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作品も時間も有限。

6月もとくに変わり映えのない毎日だった。

梅雨のじめじめは苦手だけど、気温はずっとこのくらいがいいなぁ。
割と時間に余裕があったので映画や音楽、本を存分に楽しめたと思う。

いつかやりたいなと思っていたことの中に、書店で本を1万円分買うというのがあったので、思いつきでやってみたりした。

欲しい本はたくさんあったのですぐ決まるだろうと思っていたけど、案外時間がかかった。
欲しい本の棚の近くに面白そうな本を見つけてこっちもいいなと悩んだり、普段は読まない分野のエリアに足を伸ばすと魅力的だなと思うものがたくさんあった。

逆にずっと前から読みたい本リストに入っていた本が今の気分に合わなかったりもしてなんだか難しかった。

加えて一度にたくさんの本を買うとなると、何となくいろんな分野の本を集めたくなる。
現代文学やエッセイ、エンタメ小説、人体の不思議的なものや動物図鑑のようなものまで、手広く集めたい欲が出てくる。

本で1万円分というと一見たくさん買えるように思えるけど、実際に手に出来るのは7冊程度。
文庫本が多ければもっと買えるが、単行本メインだとその位しか買えない。
脳内オーディションを繰り返して予算内に収めるのが大変だった。
とは言いつつ、とても楽しい時間にはかわりないのだけど。

一部をご紹介したい。

ここ数年で何度も芥川賞候補に入っている作家さん。
名前を見つけると毎度「お、」と思う。
この作品も去年の候補作として知ってはいたけどまだ読めていなかった。
乗代ワールドにどっぷり浸りたい。

話題になってからもう数年経っているので今更感MAXだけれども、読むタイミングを逃したことを密かに悔やんでいたので今回チョイスした。

海外文学は得意ではない。というかあまり読んだことがない。
でもタイトルやあらすじにひかれて手に取った。
まだ読んでいる途中だけど、買って良かったなと思ってる。
読み始めてまぁまあの序盤で涙出た。
こんなに綺麗な描写で書かれているとは思っていなかったので、良い意味で裏切られた感じ。

ほむほむの本をまた買ってしまった。
いや買ってしまったという表現はおかしい。
買っていい。好きなんだから。
でも何となく、私はほむほむのエッセイからしか得られない栄養素に背徳感を覚える。

その業界では権威ある、還暦をこえた人生の大先輩に対してこんな感情を持っていいのだろうかとたまに思う。
一言で言うなら
「私以上に変なこと考えてる人おった!」

でもその言語化に芸術性を感じさせるのはやはりプロだなと思う。今回も面白く一瞬で読み終えた。

✴︎

数年前に『女王蜂』というアーティストを知ってから新曲を楽しみにしている。

『どろろ』というアニメのオープニングを担当していて、それを観てすぐに女王蜂のファンになった。
楽曲がかっこよすぎて、オープニングは毎度スキップせずにしっかりと鑑賞するくらい。

たまたま観ていたアニメ
『後宮の鳥』や『推しの子』の主題歌も担当していて、それを知ったときは大興奮だった。一瞬でグッと世界観に引き込まれて、あぁ女王蜂最高だーと余韻に浸りながらアニメを楽しむことができた。

最近また女王蜂熱が再燃して、MVやFIRST TAKE(一発撮りのやつ)を繰り返し見てるけど、曲に合わせて踊りだしたくなったり泣きたくなったりで感情が忙しい。

ボーカルのアヴちゃんは不思議な魅力があって、歌も歌詞も身なりも性別という概念を越えた1人の表現者としての存在感が凄まじい。

歌声は伸びやかで力強くて最強なんだけれども、なんだか儚げな雰囲気も帯びていて、ひとつひとつをちゃんと受け止めたいと思わされる。

私は音楽に詳しくないし最近の曲にも疎いけど、アヴちゃんという歌い手がとんでもない逸材だということだけは分かる。

正直、こんなに命を削って(溶かして)表現している人を初めて見たかもしれない。というレベル。
でもそれ故に、明日ふと居なくなってしまうんじゃないかという危うさも感じてしまう。

最近、女王蜂の全国ツアーが中止になったことをネットニュースで知った。
アヴちゃんの体調不良による中止ということでファンにとってはとても心配なところだ。
ライブに行けなかった人たちはとても残念だろうけど、一番はアヴちゃんが元気に復活してくれること。

あれだけのエネルギーを注いでいるのだから、心身共に体力を使うことだろう。
今はしっかりと休んで欲しい。

作品を生み出してくれる人がいるから、私の私生活は守られているし、潤っているなとも思う。
人が作り出しているからこそ有限だし、だからこそこのひと時を大切にしなければと強く思う。

あの頃には戻れないことを思い知るの
それでも喜びはいつも見出すものと忘れないでいたい

女王蜂/夜天

『夜天』は最近のMy No. 1ぶち上がり曲。
聴いたことない人はぜひ聴いて欲しい!


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Green beans
ここまで読んでいただいたこと、とても嬉しく思います。

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