カウンセリングday2 戦う原因「セルフとパーツ」(30days)

1回目のカウンセリングから、ちょうど1カ月後くらいに2回目のカウンセリングを受けました。

季節は変わり秋の気配。
寒くはないけど、暑くもない。

この1カ月の間にも、ときどき人とのコミュニケーションで問題が。
他者の言動に強く反応したり、どうしても許せないことがあったり。

振り返れば、あの頃はなぜあんなに反応していたのか?
自分でもよくわからないくらいに、ちょっとしたことに攻撃されたととらえ、攻撃し返してました。

2回目のカウンセリングは、1回目から今日までに起きたことを話すところから始まりました。

大浴場を克服したこと、コミュニケーションの問題を起こしたことなど。

この話から、その日に取り上げることを決めていきます。

この時は「他者の言動を攻撃と認識し、反撃してしまうわたし」を取り上げることになりました。

わたしが反撃してしまうのは、早く脅威を無力化して、白黒つけて安全を得たいからだと、対話からわかり始めました。

そして、その行動は過去に、そのように振る舞うことで、自分をうまく守ってこれたからだとのことでした。

「成功体験ということですね。」
そう指摘されるまで、思ったこともなかったですが。

それで、一番最初にこの方法、つまり攻撃に対して完膚なきまでに叩きのめして反撃する、という成功体験がなんだったのか?を探ることになりました。

わたしは生まれつき、のんびりな性格で、体を動かすのが不得意でした。

ガラの悪い土地に生まれついて、そんな調子だったので、気がついた時にはいじめられる対象でした。

だけど、いじめられても反撃できるような子ではなく、なすがまま。
いじめっ子にとっては格好のターゲットでした。

そんなわたしと小学校の同じクラスにヒーローのような子がいました。

彼は勉強も運動もできて、みんなに優しくて、顔もかっこよくて、誰もが彼を好きでした。
わたしも遠巻きながら「かっこいいなあ」と思っていました。

そんな彼がいるクラスでもわたしはいじめられっ子でした。

そして、小学2年生の春休みに入る直前くらいの時期に事件が起こります。

先生が自習の時間として、教室からいなくなりました。
最初はみんな言われた自習をしますが、小学二年生なので、集中力は続かずすぐに遊び始めます。

そして、いつものようにいじめっ子がわたしにちょっかいを出してきました。

ただその日は普段よりも激しいちょっかいの出され方をしました。
言葉で暴力で。

そのとき、それを見かねたヒーローのような彼が割って入ってくれたのです。

わたしは正直解放されたとホッとしました。
ホッとしたのですが、そのいじめっ子たちは、こともあろうにヒーローくんに暴力をふるい始めました。

多勢に無勢、ヒーローくんはたちまち劣勢です。

このとき、私の中でそれまでにない感情が芽生えました。

人生で初めてキレるという体験でした。

次の瞬間からは起きたことをあまり覚えていません。
記憶が戻った時には、いじめっ子をロッカーの上から突き落としていました。

ややあって先生が戻ってきて、騒然とした教室の様子に驚くとともに、横たわるいじめっ子、それを見下ろすおとなしいいじめられっ子という構図にも不可思議な表情をしてました。

ヒーローくんと、わたしが加害者のような扱いになり、二人は職員室へ呼ばれ怒られることに。
いじめっ子のうち一人は腕を骨折。

以後、わたしがキレるととんでもないことになる、という印象がついたのか、いじめられることはなくなりました。

この話はわたしにとって人生でいじめられなくなるきっかけなので美談くらいに思っていました。

でも、カウンセラーさんによるとこうなのです。

その行動は、その時にはあなたを、守ってくれる行動でした。
でも、あなたはいまはもうそんな闘い方をしなくても自分を守れます。あなたのパーツがあなたを守ろうとして、過剰に反応している

パーツとは、小さい頃に自分を守るために、自分が生み出すもう一人の自分のような存在だそうです。
多重人格とは異なっていて、私がありながら、パーツも同時に存在している。
必要に応じて表に出てきて、わたしを守る振る舞いをする、という感じです。

なるほど、確かに大人になっても、この時の成功体験があるからか、わたしはどこかで「とても面倒なことになったら、実力行使でなんとかなるだろう」と思ってしまっていました。

さて、この過剰に反応し、他の振る舞いもできるのに、あまりにも出てこられると困ったパーツ。

これは無くすのではなくて、これまで守ってきてくれた存在なので、自分(セルフ)とパーツの対話によって、おとなしくしていてもらうことになります。

今回見つかったのは小学2年でいじめっ子を叩きのめしたわたしというパーツです。

その子と今の私で対話をします。
これは専門的な行為なので、カウンセラーさんの支えが必要なので、詳しく手順は書けません。
ごめんなさい。

パーツに語りかけ、もう大人のぼくは、そういう守り方じゃないやり方もできるから、ゆっくり休んでいて、とお願いをします。
それからこれまで守ってくれてありがとう、と感謝をします。

この日のセッションはこうした時間を過ごしました。

いままで美談であり、人生の転機と思っていたことが、不必要な攻撃をしてしまう言動の原因だったとは。
そう考えると、幼い頃に獲得したパターンで、いまは不適切なものってかなりあるのかな?と帰り道に思いました。

わたしにカウンセリングを勧めてくれた友人が言っていたことを思い出しました。
数ヶ月で終わるものじゃないよ。数年、場合によってはもっとかかるかもしれない。
あなたの場合は、ミルフィーユのように問題が重なり合っているから、特に時間がかかるかもしれない

この言葉をはっきり認識しました。
とはいえ、この時はそれでも一年くらいでなんとかなるだろうとたかを括ってました。
このあとくる、とんでもないことを体験するまでは。


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