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あまーーーい!

 こんにちは、星ノ舞です。遅ればせながらあけましておめでとうございます。不安な事が最近は(いつもですが)多くて、正直へこたれそう。アイデアが湧き出て湧き出てテンションがハイになったと思いきや全てがどうでも良くなる瞬間があってしまったりと完全に自分に振り回されています。
 きっと、嫌な現実から逃避したいダメな自分が心のどこかにいるからだと思います。逃避癖をつけたらダメだ、と思いつつ腰が引けてしまう自分にがっかりする毎日です。
 そういうわけで私の逃避行の記録として読書感想文とスイーツをお楽しみください。

『ものがたり洋菓子店 月と私 ひとさじの魔法』を読んで


 野村美月さんの『ものがたり洋菓子店 月と私 ひとさじの魔法』(ポプラ文庫、2023年)を読みました。私の逃避先は物語の中なのです。
 内気だけれど、美しく腕の良いシェフとそのシェフが作り出すスイーツを素敵な物語に変えるストーリーテラーのいる洋菓子店「月と私」を舞台に、何かしら悩みを抱えたお客様の心をまあるくしていく物語です。
 シェフの作るスイーツと、そのスイーツにまつわるストーリーテラーの語る物語に心の堆積物が流されていく、溶けていくようです。

 スイーツのとろけるような甘美で贅沢な描写が魅力的でした。作者さんのスイーツに対する愛や、その表現に対する熱意をとてつもなく感じました。
 また、この物語にはたくさん月が出てきます。作者さんのお名前にも「月」が入っているので、月が好きなのかなあ。月の表現は美味しいものであったり、甘いものであったり、美しかったり、静けさがあったり。とても繊細に表現されている印象です。

 私は現段階でこの物語を2回読み直しているのですが、1回読んで各所に散らばったときめきに気付いてしまうと、
「あーーっ!あまーーーい!」
2回目は最初からあまーーく感じます。どの物語もそうですけれど、何度も見返すことってすごく大事。
 あまり言いすぎるとネタバレになってしまうから言えないのが悔しいのですが、「ぐうっ!」と声が漏れてしまうぐらいときめきました。人の関わり合いって見ている分にはだいぶもどかしいものですね。なんだか少し羨ましい。

 ただ、優しく、あたたかいだけではなく、ちょっぴりハラハラするスパイシーな部分もあったりします。スイーツって甘いものだけじゃないなあ、と感じたり、自分だけが重く捉えているって思い込んでいるものって実は周りも重く捉えているものなのだと考えさせられたりしました。
 なんだか日常に「ときめき」が足りないぞ、そう思ったら是非読んでみてください。シリーズ化もされています。
『ものがたり洋菓子店 月と私 ふたつの奇跡』(ポプラ文庫、2024年)
『ものがたり洋菓子店 月と私 さんどめの告白』(ポプラ文庫、2024年)
 私は読んでいる最中なのですが、2作目の数ぺージでときめきが止まらずクッションに倒れ込んで動けていません。どうなることやら。


あまーーいを物理的に味わいたくて

 スイーツの本を読んだら、スイーツが食べたくなりました。友人とともに蔵前の「febs coffee&scone Blucca店」へ。自家焙煎珈琲とスコーンが楽しめるカフェのようで、浅草に1号店があるようで、こちらは2号店のようです。

朝8時半から17時半までやっているとのことです。スコーンだけでなく、ビスケットサンドやプリンもメニューに載っていました。期間限定メニューもあり、今はピスタチオのスコーンサンドとピスタチオプリンでした。定期的に確認したくなります。
また、お店の奥では植物の販売も行っているみたいです。少し気になりましたが、さすがに鉢植え持って電車乗るわけにもいかなかったので諦めました。
モーニングもやっているみたいなので、また来なければ。


素敵な青!フェルメールが好きそう。



魔法の家の入口みたいでワクワクします。


小倉あんバタースコーンサンド(¥550)とカフェラテのレギュラーサイズ(¥550)を注文。


 これがもう本当に美味しくって!! 
 スコーンをリベイクして提供してくれるので焼き立てのようなスコーンが食べられます。サクサクホカホカで焼き菓子の「この世の全ての幸せを濃縮しました!」みたいな香りがじゅわっと口の中に広がります。
 私はスコーンを温めるのが本当に下手くそで(不器用なんです)、買って食べてもちょうどいい塩梅に温めてあげることができず、表面を焦がすか、温まり切らず、中が少しパサついてしまうかのどちらかです。そのため、こちらのスコーンはかなり衝撃でした。
 あんことバターがホカホカのスコーンととても合う。あんこのもったりと落ち着く甘さの中に、塩味のあるバターが溶け込み、甘じょっぱいスコーンに大変身します。最初にあんことバターを組み合わせた人に感謝しかないです。
 そして、カフェラテが合う!!
熱すぎずまろやかでとても飲みやすかったです。このスコーンに合わせた自分の直感力を褒め称えたい。次はブラックコーヒーできっちり味わいたいとも思いました。

 こちらテイクアウトもできるので、プレーンとラズベリーのスコーンを買って帰りました。素敵な朝ごはんになりましたよ(オーブントースターで少し表面を焦がしてしまいましたが)。

 今日はここまで。自分の不器用さだとか弱さに気付いてばかりの毎日でうんうんしていますが、こういう小さい幸せをたくさん噛みしめることができたらなとnoteを書いています。
 更新頻度はまちまちですが、また是非楽しんでいただけると嬉しいです。

                               
                               星ノ舞

 

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