続けて人生に納得できるのか」と考えちゃう。そうやって繰り返すことについに疲れたのかもしれないな・・。
来年は何かかたちを得られるように、今日からまた勉強&発信しよう!!
最後まで読んでくださった方がいれば本当にうれしいです。
良いお年をお迎えください。できればまた来年お会いできるとうれしいです。
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