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知育熱を和らげてくれた まどみちおさんのおおらかさ

我が家は二人とも2000g、1800gの低出生体重児で誕生。
子どもが生まれてから一番の望みは健康に育ってほしいということ。

離乳食は7か月後半から始めるなど、一般的な月齢での発達とはちょっとちがうこともあり、
元気に生きてくれているだけで満足!な日々が長く続いていました。

ちなみに単胎児の低出生体重児は8%程度なのに対して、約70%が低出生体重児(2500g未満で生まれること)だそうなので、
多胎児の発達は〇か月だと○○ができるという一般的なものには当てはまらないことが多くあると思います。

ただ最近、本当にありがたいことに問題なく元気に過ごしてくれていることもあり、だんだんと知育に関心が…
稀なケースだと分かっていてもインスタで1歳でひらがなが読めたり、動物の名前を覚えている子どもの動画などを目にするとなんだか少し焦ってしまう気持ちにも。
こんな感情になる日が来るなんて思ってなかったよ…

教育ママにはなりたくないなと思っていつつ、
強要しなければいいかなと100均のひらがなシートをお風呂に貼ってみたり、
動物カードを見せてみたり、発達にいいというおもちゃを買ってみたりしました。

文字や単語を覚えさせる知育をしたくなり、
気づけば、発達にいいというおもちゃや絵本を何時間も検索していたり…

絵本を見せても触りまくってかじったり投げたりする時期なのに
「これはいちごだよ」と教えても子どもにとってはなんのこっちゃですよね(笑)

でも、この子たちの可能性を広げるのは私次第!みたいな使命感も抱いてしまい(汗)

そんな時、「いわずにおれない」まど・みちお 集英社(2005)をふと読んでおおらかな気持ちを取り戻しました。


そもそもアリや菜の花っちゅう名前自体、人間が勝手につけたものですよね。われわれが社会生活をするうえでは名前がなくちゃ困るけれど、名前で呼ぶことと、そのものの本質を感じることは別なんじゃないでしょうか。
(中略)
アリや菜の花と呼ばれているものの存在そのものを感じたいと思うなら、名前にとらわれないほうがいい。だから私は、名前を離れ、自分の五感のすべてを使って、名前の後ろに隠れている、ものそのものの本質に少しでも近づきたいと思っておるんです。

「いわずにおれない」まど・みちお 集英社(2005) p.41


まさに子どもたちは五感をフルに使って世界を感じている時期。
頭でとらわれず、全身で自由に世界を楽しんでほしいなと思いました。

知育も親が楽しみながら無理せずできればいいのですが、
つい○○ができたのようにできたことに目が向きがちになってしまうので、
難しいですね。

と、親がこんなことをグジグジ考えているうちに、
先日急に、口をパクパク動かすしぐさや拍手など私の動作のマネをするようになりました。

焦らなくても、その子なりに時が満ちれば発達していくものですね。

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