マガジンのカバー画像

食べ物がでてくる話

13
お腹が空いている人も空いていない人も読んでください。
運営しているクリエイター

#呑みながら書きました

LOVE 小松菜 #呑みながら書きました

LOVE 小松菜 #呑みながら書きました

やっぱり今年一年を振り返った時、一番に思い返されるのは4月の結婚よりも11月の退職(現在有給消化中)よりも、12月の小松菜が美味しいことに気が付いた、これですわな、ですわなヤバい。

いやー、小松菜おいしいや。
ここんとこ毎日、小松菜食べては寝て、小松菜食べては寝てですわ、小松菜もたぶん私に付いてくるのに必死やわなー。
今までなんとも思ってなかったクラスの男子に突然ときめいて、ひとりで勝手に大恋愛

もっとみる
「バフンウニ!」

「バフンウニ!」

前を行く人が、何の脈絡もなく放屁した。

後ろを歩いていた私は咄嗟に息を止め、
なんとなく悪い気がして極力気配を消すことに順じた。
もしも誰もいないと見込んだ上での放屁なら、こんな所に出会してしまった私の方に非が有る。

しかし、本題はその音がどう考えても、
「バフンウニ!」
であった点にある。

私はこれまでこれほどまでに華麗な「バフンウニ」という音を耳にしたことがない。
(過去に自分の腹の音が

もっとみる
「あれが地下で寿司を売る女ね」

「あれが地下で寿司を売る女ね」

大学時代、デパ地下の寿司屋で一年半ほどアルバイトをしていた。

デパートのアルバイトというのは、働き始めるまでに様々な試験がある。使える商品券と使えない商品券、株主優待にポイントカードの併用、クレジットカード決済に一部ポイントでの支払い、それら幾通りものパターンを覚える必要があり、三度ほど試験もあった。あとは申し訳程度に言葉遣いやお辞儀の訓練もあった。
そして何より、デパートは女の園でもあった。従

もっとみる
ジャガイモの芽が凄まじかった

ジャガイモの芽が凄まじかった

ジャガイモの芽が親の仇の様に凄まじかった。

その日は一週間前から予定を立てていた。
急に堪らなくサボテンが欲しくなった私は、仕事でお世話になっている造園さんに、「サボテンが手に入る良い店を知らないか」と脅迫気味に聞いた。
優しき造園さんは戸惑いながらも直ぐにGoogleマップを開き、お洒落なサボテン屋さん(サボテンだけではないだろうが)を、行き方から何から丁寧に教えてくれた。
そのサボテン屋さん

もっとみる
サーモンと私の進化論

サーモンと私の進化論

一時期私は狂った様にサーモンばかり食べていた。

サーモンはどうしてこんなに美味しいのだろう。
特にお寿司におけるサーモンは最高だ。
黄味がかったオレンジ色に光刺すあの艶。
柔らか過ぎず、それでいて頼りない訳ではない、あの独特の歯通り。分厚いと尚良い。
声高らかにサーモンを注文し、濃いオレンジ色のカサついた鮭を出された日には、この世の終わりといった気分になる。
鮭じゃねえ!!!サーモンを食わせろ!

もっとみる