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2月18日の断片 雪の雛 |散文・写真 |風景 シーン26
水色の空の下
雪の雛たちがふよふよ飛んでいた
私は五階の窓辺に寄る
両手で包んだマグカップから白い湯気が立っている
雲の乳を一滴ずつ飲み出立すあの子たちにはほんのりと自我
幼子の特権、「未だ重力のない世界に半分身を残せる」
ふと上昇し、交叉し、屋上を目指し、地面へ降り立ち
運命の切り分けなんてない
静観する私に手を振るように三回反復横跳びをした雛が描く放射線を追いかけて光に同化したその白に別れを告げる
視線を上げるともう雪は止んでいた
湯気はまだ私の手の中から立ち昇っている
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